シミとそばかすの違いはなに?紫外線が原因?予防策も徹底解説します!
- 2022.9.25
目次
シミとそばかすの違いは?見た目・原因・治療法を医師が解説|名古屋

シミとそばかすは何が違う?
「頬に細かい茶色い点がたくさんあるけれど、シミなのかそばかすなのか分からない」「子どもの頃からあるから、そばかす?」「大人になって増えてきた細かいシミもそばかす?」。名古屋・栄でシミ治療を行っていると、このようなご相談をいただきます。
まず、「シミ」という言葉は非常に広く、老人性色素斑、肝斑、そばかす、ADM、炎症後色素沈着など、さまざまな色素性病変をまとめて「シミ」と呼ぶことがあります。
この記事では、一般的に「年齢とともに増えてくるシミ」としてイメージされる老人性色素斑と、そばかす(雀卵斑)を比較します。
大きな違いを簡単にまとめると、
老人性色素斑
→ 主に長年の紫外線による光老化と関係し、大人になってから増えやすい
そばかす
→ 遺伝的素因が強く、子どもの頃から細かな色素斑として現れやすい
という違いがあります。どちらも紫外線によって濃くなることがありますが、成り立ちは同じではありません。
しみについてのコラムはこちら⇒シミの種類・原因・見分け方を医師が解説
そばかすとは?
そばかすの正式名称は「雀卵斑(じゃくらんはん)」です。数mm程度の小さな褐色斑が、鼻を中心に両頬へ細かく散らばるように現れることが多く、顔だけでなく腕や肩など紫外線を受けやすい部位にみられることもあります。特徴的なのは、比較的若い時期から現れることです。幼少期から思春期にかけて目立ち始めることが多く、家族にもそばかすがあるなど、遺伝的な素因が関係します。特にMC1Rなど皮膚の色素に関係する遺伝子との関連が報告されており、研究でも、そばかすは老人性色素斑より皮膚の色や遺伝的背景との関連が強いことが示されています。ただし、「遺伝だから紫外線は関係ない」という意味ではありません。紫外線を浴びると濃くなりやすく、夏に目立ち、紫外線量の少ない季節に薄く見えることもあります。
そばかすについてのコラムはこちら⇒そばかすはなぜできる?
一般的なシミ(老人性色素斑)とは?
老人性色素斑は、顔や手の甲など長年紫外線を受けてきた部位に生じる代表的な色素斑です。
「老人性」という名前がついていますが、高齢になって初めてできるものではありません。紫外線を浴びてきた量や肌質によっては、20〜30代以降から目立つこともあります。
形や大きさはさまざまで、数mm程度のものから比較的大きなものまであります。そばかすのように細かな点が均一に広がるというより、一つひとつのシミとして認識できることが多いのが特徴です。
老人性色素斑は、慢性的な紫外線曝露による光老化との関連が強く、年齢とともに数が増える傾向があります。そばかすとは異なり、季節によって完全に薄くなるというより、一度できると比較的残りやすい色素斑です。
しみについてのコラムはこちら⇒シミの種類・原因・見分け方を医師が解説
見た目で分かる?シミとそばかすの違い

代表的な特徴を整理すると、次のようになります。
そばかす
・数mm程度の細かな茶色い色素斑
・鼻から両頬にかけて多数みられることが多い
・左右に広く散らばりやすい
・子どもの頃から目立つことがある
・遺伝的素因が強い
・紫外線によって濃くなりやすい
老人性色素斑
・大きさは数mmから数cmまでさまざま
・一つだけの場合も複数の場合もある
・境界が比較的はっきりしていることが多い
・成人以降に増えてくることが多い
・長年の紫外線曝露との関連が強い
・一度できると比較的残りやすい
ただし、見た目だけで必ず区別できるわけではありません。
大人になってから細かな老人性色素斑が多数増えると、そばかすのように見えることがあります。また、同じ顔の中にそばかすと老人性色素斑が混在していることもあります。
そのため、「小さいからそばかす」と大きさだけで判断しないことが重要です。
シミとそばかすは原因が違う?
どちらにも紫外線は関係しますが、その比重が異なります。
そばかすでは、もともとの遺伝的素因が強く関係します。そのうえで紫外線が加わることで、色が濃くなったり目立ちやすくなります。老人性色素斑では、長期間にわたる紫外線曝露がより大きく関係します。長年の光老化によって皮膚の色素産生が局所的に変化し、シミとして目立つようになります。
つまり、
そばかす
→ 遺伝的素因+紫外線
老人性色素斑
→ 累積した紫外線・光老化
という違いがあります。
「ターンオーバーが乱れたからシミになる」「睡眠不足だからそばかすになる」と単純に説明できるものではありません。紫外線対策や適切なスキンケアは重要ですが、色素性病変の種類ごとに原因を考える必要があります。
そばかすは大人になると消える?
そばかすは、年齢とともに薄くなる傾向がみられることがあります。
一方で、大人になっても残っている方も多く、紫外線によって再び濃く見えることもあります。また、「子どもの頃にはそばかすがなかったのに、大人になって細かな茶色い点が増えた」という場合には、老人性色素斑など別の色素性病変である可能性もあります。
年齢だけで判断するのではなく、いつからあるのか、どこに分布しているのか、色や形がどうなのかを確認します。
そばかすと肝斑はどう違う?
そばかすも肝斑も両頬に左右対称にみえることがあるため、混同されることがあります。
しかし見え方はかなり異なります。そばかすは、細かな茶色い点が多数散らばるように見えます。一方、肝斑は頬骨周辺などに、境界がはっきりしない褐色の色調が面状に広がることが多い色素異常です。そばかすと肝斑が同時に存在していることもあります。
この場合、そばかすだけを見て強い色素レーザーを広範囲に照射すると、背景の肝斑に刺激を与える可能性があります。そのため、治療前に肝斑の混在を確認することが重要です。
肝斑についてのコラムはこちら⇒肝斑とは?
治療方法も違う?
治療方法も、色素の種類と分布によって変わります。老人性色素斑の場合、濃く境界が比較的はっきりしたシミにはピコスポット、非常に薄い老人性色素斑にはルビーフラクショナルを検討します。一方、そばかすは細かな色素が顔全体に多数広がっていることが多いため、広い範囲を一度に治療できるIPL(ライムライト)が適している場合があります。
IPLはレーザーとは異なり、幅広い波長を含む光を照射します。そばかすだけでなく、赤みや顔全体の色むらも一緒に気になる場合に選択しやすい治療です。アジア人のそばかすに対するIPL治療でも改善が報告されています。一方で、そばかすの濃さや分布によってはレーザー治療を選択することもあります。実際にそばかすに対しては、Qスイッチレーザーやピコ秒レーザーなど複数のレーザーによる治療効果が報告されています。
そのため、
老人性色素斑だからこの機械
そばかすだから必ずこの機械
と一つに決めるのではなく、色素の濃さ、数、分布、肌色、肝斑の混在、ダウンタイムの希望などを考えて治療を選びます。
治療法についてはこちら⇒そばかす治療のコラム
まゆりなclinic名古屋栄ではどう治療する?
当院では、そばかすが顔全体に細かく広がり、赤みや色むらも一緒に整えたい場合にはIPL(ライムライト)を検討します。
一方、はっきりした色素を個別に治療した方がよい場合にはレーザー治療を選ぶことがあります。また、IPL治療後に非常に薄い色素だけが残っている場合には、色素の種類を確認したうえでルビーフラクショナルなど別の治療へ切り替えることがあります。老人性色素斑では、濃く境界のはっきりしたものにはピコスポット、薄いものにはルビーフラクショナルというように治療を分けます。大切なのは、「そばかす」「シミ」という名前だけで治療を決めないことです。
何の色素なのか。
どのくらい濃いのか。
どの範囲にあるのか。
肝斑など別の色素が混在していないか。
そこまで確認して治療を選びます。
まゆりなclinic名古屋での治療法はこちら⇒IPLとレーザーは何が違う?
治療してもまたそばかすは出る?
レーザーやIPLによって、現在目立っているそばかすを薄くすることは可能です。
ただし、そばかすができやすい遺伝的素因そのものを治療によってなくすわけではありません。そのため、治療後も紫外線を多く浴びることで残っていた色素が濃く見えたり、新たなそばかすが目立ってきたりすることがあります。老人性色素斑も同様に、治療したシミが薄くなっても、長期的な紫外線曝露によって別の場所に新しいシミができることがあります。そのため、レーザーやIPLによる治療と同時に、日焼け止め、帽子、日傘などによる紫外線対策を継続することが重要です。見た目が「普通のシミ」と違う場合は診断を優先する
茶色い斑点がすべて老人性色素斑やそばかすとは限りません。急に大きくなった、形が左右非対称、色が一様ではない、境界が極端に不規則、出血する、盛り上がってきたなど、通常のシミとは異なる変化がある場合には、まず皮膚科で診断を受けることが重要です。
顔の色素性病変には、老人性色素斑以外にも脂漏性角化症、色素性日光角化症、ほくろなどさまざまな病変があり、まれですが悪性腫瘍との鑑別が必要になる場合もあります。
「茶色いからレーザーで取る」と決める前に、治療してよい色素かを確認することが大切です。
まゆりなclinic名古屋栄が大切にしていること
当院では、患者さまから「そばかすを全部取りたい」「シミ取りをしたい」とご相談いただいた場合にも、最初から機械を決めることはしません。医師が実際のお肌を確認し、必要に応じてNeo Voir I PLUSによる肌撮影も補助的に使用しながら、色素の分布や濃さを評価します。

そばかすなのか。
老人性色素斑なのか。
肝斑が混在していないか。
薄い色素と濃い色素が混ざっていないか。
その結果によって、IPL、ピコスポット、ルビーフラクショナルなどから治療を選択します。
機械が先にあるのではなく、患者さまのお肌とシミが先にある。シミとそばかすでも、この考え方は同じです。
よくある質問

Q.シミとそばかすは同じものですか?
A.そばかすも広い意味では色素斑の一つですが、一般的な老人性色素斑とは成り立ちが異なります。そばかすは遺伝的素因との関連が強く、老人性色素斑は長年の紫外線曝露・光老化との関連が強い色素斑です。
Q.そばかすは何歳くらいからできますか?
A.幼少期から現れることがあります。成人になってから初めて細かな茶色い斑点が多数出てきた場合には、老人性色素斑など別の色素性病変も考えます。
Q.そばかすはIPLで取れますか?
A.IPLは顔全体に細かく広がるそばかすの有力な治療選択肢です。赤みや色むらも同時に治療したい場合にも適しています。ただし、色素の濃さや分布によってはレーザー治療を選ぶこともあります。
Q.そばかすにはピコスポットとIPLのどちらがいいですか?
A.一律には決められません。細かなそばかすが広範囲にある場合にはIPL、はっきりした色素を個別に治療する場合にはレーザーを検討するなど、分布や肌状態によって選びます。
Q.大人になってできた細かいシミはそばかすですか?
A.必ずしもそうではありません。細かな老人性色素斑が多数できている場合もあります。発症時期、分布、色や形を確認して判断します。
Q.そばかすは治療してもまた出ますか?
A.現在ある色素を薄くすることはできますが、そばかすができやすい体質そのものをなくす治療ではありません。治療後も紫外線対策を続けることが重要です。
まとめ
一般的なシミである老人性色素斑と、そばかす(雀卵斑)は、見た目が似ていても成り立ちが異なります。
そばかす
→ 幼少期から現れやすい
→ 数mm程度の細かな色素が多数広がる
→ 遺伝的素因との関連が強い
→ 紫外線で濃くなりやすい
老人性色素斑
→ 成人以降に増えやすい
→ 大きさや形はさまざま
→ 長年の紫外線・光老化との関連が強い
→ 一度できると比較的残りやすい
治療も同じではありません。
顔全体に広がるそばかすではIPL、濃い老人性色素斑ではピコスポット、薄い老人性色素斑ではルビーフラクショナルなど、色素の種類・濃さ・分布によって治療を変えます。
「シミかそばかすか」を見分けることは、単に名前をつけるためではありません。
その後にどの治療を選ぶかを決めるために重要です。
【参考文献】
- Praetorius C, Sturm RA, Steingrimsson E. Sun-induced freckling: ephelides and solar lentigines. Pigment Cell Melanoma Res. 2014;27(3):339-350. PMID: 24517859.
- Bastiaens M, ter Huurne J, Gruis N, et al. The melanocortin-1-receptor gene is the major freckle gene. Hum Mol Genet. 2001;10(16):1701-1708. PMID: 11487574.
- Bastiaens M, Hoefnagel J, Westendorp R, Vermeer BJ, Bouwes Bavinck JN. Solar lentigines are strongly related to sun exposure in contrast to ephelides. Pigment Cell Res. 2004;17(3):225-229. PMID: 15140067.
- Bastiaens MT, Westendorp RG, Vermeer BJ, Bouwes Bavinck JN. Ephelides are more related to pigmentary constitutional host factors than solar lentigines. Pigment Cell Res. 1999;12(5):316-322. PMID: 10541041.
- Mardani G, Nasiri MJ, Namazi N, et al. Treatment of Solar Lentigines: A Systematic Review of Clinical Trials. J Cosmet Dermatol. 2025;24(4). PMID: 40145274.
- Kawada A, Shiraishi H, Asai M, et al. Clinical improvement of solar lentigines and ephelides with an intense pulsed light source. Dermatol Surg. 2002. PMID: 12460294.
- Wang CC, Sue YM, Yang CH, Chen CK. A comparison of Q-switched alexandrite laser and intense pulsed light for the treatment of freckles and lentigines in Asian persons: a randomized, physician-blinded, split-face comparative trial. J Am Acad Dermatol. 2006. PMID: 16635661.
- Sayed KS, Tuqan S, Hilal RF. Q-Switched Nd (532 nm) Laser Versus Intra-Dermal Tranexamic Acid for Treatment of Facial Ephelides: A Split Face, Randomized, Comparative Trial. Lasers Surg Med. 2020. PMID: 32592273.
- Dadkhahfar S, et al. Laser treatment of benign melanocytic lesion: a review. Lasers Med Sci. 2022. PMID: 36097230
監修医師

監修医師・文責
加藤 成貴 医師
まゆりなclinic名古屋栄 院長
三次救急病院、美容皮膚科・美容外科クリニックで、内科・外科・救急医療から美容医療まで幅広い診療経験を積み、2022年に「名古屋・栄の美容皮膚科」としてまゆりなclinic名古屋栄を開院。
医学的根拠に基づき、「本当に良いと思えるものだけを提供すること」を大切にし、患者さま一人ひとりの肌状態や希望に合わせた治療を行っています。
資格
- 日本内科学会 内科認定医
- 日本内科学会 総合内科専門医
- 日本循環器学会 循環器専門医
- アラガン・エステティックス ボトックスビスタ®認定資格医
- ジュビダームビスタ®認定資格医
- ジュビダームビスタ®バイクロス認定資格医


















