男性のシミ取りはピコスポット・ルビーフラクショナル・IPLどれがいい?治療の使い分けを解説|名古屋
- 2026.9.18

男性のシミ治療では、「一番強いレーザー」「一番新しい機械」を選べばよいわけではありません。濃く境界がはっきりした老人性色素斑、薄く細かいシミ、肝斑、PIH、赤みを伴う肌では、治療方法が異なります。
近年は、仕事やプライベートを含め、男性も見た目や清潔感を重視する時代です。だからこそ、男性の美容治療も「とりあえず目立たなくする」だけではなく、シミの種類をきちんと見分け、必要な治療を妥協なく選ぶことが重要だと当院では考えています。
当院では、濃いシミにはピコスポット、薄いシミが多数ある場合にはルビーフラクショナル、シミに加えて赤み・くすみ・肌質まで整えたい場合にはIPLというように、病変と目的に応じて治療を使い分けます。
目次
まず「何のシミか」を見分ける
治療を決める前に重要なのは、老人性色素斑、脂漏性角化症、肝斑、PIH、ADM、そばかすなどを見分けることです。同じ茶色に見えても、ピコスポットが適する病変と適さない病変があります。例えば、老人性色素斑にはピコスポットが適することがありますが、肝斑やPIHを同じように高出力スポット照射するわけではありません。
男性だから簡易的な治療で済ませるのではなく、診断してから治療法を選ぶことが本格的なシミ治療の第一歩です。
濃く境界がはっきりした老人性色素斑ならピコスポット
ピコスポットは、濃く境界が比較的明瞭な老人性色素斑を狙って治療する方法です。ピコ秒レーザーはsolar lentigo(日光黒子)に対して高い有効性が報告されており、2025年のsystematic reviewでも複数の臨床試験で良好な治療成績が示されています。
当院でも典型的な老人性色素斑では、1回のピコスポットでほぼ取り切れるケースがあります。一方で、治療後には赤み、痂皮、一時的な濃色化、PIHが生じる可能性があります。そのため、1回で取れる可能性が高い治療であっても、ダウンタイムや予定まで考えて治療時期を決めます。
薄いシミがたくさんある場合はルビーフラクショナル
非常に薄い老人性色素斑や、顔全体に細かいシミが多数ある場合には、当院ではルビーフラクショナルを優先することがあります。ルビーレーザーは694nmで、メラニンへの吸収性が高い波長です。老人性色素斑やそばかすなどの色素性病変に長く使用されてきた実績があります。当院のルビーフラクショナルでは、694nmルビーレーザーをフラクショナル状に照射します。薄いシミを一度に強く取り切るというより、複数回かけて少しずつ改善させます。男性でも「濃いシミだけではなく、顔全体にある薄いシミまできれいにしたい」という場合には、このような治療の方が適していることがあります。
なぜ薄いシミではIPLよりルビーフラクショナルを選ぶことがある?
IPLも老人性色素斑やそばかすに有効な治療です。ただし、当院では「薄いシミだからIPL」と単純には考えていません。実際の診療では、非常に薄い老人性色素斑ではIPLへの反応が弱いこともあります。そのため、薄いシミそのものをしっかり狙いたい場合には、メラニンへの吸収性が高い694nmルビーフラクショナルを優先することがあります。
一方、IPLにはシミだけでなく赤み、くすみ、肌全体の色ムラなどを同時に改善できるメリットがあります。つまり、ルビーフラクショナルとIPLは「どちらが上か」ではなく、何を改善したいかで使い分けます。
IPLが向いている男性
IPLは、「この1個のシミをしっかり取りたい」という治療よりも、顔全体を整えたい場合に向いています。
例えば、
・そばかすが多い
・シミに加えて赤みがある
・くすみが気になる
・肌全体の色ムラを整えたい
・毛穴や肌質もまとめて改善したい
といった男性では選択肢になります。
男性の美容治療でも、単にシミを消すだけでなく、顔全体の清潔感や肌印象まで整えたい場合にはIPLのメリットがあります。
ピコスポット・ルビーフラクショナル・IPLを比較
| 項目 | ピコスポット | ルビーフラクショナル | IPL |
|---|---|---|---|
| 主な対象 | 濃く明瞭な老人性色素斑 | 薄いシミ・細かいシミ | シミ+赤み・くすみ・肌質 |
| 治療範囲 | 1個ずつ | 広範囲 | 広範囲 |
| 回数 | 1回でほぼ取れる場合あり | 複数回 | 複数回 |
| 主な特徴 | 濃いシミをしっかり狙う | 薄いシミを丁寧に改善 | 肌全体をまとめて整える |
| PIH | 起こる可能性あり | 起こる可能性あり | 起こる可能性あり |
濃いシミと薄いシミが混ざっている場合
男性の顔では、濃い老人性色素斑だけでなく、薄いシミや赤み、脂漏性角化症などが同時に存在することがあります。
その場合には、
濃いシミ → ピコスポット
薄いシミ → ルビーフラクショナル
赤み・くすみ → IPL
というように、一つの顔でも治療方法を分けることがあります。
本格的にシミ治療を行うのであれば、一つの機械で全部を済ませるのではなく、病変ごとに治療を使い分けることが重要です。
肝斑がある場合は別に考える
男性にも肝斑があります。肝斑を老人性色素斑と同じように高出力スポット照射する治療は行いません。当院では、肝斑にはOPトーニング、ピコトーニング、C-OPERA、内服、外用などを状態に応じて組み合わせます。
PIHにもピコスポットは使わない
髭剃り、ニキビ、毛包炎などの後に生じるPIHも老人性色素斑とは別の病変です。
当院ではPIHにピコスポットを基本的に使用しません。まず炎症を抑えたうえで、OPトーニング、ピコトーニング、C-OPERA、外用などを状態に応じて使用します。
盛り上がりがある場合は脂漏性角化症を考える
表面がざらつく、厚みがある、盛り上がっている場合には脂漏性角化症の可能性があります。
脂漏性角化症では、当院は病変によってピコスポットとCO2レーザーを使い分けています。
男性のシミ治療は「何をどこまできれいにしたいか」で選ぶ
同じ「シミ取り」でも、目標は人によって違います。
目立つ濃いシミをできるだけ少ない回数で取りたい
→ ピコスポット
薄いシミまで含めて顔全体をきれいにしたい
→ ルビーフラクショナル
シミだけでなく赤み・くすみ・肌質まで整えたい
→ IPL
という考え方が分かりやすいでしょう。
現在は男性も、単に「大きなシミだけ取れればいい」というより、肌全体の清潔感や若々しい印象まで求める方が増えています。そうした場合には、治療回数や費用だけでなく、仕上がりまで含めて妥協せず治療方法を選ぶことが重要です。
重要な予定がある場合は治療時期も考える

ピコスポットは少ない回数でシミを取れる一方、痂皮やPIHが出る可能性があります。ルビーフラクショナルやIPLでも一時的な赤みや色調変化を伴うことがあります。
営業、接客、撮影、結婚式など重要な予定がある場合には、治療効果だけでなくダウンタイムまで考えて治療時期を決めます。
よくある質問(Q&A)
まとめ|男性も本格的にシミ治療をするなら、治療法を使い分ける
男性のシミ取りでは、ピコスポット、ルビーフラクショナル、IPLのどれか一つが常に優れているわけではありません。
濃く境界が明瞭な老人性色素斑ではピコスポット、薄い老人性色素斑や細かいシミが多数ある場合にはルビーフラクショナル、シミに加えて赤み・くすみ・肌質までまとめて改善したい場合にはIPLというように、それぞれの特徴を生かして使い分けます。
現在は男性も見た目や清潔感を重視する時代です。だからこそ、男性だから簡易的な治療で済ませるのではなく、シミの種類、濃さ、数、分布、治療目的まで確認して、本格的に治療方法を選ぶことが重要です。
まゆりなclinic名古屋栄では、男性のシミについても「どの機械が一番強いか」ではなく、どの治療ならその人の肌を最もきれいに仕上げられるかを考えて治療を選択します。
【文責】まゆりなclinic名古屋栄 院長 加藤 成貴
【参考文献】
- Treatment of Solar Lentigines: A Systematic Review of Clinical Trials. J Cosmet Dermatol. 2025.
- Efficacy and adverse effects of Q-switched ruby laser on solar lentigines: a prospective study of 91 patients. Dermatol Surg. 2008.
- Objective assessment of intensive targeted treatment for solar lentigines using intense pulsed light with wavelengths between 500 and 635 nm. Lasers Surg Med. 2015.
- Efficacy and safety of intense pulsed light with a KTP filter for the treatment of solar lentigines. Lasers Surg Med. 2019.
- Intense pulsed light therapy for superficial pigmented lesions evaluated by reflectance-mode confocal microscopy and optical coherence tomography. J Invest Dermatol. 2006.
- Quality-switched ruby laser treatment of solar lentigines and Becker’s nevus: a histopathological and immunohistochemical study. Dermatology. 1997.
監修医師

まゆりなclinic名古屋栄 院長
<経歴>
三次救急病院、美容皮膚科・美容外科クリニックで、内科・外科・救急医療から美容医療まで幅広い診療経験を積む。2022年に「名古屋・栄の美容皮膚科」としてまゆりなclinic名古屋栄を開院。
医学的根拠に基づき、「本当に良いと思えるものだけを提供すること」を信条とし、効果が不確かな施術は採用せず、自ら体験して効果を実感できた医療だけを厳選して導入しています。
特にシミ取りレーザー(ピコレーザー)ニキビ跡治療(フラクショナルレーザーやクレーター状のニキビ跡に対する剥離治療[サブシジョン]など)、ヒアルロン酸やボトックスを用いた注入治療医療ダイエット(脂肪溶解注射・GLP-1など)を得意としており、一人ひとりに合わせたオーダーメイドな美容医療を提供しています。
わからないことや不安なことがあれば、どんなことでもお気軽にご相談ください。医師の視点から、科学的根拠に基づいて丁寧にお応えします。








