シスペラとは?肝斑・色素沈着への効果とハイドロキノンとの違い|名古屋
- 2024.8.3
目次
シスペラとは?
シスペラは、システアミンを中心とした色素沈着ケア製品です。まゆりなclinic名古屋栄では、特に肝斑、炎症後色素沈着(PIH)、くすみ、色むら、摩擦などによる黒ずみのホームケアとして使用しています。システアミンは、もともと人体にも存在するアミノチオールの一種で、メラニン生成に関わる複数の経路へ作用することが知られています。近年では、肝斑に対するシステアミンの臨床研究も増えており、ハイドロキノン以外の外用治療として注目されています。当院でも現在、ハイドロキノンよりシステアミンを中心にホームケアを組み立てることが増えており、その代表的な製品の一つがシスペラです。
システアミンは肝斑に効果がある?

システアミンには、肝斑改善について複数のランダム化比較試験やメタ解析があります。
2024年のメタ解析では、システアミン5%はプラセボと比較して肝斑重症度を有意に改善しました。また、4%ハイドロキノンとの比較では、有効性に統計学的な有意差は認められませんでした。
つまり、
「システアミンはハイドロキノンより何倍も効く」
と表現することはできません。
一方で、肝斑に対する有効性が確認されており、ハイドロキノンの代替となり得る外用治療です。当院では、こうした効果だけでなく、実際に継続しやすいか、刺激なく使えるかまで含めて選択しています。
当院でシスペラをよく使う理由
ハイドロキノンには長い使用実績があり、色素沈着に対する有効性も確立しています。
一方、実際には、
赤み
ヒリつき
乾燥
皮むけ
かぶれ
などが出て、継続しにくい方もいます。特に肝斑では、治療によって皮膚の炎症を増やしてしまうと、色調が安定しにくくなることがあります。そのため当院では、ハイドロキノンが問題なく使える方には必要に応じて使用しますが、赤みや刺激が出やすい方では無理に継続せず、システアミンへ切り替えることが多くなっています。
実際の使いやすさや継続性まで考えると、現在の当院ではシステアミンの方をおすすめしやすいケースが多いと考えています。
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シスペラとハイドロキノンの違い

どちらも色素沈着に使用する外用治療ですが、作用や使い方が異なります。
ハイドロキノン
→ チロシナーゼを強く阻害し、メラニン生成を抑える代表的な脱色成分
システアミン
→ メラニン生成に関わる複数の経路へ作用する色素ケア成分
ハイドロキノンは長年の治療実績がありますが、刺激性皮膚炎や長期使用に伴う外因性組織褐変症などに注意が必要です。システアミンにも赤み、刺激感、乾燥などが起こる可能性はあります。そのため、「シスペラなら絶対に刺激が出ない」というわけではありません。
ただし当院の実臨床では、ハイドロキノンよりシステアミンの方が取り入れやすいと感じる方が多く、長期的な色素ケアとしておすすめすることが増えています。
どんなシミ・色素沈着に向いている?
当院では、主に次のような場合にシスペラを検討します。
肝斑
→ 長期ホームケアの中心として使用することがあります。
炎症後色素沈着(PIH)
→ ニキビ、湿疹、摩擦などの炎症後に残った茶色い色素沈着で検討します。
くすみ・色むら
→ 顔全体の色調を徐々に整えたい場合に使用します。
脇・肘・膝・首などの黒ずみ
→ 摩擦などが関係する色素沈着で使用することがあります。
デリケートゾーンやお尻などの黒ずみ
→ 部位や皮膚状態を確認しながら使用することがあります。
一方、濃く境界のはっきりした老人性色素斑を短期間で除去する製品ではありません。
濃い老人性色素斑
→ ピコスポット
薄い老人性色素斑
→ ルビーフラクショナル
肝斑・PIH
→ シスペラなどのホームケアやトーニング
というように役割を分けます。
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肝斑にはシスペラだけでいい?
軽度の肝斑では、紫外線・摩擦対策とホームケアを中心に経過を見ることもあります。
ただし、肝斑は単純にメラニンだけの問題ではありません。
紫外線
摩擦
ホルモン
炎症
光老化
基底膜
血管
など、複数の要因が関係すると考えられています。
そのため、シスペラだけですべての肝斑が改善するわけではありません。
当院では必要に応じて、OPトーニング、ピコトーニング、ダブルピコ、トラネキサム酸、C-OPERA、ニードルRF、水光注射、紫外線・摩擦対策
などを組み合わせます。
シスペラは、こうした治療を支える長期ホームケアとして使用しやすい選択肢です。
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シスペラはどう使う?
シスペラは、一般的な美容液とは少し使い方が異なります。
基本的には1日1回、洗顔前など皮脂膜が残っている肌へ薄く塗布し、一定時間置いたあと洗い流します。目安は5〜15分程度です。システアミンを初めて使用する方や刺激が出やすい方では、最初は5分程度から始め、肌状態を確認しながら使用時間を調整します。長く塗っておけばより効果が高くなるわけではありません。15分程度を目安に洗い流します。
なぜ洗顔前の肌に塗るの?

シスペラは、洗顔直後の肌ではなく、皮脂膜が残っている状態での使用が基本です。
皮膚表面の自然な皮脂膜が、刺激を和らげる役割を持つためです。
「美容液だから洗顔後の清潔な肌に塗った方がよい」と思いやすいですが、シスペラは一般的な美容液とは少し使用方法が異なります。そのため当院では、購入時に使用方法についても説明しています。
シスペラは効果を期待しやすい一方、使い方は少し手間がかかる
シスペラは、色素沈着治療として非常に使いやすい製品ですが、一つデメリットがあります。
それは、一般的な美容液に比べると使用方法が少し煩雑なことです。
シスペラは、
塗布する
↓
5〜15分程度待つ
↓
洗い流す
↓
その後スキンケアをする
という手順が必要です。
そのため、
毎日15分待つのが面倒
洗い流す工程を増やしたくない
忙しい朝や夜に手間をかけたくない
スキンケアをできるだけ簡単にしたい
という方には、続けにくく感じることがあります。
色素沈着治療は、効果が高いことだけでなく「毎日続けられるか」も非常に重要です。
そのため当院では、
集中的に色素ケアをしたい
→ シスペラ
できるだけ簡単に毎日のスキンケアへ取り入れたい
→ メラブライト[C+]
という使い分けをすることがあります。
メラブライト[C+]は、塗布後に洗い流す必要がないため、一般的な美容液に近い感覚で使用できます。
シスペラの使用方法が少し面倒に感じる方や、長期的に無理なく継続することを重視する方には、メラブライト[C+]の方が合う場合があります。
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シスペラとメラブライト[C+]はどちらがいい?

どちらもシステアミンを利用した色素ケアですが、製品設計と使い方が異なります。
シスペラ
→ 短時間塗布して洗い流す集中型の色素ケア
メラブライト[C+]
→ システアミンに加えてビタミンCなどを配合し、洗い流さず毎日のスキンケアへ取り入れやすい美容液
そのため、当院では、
「しっかり集中的にケアしたい」
→ シスペラ
「15分待って洗い流すのが面倒」
→ メラブライト[C+]
「毎日のスキンケアとして長期的に続けたい」
→ メラブライト[C+]
という選び方をすることがあります。
もちろん、どちらか一方がすべての方に優れているわけではありません。
肌状態、刺激の出やすさ、生活スタイル、現在受けている治療に合わせて選択します。
最初は毎日使う?
シスペラは、集中治療期間では1日1回使用し、その後は維持目的で使用頻度を減らしていく方法が一般的です。
ただし、赤みや刺激がある場合に無理に毎日続ける必要はありません。
肌状態に応じて、
使用時間を短くする
使用頻度を減らす
一度休む
など調整します。
ホームケアは「毎日絶対に使う」ことより、肌に無理なく長く続けることの方が重要です。
赤みや乾燥は出る?
出ることがあります。
シスペラでも、
赤み
乾燥
ヒリつき
かゆみ
刺激感
などが起こることがあります。
システアミンだから刺激がまったくないわけではありません。
2024年のメタ解析でも、システアミンでは赤み、刺激感、灼熱感、かゆみ、乾燥などの副反応が報告されています。
当院では、赤みが強い場合には使用時間を短くする、頻度を落とす、いったん休むなど調整します。
刺激が出たら「効いている証拠」?
違います。赤みやヒリつきが強く出ることを治療目標にはしません。
特に肝斑やPIHでは、治療による炎症を増やしすぎると、かえって色調を安定させにくくなる可能性があります。
シスペラでも、
たくさん塗る
長時間塗る
刺激があっても我慢して使い続ける
という使い方はおすすめしません。
長期的に続けられる範囲で使用します。
レーザーやIPLと一緒に使える?
組み合わせることがあります。
当院では、
ピコスポット
ルビーフラクショナル
OPトーニング
ピコトーニング
IPL
C-OPERA
などとホームケアを組み合わせることがあります。
ただし、レーザー直後で赤みやヒリつきが強い状態に、すぐシスペラを再開するとは限りません。
まず治療による炎症が落ち着いてから、肌状態を確認して再開します。
シスペラを使用すれば、レーザー後のPIHを必ず防げるということでもありません。
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トレチノインやレチノールと一緒に使える?
使用することはありますが、刺激の重なりには注意が必要です。
トレチノイン、高濃度レチノール、ピーリングなどは、それぞれ皮膚刺激が出ることがあります。そこへシスペラを同時に追加すると、赤みや皮むけが強くなる場合があります。
そのため当院では、肌状態に応じて使用時期をずらしたり、使用頻度を調整したりします。
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顔以外の黒ずみにも使える?
シスペラは顔以外の色素沈着にも使用できます。
当院では、脇、肘、膝、首、手、デリケートゾーンお尻などの黒ずみで使用することがあります。ただし、「黒ずみ=すべてメラニン」というわけではありません。
摩擦
炎症
毛穴
角質肥厚
皮膚疾患
などが関係している場合もあります。
黒ずみの原因を確認したうえで使用することが重要です。
このあたりに全身の体の写真に使える場所に〇が書いてあるものをAIで作成してください。
シスペラはどのくらいで効果が分かる?
シスペラは、数日で肝斑や色素沈着を消す製品ではありません。
システアミンの臨床研究も、一般的には数週間〜数か月単位で評価されています。
そのため、1〜2週間使って変化がないからといって、すぐに「効いていない」と判断する必要はありません。一方、数か月使用しても改善が乏しい場合には、
本当に肝斑なのか、ADMが混在していないか、老人性色素斑ではないか、炎症や摩擦が続いていないか、他の治療が必要ではないかを見直します。ホームケアだけで無理に治そうとしないことも大切です。
まゆりなclinic名古屋栄での位置づけ
当院では、肝斑・色素沈着の外用治療を「一番強い美白成分を使えばよい」とは考えていません。
特に肝斑では、
効果が期待できる
刺激を増やしすぎない
長期的に続けられる
この3つが重要です。
ハイドロキノンには確かな有効性がありますが、実際には赤みや刺激で使いにくい方もいます。そのため現在の当院では、システアミンを色素ケアの中心として考える場面が増えています。その中でもシスペラは、肝斑、PIH、くすみ、色むら、顔や体の黒ずみなどを集中的にケアしたい方に使いやすい選択肢です。一方、15分程度待って洗い流す工程が面倒な方には、毎日のスキンケアへ取り入れやすいメラブライト[C+]をご案内することがあります。治療効果だけでなく、その方が実際に続けられる方法を選ぶことを大切にしています。
よくある質問
Q.シスペラはハイドロキノンより効果がありますか?
A.現在の研究では、システアミンは肝斑に有効ですが、4%ハイドロキノンより明確に優れているとは確認されていません。当院では、効果だけでなく刺激や継続性まで含めると、システアミンの方をおすすめしやすいケースが多いと考えています。
Q.昔の記事に「ハイドロキノンの4倍」とありましたが本当ですか?
A.現在の臨床研究からは、システアミンがハイドロキノンの4倍有効と一般化することはできません。そのため今回の記事では、この表現を使用していません。
Q.肝斑にも使えますか?
A.はい。システアミンには肝斑改善を示す複数の臨床研究があります。当院でも肝斑のホームケアとしてよく使用します。
Q.塗ったまま寝てもいいですか?
A.シスペラは短時間接触型の製品です。5〜15分程度を目安に使用し、その後洗い流します。長時間塗れば効果が高まるわけではありません。
Q.シスペラは毎日使うのが少し面倒なのですが、他の方法はありますか?
A.あります。シスペラは塗布後に一定時間待って洗い流す必要があります。手間に感じる方には、洗い流す必要がなく、毎日のスキンケアへ取り入れやすいメラブライト[C+]を検討することがあります。
Q.赤くなったらどうすればいいですか?
A.使用時間を短くする、頻度を減らす、一度休むなど調整します。強い刺激を我慢して使い続ける必要はありません。
Q.シミも取れますか?
A.肝斑やPIH、くすみなどの色素沈着には適していますが、濃い老人性色素斑を短期間で除去する目的ではレーザーの方が適している場合があります。
Q.脇やVIOにも使えますか?
A.使用することがあります。ただし黒ずみの原因によって治療方法が異なるため、皮膚状態を確認したうえで使用します。
Q.メラブライト[C+]とどちらがいいですか?
A.当院では、より集中的に色素ケアをしたい方にはシスペラ、使い方を簡単にしたい方や毎日のホームケアとして長期的に続けたい方にはメラブライト[C+]を選ぶことがあります。
まとめ
シスペラは、システアミンを中心とした色素沈着ケア製品です。
システアミンには肝斑に対する複数の臨床研究があり、ハイドロキノンの代替となり得る外用治療として位置づけられています。
一方で、
ハイドロキノンの何倍も効く
刺激がまったくない
誰にでも同じように効く
という製品ではありません。
まゆりなclinic名古屋栄では、
ハイドロキノンが問題なく使える方
→ 必要に応じて使用
刺激が出やすい方
→ システアミンを積極的に検討
集中的に色素ケアをしたい
→ シスペラ
15分待って洗い流す工程が面倒
→ メラブライト[C+]
というように使い分けています。
特に肝斑では、一時的に色を薄くすることだけでなく、刺激を増やさず、無理なく長く続けられることが重要です。
シスペラは非常に有用なホームケアですが、生活スタイルによってはメラブライト[C+]の方が続けやすい場合もあります。
効果だけでなく、その人にとって実際に続けやすい方法を選ぶことが、長期的な色素治療では大切です。
【参考文献】
1.Mawu FO, Christopher PM. Efficacy and safety of cysteamine 5% cream for the management of melasma: a systematic review and meta-analysis of randomized controlled trials. Arch Dermatol Res. 2024;317(1):117. PMID: 39673630.
2.Wu BQ, et al. Clinical Efficacy of Cysteamine Application for Melasma: A Meta-Analysis. J Clin Med. 2024;13(23):7483. PMID: 39685940.
3.Dos Santos-Neto AG, et al. Is cysteamine use effective in the treatment of melasma? A systematic review and meta-analysis. Dermatol Ther. 2022;35(12). PMID: 36285354.
4.Nguyen J, et al. Evaluation of the efficacy of cysteamine cream compared to hydroquinone in the treatment of melasma: A randomised, double-blinded trial. Australas J Dermatol. 2021;62(1). PMID: 32981068.
5.Sepaskhah M, et al. Comparison of the efficacy of cysteamine 5% cream and hydroquinone 4%/ascorbic acid 3% combination cream in the treatment of epidermal melasma. J Cosmet Dermatol. 2022;21(7):2871-2878. PMID: 35510765.
6.Cyspera Intensive System. Manufacturer instructions for use.
7.まゆりなclinic名古屋栄「シスペラ」治療ページ
URL:https://mayurina-clinic.com/cyspera/
8.まゆりなclinic名古屋栄「ハイドロキノンの4倍の美白効果!?『シスペラ』とは」旧記事。2024年8月3日公開。
文責:まゆりなclinic名古屋栄 院長 加藤成貴








