そばかす治療はIPLとレーザーどちらがいい?治療方法を比較
- 2022.4.10
目次
そばかす治療は何を選ぶ?

「そばかすにはIPLがいいと聞いた」「ピコスポットなら1回で取れる?」「ルビーフラクショナルとの違いは?」。そばかす治療を調べると、複数の治療が出てくるため、どれを選べばよいのか分かりにくいと思います。まゆりなclinic名古屋栄では、通常のそばかす治療ではルビーフラクショナルを第一候補として考えています。一方、PIH(炎症後色素沈着)が出る可能性を理解したうえで1回の治療で大きく色素を減らしたい場合にはピコスポット、そばかすだけでなく赤み・くすみ・顔全体の色むらまで同時に整えたい場合にはIPL(ライムライト)を検討します。
簡単に整理すると、
通常のそばかす
→ ルビーフラクショナル
1回で大きな改善を狙いたい
→ ピコスポット
そばかす+赤み・くすみ・色むら
→ IPL(ライムライト)
という使い分けです。
どの治療が一番優れているというより、「何を優先するか」で選択が変わります。
なぜ通常のそばかすにはルビーフラクショナル?

そばかすは、鼻から両頬にかけて数mm程度の細かなメラニン色素が多数散らばることが多い色素性病変です。ルビーフラクショナルは、メラニンへの吸収性が高い694nmのルビーレーザーを細かなドット状に分散して照射します。当院が通常のそばかすにルビーフラクショナルを第一候補としている理由は、「色素にはしっかり反応させたい一方で、顔全体を一度に強く面状照射することは避けたい」という治療設計がしやすいためです。
そばかす一つひとつをピコスポットで強く治療すれば、1回で大きく色素を減らせる可能性があります。しかし、細かなそばかすが顔全体に多数ある場合には、それだけ多くの部位へ強い照射を行うことになります。ルビーフラクショナルでは、694nmのメラニンへの反応性を生かしながら照射面積をドット状に分散します。当院では1回で取り切ることを目的とせず、複数回に分けてPIHに配慮しながら治療します。
「弱く治療する」のではなく、色素への反応を保ちながら一度に治療する面積を分散する、という考え方です。
ルビーフラクショナルは何回必要?
当院では、そばかすや薄い老人性色素斑に対するルビーフラクショナルは3〜5回程度を一つの目安としています。当院で使用するフラクショナルハンドピースでは照射カバー率は最大約40%ですが、「40%照射する=1回で40%の色素が消える」という意味ではありません。照射されたドット内でも、一度ですべてのメラニンがなくなるわけではありません。
そのため当院の臨床的な実感では、1回ごとに全体の色素が約30%程度ずつ減っていくような経過を見ることがあります。これは治療効果を保証する数字ではなく、複数回に分けて治療するイメージを説明するための院内の臨床的な目安です。「1回で全部取る」より、PIHとのバランスを考えながら少しずつ改善させたい方に向いています。
1回でいっきに取りたいならピコスポット

一方、「何回も通うより、PIHが出る可能性を理解したうえで1回でできるだけ大きく減らしたい」という場合にはピコスポットを検討します。
ピコスポットは、ピコ秒レーザーをそばかす一つひとつへ照射し、メラニンを狙う治療です。
ピコ秒レーザーによるそばかす治療では、1回の治療でも高い改善率を示した臨床試験があります。2023年のアジア人86例を対象としたsplit-face試験では、730nmと755nmのピコ秒レーザーの双方で、1回治療後に約69%のクリアランスが報告されています。
2026年の84例を対象としたランダム化split-face試験でも、532nmピコ秒レーザーによる1回治療で高い短期反応率が報告されています。ただし、1回で大きく変化させる治療には、その分PIHについても考える必要があります。アジア人のそばかす・老人性色素斑でQスイッチレーザーとIPLを比較した研究では、そばかすに対する改善はレーザー側が高かった一方、レーザー側ではPIHも認められています。基本的にピコスポットは1回で治療するものですが、炎症後色素沈着(PIH)は生じる可能性はあります。
そのため当院では、
PIHにできるだけ配慮しながら複数回で治療
→ ルビーフラクショナル
PIHの可能性を理解し、1回の変化を優先
→ ピコスポット
という選択肢を患者さまと相談します。
ライムライトを選ぶのはどんな場合?

IPL(ライムライト)もそばかすに効果が期待できる治療です。
ただし、当院では通常のそばかすそのものをしっかり治療したい場合の第一候補をIPLにはしていません。ライムライトの強みは、幅広い波長の光によってメラニンだけでなくヘモグロビンにも作用することです。
そのため、
そばかす
+
赤み
+
くすみ
+
顔全体の色むら
のように複数の肌悩みがある場合に選択しやすい治療です。
「そばかすをピンポイントに取る」より、「そばかすも含めて顔全体の色調をきれいに見せたい」という目的に向いています。IPLによるアジア人のそばかす治療についても臨床的な改善が報告されているため、有効な治療選択肢であることに変わりはありません。
ただし、当院ではそばかすそのものへの反応を優先する場合にはルビーフラクショナル、顔全体の赤みや色むらを含めた改善を優先する場合にはライムライト、と役割を分けています。
ライムライトはそばかすが再び目立ちやすい?
IPLで改善したそばかすも、時間の経過や紫外線によって再び目立つことがあります。
ただし、「IPLだけが必ず再発しやすい」と断定できる十分な比較データがあるわけではありません。そばかすそのものに遺伝的素因があり、紫外線によって濃くなる性質があるため、ルビーフラクショナルやピコスポットで治療した場合でも将来的に再び色素が目立つ可能性があります。そのうえで当院では、IPLは顔全体をマイルドに整える治療として優れている一方、そばかすそのものをしっかり狙うことを優先する場合には694nmルビーフラクショナルを第一候補にしています。
つまり、
そばかすへの治療精度を優先
→ ルビーフラクショナル
赤みや色むらも含めた顔全体の改善を優先
→ ライムライト
という考え方です。
ルビーフラクショナルとピコスポット、結局どちらがいい?
この2つは「効果が高い・低い」で選ぶより、治療の進め方で選ぶと分かりやすいです。
ルビーフラクショナル
→ 複数回に分けて治療
→ PIHに配慮しやすい
→ 顔全体に細かなそばかすが多数ある場合に選択しやすい
ピコスポット
→ 1回で大きな変化を狙う
→ 一つひとつのそばかすを直接照射
→ PIHが生じる可能性を受け入れて治療する
当院では通常のそばかすではルビーフラクショナルを第一候補としていますが、「できるだけ1回で治療したい」という希望が強い場合には、ピコスポットという選択肢も提示します。治療方法を一方的に決めるのではなく、PIHと治療回数のどちらを重視するかまで含めて相談します。
そばかすと老人性色素斑が混ざっている場合は?
大人のそばかす治療で重要なのが、老人性色素斑の混在です。
子どもの頃からそばかすがある方でも、30代・40代以降になると紫外線による老人性色素斑が加わることがあります。すると、見た目としては細かな茶色い色素が多数あるように見えても、すべてが同じそばかすではありません。
例えば、
多数のそばかす
→ ルビーフラクショナル
濃く境界のはっきりした老人性色素斑
→ ピコスポット
顔全体の赤み・色むら
→ ライムライト
というように、一人のお顔の中で治療方法を変えることがあります。
「そばかす治療」という一つのメニューですべて処理するのではなく、残っている色素を見ながら治療を組み立てることが重要です。
肝斑が混在している場合はさらに慎重に
もう一つ確認したいのが肝斑です。そばかすは細かな点状の色素として見えますが、その背景に肝斑が重なっていることがあります。肝斑が強い状態では、そばかすだけを見て強い照射を行うのではなく、先に肝斑を整えた方がよい場合があります。
まゆりなclinic名古屋栄では、肝斑が混在している場合にはOPトーニングやピコトーニングなどを先に行い、肌状態が整った段階でルビーフラクショナルやピコスポットを検討することがあります。つまり、治療する機械だけではなく、治療する順番も重要です。
そばかす治療を比較
ルビーフラクショナル
主な目的:そばかすそのものを少しずつ治療
当院での位置づけ:通常のそばかすの第一候補
治療方法:694nmルビーレーザーをドット状に分散照射
治療回数:3〜5回程度を一つの目安
メリット:PIHに配慮しながらメラニンを狙える
注意点:1回で取り切る治療ではない
ピコスポット
主な目的:そばかすを1個ずつしっかり狙う
当院での位置づけ:1回の変化を優先したい場合
治療方法:ピコ秒レーザーをスポット照射
治療回数:適応がよければ1回で大きく改善することがある
メリット:1回あたりの変化が大きい
注意点:PIHが生じる可能性がある
IPL(ライムライト)
主な目的:そばかす+赤み・くすみ・色むら
当院での位置づけ:顔全体を総合的に整えたい場合
治療方法:520〜1100nmの幅広い光を照射
メリット:複数の肌悩みへ同時にアプローチできる
注意点:そばかすそのものを優先する場合、当院ではルビーフラクショナルを第一候補とする
どれを選ぶ?当院の考え方
まゆりなclinic名古屋栄では、治療回数の少なさだけで治療方法を決めません。
通常のそばかすであれば、まずルビーフラクショナルを考えます。
一方、
「PIHが出てもよいので、できるだけ1回で大きく減らしたい」
→ ピコスポット
「そばかすだけでなく赤みや顔全体の色むらも気になる」
→ ライムライト
というように、患者さまが何を優先したいかによって治療を変えます。
さらに老人性色素斑や肝斑が混在していれば、それぞれ別の治療を組み合わせます。
つまり「そばかすにはこの機械」と決めるのではなく、
何の色素なのか。
何個あるのか。
どのくらい濃いのか。
何回まで治療できるのか。
PIHをどの程度許容できるのか。
赤みや色むらも一緒に改善したいのか。
まで考えて治療を選択します。
機械が先にあるのではなく、患者さまのお肌とシミが先にある。そばかす治療でも、この考え方は同じです。
よくある質問
まとめ
そばかす治療には、ルビーフラクショナル、ピコスポット、IPL(ライムライト)など複数の方法があります。
まゆりなclinic名古屋栄では、
通常のそばかす
→ ルビーフラクショナルを第一候補
1回で大きな変化を狙いたい
→ ピコスポット
※PIHの可能性を理解して選択
そばかす+赤み・くすみ・色むら
→ IPL(ライムライト)
というように使い分けます。
ルビーフラクショナルは、694nmのメラニンへの反応性を生かしながら、照射をドット状に分散できることが特徴です。当院ではPIHに配慮しながら通常のそばかすを治療する方法として第一候補にしています。ピコスポットは1回あたりの変化を大きくできることがメリットですが、PIHとのバランスを考える必要があります。ライムライトはそばかすにも効果が期待できますが、当院では赤み・くすみ・色むらなどを含めて顔全体を整えたい場合に特に活用します。治療方法を選ぶときに大切なのは、「どの機械が一番強いか」ではありません。どのような治り方を希望するのかまで含めて、今のお肌に適した治療を選ぶことです。
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文責:まゆりなclinic名古屋栄 院長 加藤成貴
監修医師

まゆりなclinic名古屋栄 院長
<経歴>
三次救急病院、美容皮膚科・美容外科クリニックで、内科・外科・救急医療から美容医療まで幅広い診療経験を積む。2022年に「名古屋・栄の美容皮膚科」としてまゆりなclinic名古屋栄を開院。
医学的根拠に基づき、「本当に良いと思えるものだけを提供すること」を信条とし、効果が不確かな施術は採用せず、自ら体験して効果を実感できた医療だけを厳選して導入しています。
特にシミ取りレーザー(ピコレーザー)ニキビ跡治療(フラクショナルレーザーやクレーター状のニキビ跡に対する剥離治療[サブシジョン]など)、ヒアルロン酸やボトックスを用いた注入治療医療ダイエット(脂肪溶解注射・GLP-1など)を得意としており、一人ひとりに合わせたオーダーメイドな美容医療を提供しています。
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