40代・50代男性のシミが増える理由は?紫外線・加齢・生活習慣との関係を解説|名古屋
- 2026.9.18

「40代になって急にシミが増えた」「50代になって顔が一気に老けて見えるようになった」という男性は少なくありません。しかし、40歳や50歳になった瞬間に突然シミが作られるわけではありません。大きく関係するのは、それまでに蓄積してきた紫外線曝露と皮膚の加齢変化です。さらに男性では、若い頃の日焼け、屋外スポーツ、仕事による紫外線曝露、髭剃りや毛包炎によるPIHなどが重なることがあります。
重要なのは、40代・50代の男性に見える茶色いものをすべて同じ「加齢のシミ」と考えないことです。老人性色素斑、脂漏性角化症、PIH、肝斑などを見分けて治療します。
目次
40代・50代でシミが急に増えたように感じるのはなぜ?
代表的な老人性色素斑(solar lentigo)は、長期間の紫外線曝露と関連する色素性病変です。慢性的な紫外線によって皮膚の色素システムに変化が蓄積し、老人性色素斑などの不均一な色素沈着が生じます。
そのため40代・50代になって初めて紫外線の影響を受けるのではなく、10代・20代・30代から積み重なった変化が、年齢とともに目立つようになってきたと考える方が自然です。慢性的な紫外線曝露によってsolar lentigoが生じることは、多くの研究で支持されています。
紫外線は男性のシミで最も重要な要因の一つ
老人性色素斑を考えるうえで紫外線は非常に重要です。紫外線はメラノサイトだけに作用するのではなく、角化細胞や真皮環境などにも変化を起こし、長期間では光老化につながります。
そのため、
・屋外スポーツを長く続けてきた
・仕事で外にいる時間が長い
・若い頃によく日焼けしていた
・日焼け止めをほとんど使用してこなかった
といった男性では、40代以降になって顔やこめかみなどの色素斑が目立つことがあります。
男性の顔面老化に関するレビューでも、紫外線曝露などの外的因子が男性の皮膚老化に重要であることが指摘されています。
「加齢」だけでシミができるわけではない
老人性色素斑という名称から「年齢だけが原因」と思われることがありますが、実際には加齢と長期間の紫外線曝露が重なって生じる病変です。
同じ50歳でも、すべての人に同じ数の老人性色素斑があるわけではありません。これまでの紫外線曝露量、遺伝的背景、肌質などによって差があります。
そのため「年だから仕方ない」と考える必要はありません。現在見えている病変を診断し、適した治療を行うことは可能です。
40代・50代男性では脂漏性角化症も増えてくる

年齢とともに目立つのは平坦な老人性色素斑だけではありません。茶色い病変が徐々にざらついたり、盛り上がってきたりする場合には脂漏性角化症を考えます。
アジア人の光老化を調べた研究では、男性では脂漏性角化症が主要な色素性変化の一つとして報告されています。つまり中高年男性では、「平らなシミ」だけでなく「盛り上がったシミ」も重要です。
髭剃りによる茶色い跡は加齢性のシミではないこともある

顎、口周り、首などに茶色い跡が増えている男性では、老人性色素斑ではなくPIH(炎症後色素沈着)が混ざっていることがあります。
髭剃り、毛包炎、埋没毛、ニキビなどによる炎症を繰り返すと、その後にメラニンが増えてPIHが残ることがあります。
この場合、老人性色素斑のようにピコスポットで取る病変ではありません。
男性にも肝斑がある
40代・50代男性の頬にある茶色い部分が、すべて老人性色素斑とは限りません。
両頬に左右対称で、境界がはっきりせず、面状にもやっと広がっている場合には肝斑を考えます。男性にも肝斑はあり、紫外線曝露との関連も報告されています。
そのため、中高年男性の頬を「年齢によるシミ」と一括りにして全部同じレーザーで治療しないことが重要です。
喫煙はシミの原因になる?

喫煙は皮膚老化を促進する外的因子の一つです。紫外線と喫煙はいずれも酸化ストレスやMMP(マトリックスメタロプロテアーゼ)などを介して皮膚老化に関与することが報告されています。
一方で、「タバコを吸うと老人性色素斑が必ず増える」と単純に言えるわけではありません。韓国人407例を対象とした研究では、喫煙はしわとは関連しましたが、色素異常との独立した関連は認められませんでした。
したがって、シミについてはまず紫外線曝露を中心に考え、喫煙は皮膚老化全体を促進する因子の一つとして捉えるのが適切です。
大気汚染など環境因子との関連も研究されている
近年では紫外線だけでなく、大気汚染などの環境因子と色素斑との関連も研究されています。solar lentigoをより広く「environment-induced lentigo」と捉え、紫外線以外の環境刺激がメラノサイト・角化細胞・線維芽細胞の相互作用へ影響する可能性も提唱されています。
ただし現時点でも、老人性色素斑で最も重視すべき環境因子は長期間の紫外線曝露です。
生活習慣だけ改善すればシミは消える?
既にできた老人性色素斑が、生活習慣の改善だけで完全に消えるとは限りません。
紫外線対策や禁煙などは今後の光老化を抑える意味では重要ですが、既に形成された老人性色素斑にはレーザーやIPLなどの治療が必要になることがあります。
つまり、
予防すること
と
既にある病変を治療すること
は分けて考える必要があります。
40代・50代男性のシミは何で治療する?
治療方法は病変によって変えます。
濃く境界が明瞭な老人性色素斑
→ ピコスポット
薄い老人性色素斑・細かいシミが多数
→ ルビーフラクショナル
シミ+赤み・くすみ・肌質
→ IPL
肝斑・PIH
→ OPトーニング、ピコトーニング、C-OPERA、内服・外用など
脂漏性角化症
→ ピコスポットまたはCO2レーザー
というように使い分けます。
40代・50代からでもシミ治療は遅くない
「もう50代だからシミがあるのは仕方ない」と考える必要はありません。
むしろ40代・50代では、老人性色素斑、脂漏性角化症、赤み、くすみなど複数の変化が顔全体の印象に影響していることがあります。
目立つ濃いシミを取るだけでも印象が変わることがありますし、さらに薄いシミや色ムラまで整えることで、顔全体の清潔感を改善できる可能性があります。
現在は男性も、仕事やプライベートを含め、見た目や清潔感を重視する時代です。男性だから目立つシミだけ簡単に取ればよいというのではなく、本格的に肌を整えたいのであれば、シミの種類を見分けて妥協なく治療方法を選ぶことが重要です。
まず日焼け止めから始めても遅くない
過去に紫外線を多く浴びていたとしても、これからの紫外線対策が無意味になるわけではありません。
日常的に、
・日焼け止め
・帽子
・日傘
・長時間の直射日光を避ける
などを行うことは、さらなる光老化を抑えるうえで重要です。
治療で現在のシミを改善しながら、紫外線対策で新しい変化をできるだけ増やさないという両方の考え方が必要です。
よくある質問(Q&A)
まとめ|40代・50代男性のシミは「年齢だから仕方ない」で終わらせない
40代・50代で男性のシミが増えたように感じる背景には、長年の紫外線曝露と加齢による皮膚変化があります。さらに脂漏性角化症、髭剃りや毛包炎後のPIH、男性肝斑などが混在することもあります。
そのため「年齢によるシミ」と一括りにして同じレーザーを照射するのではなく、まず病変を見分けることが重要です。
まゆりなclinic名古屋栄では、濃い老人性色素斑にはピコスポット、薄いシミにはルビーフラクショナル、赤み・肌質改善まで目的とする場合にはIPL、肝斑やPIHにはトーニング系治療など、病変に応じて治療を使い分けています。
男性も見た目や清潔感を重視する現在、「男性だからこの程度でいい」ではなく、本格的に肌を整えたいのであれば、診断から治療まで妥協しないことが大切です。
【文責】
まゆりなclinic名古屋栄 院長 加藤 成貴
【参考文献】
- Treatment of Solar Lentigines: A Systematic Review of Clinical Trials. J Cosmet Dermatol. 2025.
- Ortonne JP, Schwarz T. Clinical aspects and pathogenesis of UV-induced pigmentary disorders. J Dtsch Dermatol Ges. 2003.
- Kang HY, et al. Alterations of the pigmentation system in the aging process. Pigment Cell Melanoma Res. 2021.
- Lephart ED. Aging in the Male Face: Intrinsic and Extrinsic Factors. Facial Plast Surg Clin North Am. 2016.
- Chung JH, et al. Cutaneous photodamage in Koreans: influence of sex, sun exposure, smoking, and skin color. Arch Dermatol. 2001.
- Vierkötter A, Krutmann J. Environmental influences on skin aging and ethnic-specific manifestations. Dermatoendocrinol. 2012.
- Krutmann J, et al. Environment-induced lentigines: formation of solar lentigines beyond ultraviolet radiation. Exp Dermatol. 2015.
監修医師

まゆりなclinic名古屋栄 院長
<経歴>
三次救急病院、美容皮膚科・美容外科クリニックで、内科・外科・救急医療から美容医療まで幅広い診療経験を積む。2022年に「名古屋・栄の美容皮膚科」としてまゆりなclinic名古屋栄を開院。
医学的根拠に基づき、「本当に良いと思えるものだけを提供すること」を信条とし、効果が不確かな施術は採用せず、自ら体験して効果を実感できた医療だけを厳選して導入しています。
特にシミ取りレーザー(ピコレーザー)ニキビ跡治療(フラクショナルレーザーやクレーター状のニキビ跡に対する剥離治療[サブシジョン]など)、ヒアルロン酸やボトックスを用いた注入治療医療ダイエット(脂肪溶解注射・GLP-1など)を得意としており、一人ひとりに合わせたオーダーメイドな美容医療を提供しています。
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