目次
いびき治療は何科に相談する?睡眠時無呼吸と循環器リスクも含めた受診先の考え方
いびきは何科に相談すればいいのでしょうか?
「いびきを治したいけれど、何科へ行けばいい?」「いびきだけなら病院に行く必要はある?」「睡眠時無呼吸が心配な場合は、どこに相談する?」いびきについて調べ始めると、意外と分かりにくいのが相談先です。
結論からいうと、いびきの相談先は、一つの診療科に決まっているわけではありません。
いびきそのものを改善したいのか。鼻づまりが強いのか。睡眠中の呼吸停止があるのか。
血圧や不整脈など全身への影響まで考える必要があるのか。患者さんによって状況が異なるためです。そのため、「いびきなら何科?」ではなく、「自分のいびきについて、何を確認する必要があるか」から考えることが大切です。
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「いびきだけ」の相談と「睡眠時無呼吸」の相談は少し違います
まず整理しておきたいのが、いびきをかくことと、睡眠時無呼吸は同じではないという点です。いびきをかいていても、睡眠中の呼吸が保たれている単純性いびきの方もいます。一方で、
などがある場合には、睡眠時無呼吸が隠れていないか考える必要があります。
つまり、いびきそのものを治療したい方と、睡眠中の呼吸まで評価した方がよい方では、医療機関に求める役割も少し変わります。
呼吸停止の指摘や強い眠気がなくても、睡眠時無呼吸を否定できるわけではありません。診察で症状や背景を確認します。
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睡眠時無呼吸は「のど」だけの問題ではありません
睡眠時無呼吸というと、「のどが狭い病気」というイメージを持つ方も多いかもしれません。
確かに、閉塞性睡眠時無呼吸では、睡眠中に上気道が狭くなることが大きく関係します。
しかし、医療として重要なのはそれだけではありません。睡眠中に呼吸が繰り返し妨げられると、
などが起こります。
そのため、睡眠時無呼吸は、
など、循環器領域と深い関係があります。
日本循環器学会には、「循環器領域における睡眠呼吸障害の診断・治療に関するガイドライン」があり、睡眠呼吸障害と循環器疾患との密接な関係が示されています。
米国心臓協会(AHA)も、閉塞性睡眠時無呼吸は高血圧、心不全、冠動脈疾患、心房細動、脳卒中などを有する患者で高頻度にみられることを指摘しています。したがって、睡眠時無呼吸は、単に「いびきがうるさい」「のどが狭い」という問題だけではなく、全身、とくに循環器との関係まで考えることが重要な睡眠呼吸障害といえます。

いびきの相談で「循環器まで診られる医師」が役立つ理由
いびきを相談するときに、血圧や心臓まで関係あるの?と思う方もいるでしょう。
しかし、睡眠中の呼吸障害が疑われる場合には、
といった全身状態を見ることも重要です。
特に、「いびき+高血圧」「いびき+不整脈」「いびき+強い日中の眠気」「いびき+睡眠中の呼吸停止」などがある場合には、いびきの音だけを治療対象として考えるのではなく、睡眠呼吸障害の可能性も含めて考える必要があります。
そのため、いびきそのものだけではなく、内科・循環器領域まで含めて患者さんを診られる医師に相談するという考え方もあります。
では、いびきが気になったら最初にどこへ相談する?
| 主な悩み・症状 | 相談先の例 | 確認したいこと |
|---|---|---|
| いびきの音が主な悩み | いびき治療を行う医療機関 | 医師が原因や治療適応を確認 |
| 呼吸停止・強い眠気 | 睡眠外来、呼吸器内科・循環器内科など | 睡眠呼吸障害の評価・検査に対応しているか |
| 高血圧・不整脈もある | 循環器内科など | 睡眠と循環器疾患の両方を評価 |
| 強い鼻づまり・扁桃の問題 | 耳鼻咽喉科 | 鼻・のどの形態や原因を評価 |
| マウスピースを検討 | 睡眠呼吸障害に対応した歯科 | 必要に応じて医科と連携 |
診療科の名称だけでなく、いびき・睡眠時無呼吸の診療に対応しているかを確認しましょう。
分かりやすく整理すると、次のようになります。
① いびきそのものを改善したい
家族やパートナーからいびきを指摘され、
という場合には、いびき治療を行っている医療機関へ相談するという選択肢があります。
この場合に重要なのは、治療方法だけではなく、医師がいびきの状態を確認してくれるかという点です。
② 呼吸が止まっていると言われる
睡眠中に、「呼吸が何度も止まっている」「いびきが止まったと思ったら、急に大きく息をする」などを指摘される場合には、睡眠時無呼吸について考える必要があります。
この場合には、睡眠呼吸障害について評価できる医療機関へ相談します。
必ずしも最初から大がかりな検査を行うわけではなく、まず症状や全身状態を確認し、必要に応じて睡眠検査を検討します。
③ 高血圧や不整脈もある
この場合には、循環器との関係も考えて診察できる医師へ相談する価値があります。
日本循環器学会のガイドラインでも、睡眠呼吸障害と循環器疾患との関連が重視されています。
特に、
といった場合には、睡眠時無呼吸の存在が全身管理に影響することがあります。
④ 鼻づまりが非常に強い
一方、
といった場合には、耳鼻咽喉科での詳しい評価が役立つことがあります。
ただし、いびきを相談する人全員が、まず耳鼻咽喉科を受診しなければならないというわけではありません。いびきの状態や目的に応じて相談先を選べばよいと考えます。
⑤ マウスピースを検討したい
顎や舌の位置がいびきに大きく関係している場合には、口腔内装置(マウスピース)が候補になることがあります。その場合には、睡眠呼吸障害に対応した歯科へつなぐこともあります。ただし、「いびきだから最初から歯科」ではなく、原因を考えたうえで必要な場合に選択するという順番が大切です。
関連記事・シリーズ06|いびき治療にはどんな方法がある?治療法の種類と選び方を医師が解説|まゆりなclinic名古屋栄
NightLaseを受けたい場合は、どこに相談すればいい?
NightLaseなどの切らないいびきレーザー治療を希望する場合には、治療を扱っている医療機関へ相談します。ただし、「NightLaseが置いてある」だけで医療機関を選ぶのではなく、誰が治療の適応を判断するのかを確認することが重要です。
治療前には、
などを見る必要があります。
そのうえで、
を判断します。
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「いびき治療」と「睡眠時無呼吸治療」を分けて考える
ここまでの記事でも繰り返し説明していますが、いびきを小さくすることと、睡眠時無呼吸を治療することは同じではありません。
いびきそのものが主な悩みであれば、いびきへの治療を検討することができます。
一方、
などがある場合には、睡眠時無呼吸の存在についても考える必要があります。
つまり、「いびき治療か、睡眠時無呼吸治療か」という二者択一ではなく、患者さんの状態によって必要な評価を追加するという考え方が大切です。
いびき治療の医療機関を選ぶときに確認したい4つのこと
① 治療前に医師が診察するか
いびきは原因によって治療方法が変わります。
レーザー、マウスピース、生活習慣など、治療ありきではなく、まず患者さんの状態を見ることが重要です。
② 口の中だけでなく全身状態も確認できるか
いびきは口腔・咽頭だけの問題とは限りません。
睡眠時無呼吸が疑われる場合には、血圧、体重、生活習慣病、循環器疾患などの背景も重要になります。そのため、いびきの音だけでなく、睡眠や全身状態まで見られる医師がいることは一つのポイントになります。
③ 睡眠時無呼吸が疑われた場合に対応できるか
すべての方に睡眠検査が必要なわけではありません。
しかし、呼吸停止や強い日中の眠気などがある場合には、必要に応じて睡眠検査や専門医療機関への連携を考えられることが重要です。
④ 治療のメリットだけでなく限界も説明してくれるか
どの治療にも適応と限界があります。
NightLaseも、「いびきをかく人なら誰でも必ず改善する」という治療ではありません。患者さんの状態を見たうえで、治療効果の個人差や他の選択肢まで説明されることが大切です。
まゆりなclinic名古屋栄では「いびき+全身」を診る
まゆりなclinic名古屋栄では、NightLaseによるいびき治療を開始します。
当院では、総合内科専門医・循環器専門医である院長が診察し、レーザー照射まで医師が行います。いびきを診る際に大切にしているのは、口の中だけを見るのではなく、その背景まで確認することです。
例えば、
などを確認します。
そのうえで、NightLaseが適している方にはNightLaseを検討する。
一方で睡眠時無呼吸を疑う所見が強ければ、必要に応じて睡眠状態の評価を考えます。
私たちは、「レーザーをするクリニック」ではなく、「いびきを診たうえでレーザーを使うクリニック」であることが大切だと考えています。

循環器専門医がいびきを診る意味
いびきというと、一見すると心臓とは関係のない症状に見えます。
しかし、その背景に睡眠時無呼吸がある場合には、
など、循環器領域との関係を考える必要があります。日本循環器学会が睡眠呼吸障害について独立した診療ガイドラインを作成していることからも、循環器診療において睡眠呼吸障害が重要なテーマであることが分かります。そのため、いびきそのものを治療しながら、必要な場合には循環器や全身への影響も考えるという視点は、いびき治療を医療として行ううえで重要です。
名古屋でいびき治療を探している方へ
名古屋で、「いびき治療」「いびき 何科」「いびき レーザー」「ナイトレーズ」などを検索すると、さまざまな医療機関が見つかります。
その際には、何科かという看板だけではなく、「どのような視点でいびきを診ている医師なのか」まで確認してみてください。
いびきそのものを改善したい方。
睡眠時無呼吸が心配な方。
血圧や心臓への影響も気になる方。
切らないレーザー治療を希望する方。
それぞれ必要な診療は異なります。
重要なのは、一つの治療方法へ患者さんを当てはめるのではなく、その人のいびきから必要な治療を考えることです。次の記事では、シリーズ最終回として、「名古屋でいびき治療を検討する際、どのような医療機関を選べばよいのか」について整理します。
まとめ|いびきの相談先は「診療科の名前」だけで決めなくてよい
いびきの相談先は一つではありません。
いびきそのものが主な悩みであれば、いびき治療を行っている医療機関へ相談できます。
鼻の問題が非常に強い場合には、耳鼻咽喉科での評価が役立つことがあります。
睡眠時無呼吸が疑われる場合には、睡眠呼吸障害について評価できる医療機関へ相談します。そして、高血圧、不整脈、心房細動など循環器領域の問題がある場合には、循環器との関連まで含めて診られる医師へ相談することも重要です。つまり、「何科へ行くか」以上に、「いびきの背景まで診てもらえるか」が大切です。いびきを単なる音として見るのか。
睡眠中の呼吸として見るのか。さらに全身・循環器との関係まで見るのか。
その視点によって、いびき治療の考え方も変わります。
よくある質問
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- 第10回|名古屋でいびき治療を検討している方へ|治療法とクリニック選びを医師が解説
参考資料
- 日本循環器学会「2023年改訂版 循環器領域における睡眠呼吸障害の診断・治療に関するガイドライン」
- Yeghiazarians Y, et al. Obstructive Sleep Apnea and Cardiovascular Disease: A Scientific Statement From the American Heart Association. Circulation. 2021;144.
- 日本睡眠学会 睡眠医療に関する認定・診療情報
※本記事は成人のいびきを中心とした一般的な医学情報の提供を目的とするもので、個別の診断・治療を行うものではありません。睡眠中の呼吸停止、強い日中の眠気などがある場合には、必要に応じて睡眠呼吸障害について評価します。
監修医師

まゆりなclinic名古屋栄 院長
<経歴>
三次救急病院などで内科・循環器内科・救急医療の診療経験を積み、2022年にまゆりなclinic名古屋栄を開院。
循環器内科では、睡眠時無呼吸症候群(SAS)の診療にも携わり、ポリソムノグラフィー(PSG)による睡眠検査、CPAP療法、マウスピース治療などを行っています。
いびきは単なる音の問題ではなく、睡眠中の呼吸や睡眠時無呼吸症候群が関係していることもあります。
当院では、こうした睡眠医学・内科的な視点から状態を確認したうえで、切らないいびきレーザー治療「ナイトレーズ」を行っています。
すべての方にレーザー治療を勧めるのではなく、口腔・咽頭の状態や症状を医師が確認し、必要に応じて睡眠時無呼吸症候群の評価も行いながら、その方に適した治療をご提案します。
「いびきを止める」だけでなく、「睡眠中にどのように呼吸しているか」まで考える診療を大切にしています。








