③いびきをかきやすい人の特徴とは?年齢・体型・飲酒・寝姿勢との関係|まゆりなclinic名古屋栄
- 2026.9.9
目次
「最近いびきが大きくなった」と言われていませんか?
いびきをかきやすい人には、体重増加・年齢・飲酒・仰向け寝・鼻づまりなど、上気道が狭くなりやすい条件が重なっていることがあります。痩せている方や女性でも、いびきをかくことはあります。
睡眠コラム全10回シリーズの第3回では、いびきをかきやすい人の特徴を解説します。名古屋・栄でいびきが気になっている方も、ご自身の体型や生活習慣と照らし合わせてお読みください。
「昔はいびきをかかなかったのに、最近指摘されるようになった」
「お酒を飲んだ日は特にいびきが大きいらしい」
「仰向けになるといびきをかくと言われる」
いびきには、このような特徴があります。いびきは単純に「寝ているときに音が出る」という現象ではありません。
睡眠中に空気の通り道である上気道が狭くなり、その周囲の組織が振動することで生じる音です。そのため、上気道を狭くしやすい要因を持っている人ほど、いびきをかきやすくなる傾向があります。
| 要因 | いびきとの関係 |
|---|---|
| 体重・体型 | 首や上気道周囲の脂肪が増えると、気道が狭くなりやすくなります。 |
| 年齢 | のど周囲の組織や筋肉、体重などの変化が関係します。 |
| 飲酒 | 舌やのど周囲の筋肉がゆるみやすくなります。 |
| 仰向け寝 | 舌がのど側へ落ち込みやすくなります。 |
| 鼻づまり | 鼻呼吸がしにくくなり、口呼吸につながります。 |
| 舌・軟口蓋・顎の形 | 痩せていても、もともとの気道の広さが影響します。 |
| 睡眠不足 | 睡眠中ののどの筋肉のゆるみと関係することがあります。 |
| 性別 | 男性に多い傾向がありますが、女性にも起こります。 |
ただし、「太っているからいびきをかく」「男性だからいびきをかく」という単純なものではありません。実際には、複数の要因が重なっていびきが起こっていることも少なくありません。いびきそのものが起こる詳しい仕組みは、睡眠コラム②で解説しています。

① 体重が増えた・肥満がある
体重の増加や肥満は、いびきをかきやすくする代表的な要因の一つです。体重が増えると、首や上気道周囲にも脂肪組織が増え、睡眠中の空気の通り道が狭くなりやすくなります。特に、「数年前より体重が増えた頃から、いびきを指摘されるようになった」という場合には、体重変化が関係している可能性があります。
また、肥満は単純ないびきだけではなく、閉塞性睡眠時無呼吸の重要なリスク因子でもあります。ただし、ここで重要なのは、痩せている人はいびきをかかない、というわけではないということです。体型が細くても、
- 舌が大きい
- 顎が小さい
- 軟口蓋が厚い
- 鼻が詰まりやすい
- もともと上気道が狭い
などの特徴によって、いびきをかくことがあります。そのため、「太っていないから、自分のいびきは問題ない」と単純に判断することはできません。
② 年齢とともに、いびきをかきやすくなることがあります
若い頃はいびきをかかなかった方でも、年齢とともにいびきが増えることがあります。特に40代、50代になって、「昔は言われなかったのに、最近いびきが大きくなった」という方は珍しくありません。年齢を重ねることで、
- 舌やのど周囲の筋肉の状態が変化する
- 上気道周囲の組織が変化する
- 体重や脂肪のつき方が変わる
- 睡眠の状態そのものが変化する
など、複数の要因が重なります。その結果、睡眠中に空気の通り道が狭くなりやすくなることがあります。そのため、「年齢のせいだから仕方がない」と考えるのではなく、以前と比較して、
- いびきが急に大きくなった
- 毎晩いびきをかくようになった
- 朝の疲労感が増えた
- 日中眠くなった
などの変化がある場合には、一度睡眠全体を振り返ってみるとよいでしょう。睡眠の質については、以下の記事で詳しく解説しています。
③ お酒を飲んだ日は、いびきが大きくなりやすい
飲酒はいびきを悪化させることがあります。「飲み会の日だけ、ものすごくいびきをかく」という方もいます。アルコールによって、舌やのど周囲の筋肉がゆるみやすくなるためです。睡眠中はもともと筋肉がゆるみますが、就寝前に飲酒するとその傾向がさらに強くなり、舌や軟口蓋などが気道側へ落ち込みやすくなります。
その結果、空気の通り道が狭くなり、いびきが大きくなることがあります。特に、「普段はいびきをあまりかかないのに、飲酒後だけ指摘される」という場合には、アルコールが関係している可能性があります。いびきが気になる方は、まず就寝前の飲酒量や時間を見直してみることも一つの方法です。
④ 仰向けで寝るといびきが出やすい

いびきは、寝る姿勢によっても変化します。特にいびきが出やすいのが、仰向けです。仰向けになると、重力によって舌がのど側へ落ち込みやすくなります。その結果、上気道が狭くなり、「横向きでは静かなのに、仰向けになった途端にいびきをかき始める」ということがあります。
このような場合には、横向きで寝ることで、いびきが軽くなる場合があります。ただし、横向きにすればすべてのいびきが改善するわけではありません。寝姿勢を変えても強いいびきが続く場合には、舌や軟口蓋、鼻づまりなど、別の要因も考える必要があります。
自分でできるいびき対策については、今後の睡眠コラムで詳しく解説します。
⑤ 鼻づまりがある人
鼻の通りが悪いことも、いびきの原因になります。例えば、
- アレルギー性鼻炎
- 花粉症
- 風邪
- 慢性的な鼻づまり
- 鼻中隔弯曲など鼻腔の形態
によって鼻呼吸がしにくくなると、睡眠中に口呼吸になりやすくなります。すると、空気の流れや舌・軟口蓋の位置が変化し、いびきにつながることがあります。特に、「鼻が詰まっている日はいびきがひどい」という場合には、鼻の状態も確認してみましょう。
いびきというと「のど」の問題だけを想像しがちですが、実際には鼻から口、舌、のどまで、空気の通り道全体を考える必要があります。
⑥ 舌・軟口蓋・顎などの形も関係します
痩せていて生活習慣にも大きな問題がないのに、いびきをかく方もいます。その場合に考えたいのが、口腔・咽頭の形態です。例えば、
- 舌が大きい
- 舌がのど側へ落ち込みやすい
- 軟口蓋が厚い・長い
- 口蓋垂が長い
- 扁桃が大きい
- 顎が小さい
- 顎が後退している
- もともと上気道が狭い
といった特徴があると、睡眠中に空気の通り道が狭くなりやすくなります。これが、「痩せているのにいびきをかく」というケースがある理由の一つです。そのため、いびきを診察する際には、体重だけではなく、口の中やのどの状態を確認することも重要です。
いびきが起こる上気道の仕組みは、睡眠コラム②でさらに詳しく説明しています。
⑦ 睡眠不足や疲労が強いとき
睡眠不足や強い疲労があると、普段よりいびきが出やすくなることがあります。普段はいびきを指摘されないのに、「ものすごく疲れた日だけいびきをかく」という方もいます。睡眠不足は、睡眠中ののどの筋肉のゆるみと関係することがあります。
ただし、疲労の程度だけでいびきの原因や重症度を判断することはできません。一時的ないびきでも、呼吸停止や強い日中の眠気を伴う場合は、医療機関での確認が必要です。ただし、疲れていない日でも毎晩のように強いいびきをかくのであれば、単なる疲労だけでは説明できない可能性があります。
⑧ 男性はいびきをかきやすい傾向があります
一般的には、男性の方が女性よりもいびきをかきやすい傾向があります。体格や脂肪のつき方、上気道の形態、ホルモンなど、さまざまな要因が関係していると考えられています。ただし、女性はいびきをかかない、というわけではありません。
女性でも、
- 年齢
- 体重増加
- 鼻づまり
- 口腔・咽頭の形態
- ホルモン環境の変化
などによって、いびきをかくことがあります。特に年齢を重ねてから、初めていびきを指摘される女性もいます。女性のいびきについては、別の記事で詳しく解説します。
いびきは、複数の原因が重なって起こることがあります
実際のいびきでは、一つだけの原因で説明できないことも少なくありません。例えば、「40代になって体重が増えた」+「毎晩お酒を飲む」+「仰向けで寝る」という人。あるいは、「体型は細い」+「顎が小さい」+「鼻づまりがある」という人。
どちらも、いびきをかく可能性があります。つまり、いびき=肥満ではありません。いびきを改善するためには、単に体重だけを見るのではなく、生活習慣、寝姿勢、鼻、舌、口腔・咽頭の状態などを総合的に考えることが大切です。
いびきが続いている人は「睡眠の質」にも注意しましょう
いびきをかいているからといって、必ず睡眠の質が悪いわけではありません。しかし、いびきが頻繁に起こっている場合、睡眠中に上気道が狭くなっている可能性があります。その程度が強くなると、呼吸がスムーズに行われにくくなり、
- 睡眠が浅くなる
- 細かな覚醒が起こる
- 十分な休養感が得られない
といったことにつながる可能性があります。例えば、
- 十分寝ても疲れが取れない
- 朝すっきり起きられない
- 日中に眠くなる
- 集中力が続きにくい
- 朝に頭痛がある
などを伴っている場合には、いびきの音だけではなく、睡眠全体について考えることも大切です。いびきと睡眠の質の関係については、こちらの記事で詳しく解説しています。
大きないびきの背景に睡眠時無呼吸が隠れていることもあります
いびきをかく方すべてが睡眠時無呼吸というわけではありません。しかし、閉塞性睡眠時無呼吸では、睡眠中に上気道が繰り返し狭くなったり閉塞したりするため、大きないびきを伴うことがあります。特に、
- 毎晩のように大きないびきをかく
- 家族から「呼吸が止まっている」と指摘された
- 睡眠中に息をあえぐような呼吸がある
- 日中の眠気が強い
- 高血圧がある
- 肥満がある
といった場合には、単純ないびきだけではなく、睡眠時無呼吸が隠れていないか確認することも大切です。ただし、いびき=睡眠時無呼吸ではありません。いびきと睡眠時無呼吸の違いについては、今後別の記事で詳しく解説します。
自分でできるいびき対策もあります
いびきの原因によっては、生活習慣を見直すことで軽減する場合があります。例えば、
- 体重が増えている場合は適正体重を目指す
- 就寝前の飲酒を控える
- 仰向けより横向きで寝てみる
- 睡眠不足を避ける
- 鼻づまりを放置しない
などです。まずこうした方法を試してみることも大切です。ただし、生活習慣を見直しても改善しないいびきもあります。特に、舌や軟口蓋、顎などの形態が関係している場合には、生活習慣だけでは十分な改善が得られないことがあります。自分でできる対策から医療で行われる治療までについては、今後の睡眠コラムで詳しく解説します。
いびき治療を考えるときは、「なぜいびきをかくのか」が大切です
いびき治療というと、「いびきの音を小さくすること」だけを考えがちです。しかし、その人がなぜいびきをかいているのかによって、適した対応は異なります。生活習慣の見直しが中心になる方もいれば、
- 鼻の治療
- マウスピース
- 口腔・咽頭への治療
- レーザー治療
などが選択肢になる場合もあります。近年では、口腔内や咽頭周囲にレーザーを照射する、切開を伴わないいびき治療も選択肢の一つとなっています。いびきに対するレーザー治療については、別の記事で詳しく解説します。
また、睡眠中の呼吸停止や強い日中の眠気などがある場合には、いびきだけではなく、睡眠時無呼吸の可能性について考えることも必要です。いびきは「みんな同じ」ではありません。医師が状態を確認し、その人のいびきに合った方法を考えることが大切です。
まとめ|「いびきをかきやすい条件」が重なっていないか確認してみましょう
いびきをかきやすくする要因として、
- 体重増加・肥満
- 年齢
- 飲酒
- 仰向け寝
- 鼻づまり
- 舌・軟口蓋・顎などの形態
- 睡眠不足
- 性別
などがあります。ただし、一つの要因だけでいびきが起きているとは限りません。複数の要因が重なっていることも多く、痩せている人でもいびきをかくことがあります。そして、大きないびきが続いている場合には、単なる「音の問題」だけでなく、睡眠の質に影響していないかという視点も大切です。
さらに、呼吸停止や強い日中の眠気などを伴う場合には、睡眠時無呼吸が隠れている可能性も考える必要があります。いびきが気になったときには、「どうやって音を止めるか」だけではなく、「なぜ自分はいびきをかいているのか」から考えてみましょう。
まゆりなclinic名古屋栄では、今後も「睡眠」「いびき」「いびき治療」について、医師の立場からわかりやすく情報を発信していきます。
名古屋・栄でいびきが気になる方へ
名古屋でいびきの相談先を検討するときは、音の大きさだけでなく、呼吸停止の有無、日中の眠気、飲酒や寝姿勢との関係も整理しておくと、診察で伝えやすくなります。まゆりなclinic名古屋栄では、睡眠といびきについて、原因の理解に役立つ情報を発信しています。
よくある質問
Q. 太っていなくてもいびきをかきますか?
はい。肥満はいびきの重要な要因の一つですが、痩せている方でも舌・軟口蓋・顎・鼻などの形態によって上気道が狭くなり、いびきをかくことがあります。
Q. お酒を飲むといびきがひどくなるのはなぜですか?
アルコールによって舌やのど周囲の筋肉がゆるみ、睡眠中の空気の通り道が狭くなりやすくなるためです。いびきが気になる方は、特に就寝前の飲酒を控えてみることも一つの方法です。
Q. 横向きで寝ればいびきは改善しますか?
仰向けで舌がのど側へ落ち込むことによっていびきが起きている方では、横向きにすることで軽減する場合があります。ただし、すべてのいびきが寝姿勢だけで改善するわけではありません。
Q. 年齢とともにいびきが増えることはありますか?
あります。年齢に伴う上気道周囲の組織や筋肉の変化、体重変化などが重なり、以前よりいびきをかきやすくなることがあります。
Q. いびきをかいていると睡眠時無呼吸ですか?
必ずしもそうではありません。ただし、大きないびきに加えて呼吸停止や強い日中の眠気などがある場合には、睡眠時無呼吸が隠れている可能性もあるため、医療機関への相談を検討してください。
関連記事|睡眠コラムシリーズ
- 第1回|良い睡眠とは?睡眠時間・睡眠の質・睡眠休養感を医師が解説
- 第2回|いびきはなぜ起こる?原因と睡眠中の気道の仕組みを医師が解説
- 第3回|いびきをかきやすい人の特徴とは?年齢・体型・飲酒・寝姿勢との関係
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- 第9回|いびき治療は何科に相談する?睡眠時無呼吸と循環器リスクも含め医師が解説
- 第10回|名古屋でいびき治療を検討している方へ|治療法とクリニック選びを医師が解説
参考資料
- 厚生労働省「健康づくりのための睡眠ガイド2023」
- NHLBI「Sleep Apnea — Causes and Risk Factors」
- Mayo Clinic「Snoring — Symptoms and Causes」
- Mayo Clinic「Snoring — Diagnosis and Treatment」
監修医師

まゆりなclinic名古屋栄 院長
<経歴>
三次救急病院などで内科・循環器内科・救急医療の診療経験を積み、2022年にまゆりなclinic名古屋栄を開院。
循環器内科では、睡眠時無呼吸症候群(SAS)の診療にも携わり、ポリソムノグラフィー(PSG)による睡眠検査、CPAP療法、マウスピース治療などを行っています。
いびきは単なる音の問題ではなく、睡眠中の呼吸や睡眠時無呼吸症候群が関係していることもあります。
当院では、こうした睡眠医学・内科的な視点から状態を確認したうえで、切らないいびきレーザー治療「ナイトレーズ」を行っています。
すべての方にレーザー治療を勧めるのではなく、口腔・咽頭の状態や症状を医師が確認し、必要に応じて睡眠時無呼吸症候群の評価も行いながら、その方に適した治療をご提案します。
「いびきを止める」だけでなく、「睡眠中にどのように呼吸しているか」まで考える診療を大切にしています。
※本記事は一般的な医学情報の提供を目的としたもので、個別の診断・治療を行うものではありません。睡眠中の呼吸停止、大きないびき、強い日中の眠気などがある場合は、医療機関へご相談ください。








