同じシミ取り放題でも違う?2種類のピコレーザーとパルス幅まで変える理由|名古屋
- 2026.9.14
目次
シミ取り放題は、どこで受けても同じではありません

「シミ取り放題なら、どこのクリニックで受けても同じでは?」そう思う方もいるかもしれません。確かに、同じように「全顔シミ取り放題」「ピコスポット取り放題」と書かれていると、違いは料金だけに見えます。しかし実際には、何のレーザーを使うのか、どの波長を使うのか、どの出力で照射するのか、スポットサイズをどうするのか、パルス幅をどう設定するのかによって治療内容は変わります。さらに重要なのは、それらをすべてのシミに同じ条件で使用するのではなく、シミの濃さ・深さ・種類・治療歴などを見ながら調整することです。まゆりなclinic名古屋栄では、シミ取りに2種類のピコレーザーを使用しています。
・米国CUTERA社
enLIGHTen SR
・イタリアQuanta System社
Discovery PICO VarioPulse
です。当院では「ピコレーザーなら何でも同じ」とは考えていません。
シミの状態を見て、2種類のレーザーと照射条件を使い分けます。
名古屋でシミ取り放題を受けるなら?⇒確認したい6つのポイント
そもそもピコレーザーとは?
ピコレーザーは、非常に短い時間でレーザーエネルギーを照射するレーザーです。
「ピコ」とは時間の単位で、1ピコ秒は1兆分の1秒です。従来のQスイッチレーザーより短いパルス幅で照射できるため、色素に対して光音響作用を利用した治療が可能です。
ただし、「ピコレーザー」という名前の機械が1台あるわけではありません。
メーカーや機種によって、波長、パルス幅、最大エネルギー、スポットサイズ、照射モード
などが異なります。
つまり、
「ピコレーザーを使っています」
という情報だけでは、どのような治療をしているのかまでは分かりません。
〇当院が使用する1台目|enLIGHTen SR
enLIGHTen SR(エンライトンSR)は、米国CUTERA社のピコレーザーです。
532nmと1064nmの2波長を搭載し、750ピコ秒で照射できます。CUTERA公式でも、enLIGHTen SRは532nm・1064nm、750psのピコ秒レーザーとして案内されています。
当院では以前からシミ治療に使用してきた機器で、老人性色素斑などの良性色素性病変を中心に使用しています。532nmと1064nmでは、メラニンへの反応性や到達する深さが異なるため、治療目的によって波長を使い分けます。
シミ取り放題でも、単に「ピコレーザーを当てる」というだけではなく、どの波長を使うか、どの出力にするか、スポットサイズをどうするか
を調整しながら照射します。
〇2台目|Discovery PICO VarioPulse
もう1台が、イタリアQuanta System社のDiscovery PICO VarioPulseです。
Quanta Systemはイタリアのレーザーメーカーで、Discovery PICOシリーズにはVarioPulse Technologyが搭載されています。メーカー公式では、3種類のピコパルスを選択できることが特徴として説明されています。Discovery PICOシリーズでは、532nmと1064nmを中心とした複数波長を使用でき、VarioPulse Technologyによって治療目的に合わせてピコ秒パルスを変更できます。
まゆりなclinic名古屋栄では2024年11月にDiscovery PICO VarioPulseを導入しました。
導入当時は国内2番目、西日本初の導入として公表しており、2026年9月現在は東海地方では当院のみの導入です。ただし、当院がDiscovery PICO VarioPulseを導入した理由は、「珍しい機械だから」ではありません。大きな理由の一つが、シミの状態に合わせてパルス幅まで調整できることです。
パルス幅とは?
パルス幅とは、レーザーを1回照射したときに、どのくらいの時間エネルギーを照射するかという指標です。同じエネルギーでも、短い時間に集中して与える場合と、少し長い時間をかけて与える場合では、色素や周囲組織への作用が変わります。ピコレーザーでは、この非常に短い時間の違いが治療特性に関係します。
シミ治療では、色素の濃さ、色素量、色素の深さ、シミの大きさ、過去の治療歴、肌質
などが患者さまごとに異なります。
そのため当院では、「シミだからこの設定」と一律には考えません。シミの状態を見ながら、波長・出力・スポットサイズに加えて、必要に応じてパルス幅まで調整します。
なぜシミによってパルス幅を変えるの?
同じ「老人性色素斑」であっても、すべて同じシミではありません。
例えば、濃く境界がはっきりしたシミ、薄く淡いシミ、長年存在しているシミ、以前レーザー治療を受けたシミでは、色素量や皮膚の反応が異なります。当院では、こうした違いに合わせて照射条件を調整します。パルス幅を変更できることで、より短いパルスを選ぶ、少し異なるパルス条件を選ぶなど、治療設計の選択肢を増やすことができます。
重要なのは、パルス幅を変えれば必ず結果が良くなるということではありません。必要なシミに対して、選べる照射条件が多いことに意味があります。
同じ取り放題でも「全部同じ条件」ではありません
シミ取り放題というと、「顔全体を同じ設定でどんどん照射していく」
イメージを持つ方もいるかもしれません。当院ではそのような考え方ではありません。
例えば、
濃い老人性色素斑
薄い老人性色素斑
ADM
肝斑の近くにある老人性色素斑
では、同じ条件にする必要はありません。
まず診察で何の色素なのかを確認します。
そのうえで、どの機械を使うか、どの波長を使うか、どの照射条件にするかを決めます。
シミ取り放題であっても、治療そのものは一つひとつのシミを見ながら行います。
濃いシミではどう考える?
濃く境界が比較的はっきりした老人性色素斑は、ピコスポットが適している代表的なシミです。こうしたシミでは、1回の照射で大きく色調が改善することがあります。
当院ではenLIGHTen SRやDiscovery PICO VarioPulseを使用し、シミの色調や状態を見ながら照射条件を決定します。シミ取り放題では、このような老人性色素斑が複数ある方ほどメリットを感じやすいと考えています。
薄いシミではどう考える?
薄い老人性色素斑でも、ピコスポットによる治療は可能です。
当院では
1回でしっかり変化を出したい
→ ピコスポット
複数回でもよく、PIHに配慮しながら少しずつ治療したい
→ ルビーフラクショナル
という考え方で治療方法を選ぶことがあります。
薄いシミをピコスポットで治療した場合には、一時的にPIHが目立つことがあります。
ただしPIHは、適切にケアしながら経過を見ることで基本的には徐々に薄くなっていきます。そのため、「薄いから治療しない」ではなく、「1回で治したいのか、複数回でもよいのか」を含めて治療を選択します。
ルビーフラクショナルレーザーについてはこちら⇒薄いシミにルビーフラクショナルは効果ある?
ADMではどう考える?

ADM(後天性真皮メラノサイトーシス)は、頬などに灰色〜青みがかった色素斑として現れることがあり、真皮側にメラニンが存在します。
そのため、表皮にある老人性色素斑とは治療の考え方が異なります。
ADMでは、1064nmなど深い部分へ届く波長を使用することがあります。
当院ではADMもレーザー治療の対象としており、色調や深さを見ながら照射条件を決めます。つまり、
「見た目が茶色いから532nm」
というような単純な治療ではありません。
色素がどこに存在するのかまで考えて波長を選択します。
肝斑とADMの違いについてはこちら⇒両頬のシミを見分けるポイント
肝斑が混ざっている場合は?
肝斑があるからシミ取り放題ができない、というわけではありません。
例えば、
肝斑
+
老人性色素斑
が混在している場合には、老人性色素斑だけを選んでピコスポット照射することがあります。
肝斑そのものについては、
OPトーニング
ピコトーニング
内服
外用
ホームケア
など別の治療を考えます。
つまり重要なのは、
「顔全体にレーザーを打てるか」ではなく、「どこにスポット照射をするか」です。
肝斑についてはこちら⇒肝斑とは?
波長・パルス幅・出力はそれぞれ役割が違う
レーザー治療では、「強さ」という言葉だけで説明されることがあります。
しかし実際には、
波長
→ どの色素・深さへ作用しやすいか
パルス幅
→ どのくらいの時間でエネルギーを与えるか
出力
→ どの程度のエネルギーを照射するか
スポットサイズ
→ どの範囲・深さへエネルギーを届けるか
など、それぞれ異なる要素があります。そのため、「出力を高くすればよい」というものではありません。当院では複数の条件を組み合わせながら治療を設計します。
2台あることより「使い分けられること」が大切
2種類のピコレーザーがあるから、必ず治療結果が良くなるという意味ではありません。
大切なのは、
なぜこの患者さまにはenLIGHTen SRなのか
なぜこのシミにはDiscovery PICO VarioPulseなのか
を考えて選択することです。
当院では、
enLIGHTen SR
Discovery PICO VarioPulse
Qスイッチルビーレーザー
ルビーフラクショナル
IPL
各種トーニング(ピコトーニング、OPトーニング、ルビートーニングなど)
などを使用しています。その中から、シミの種類・濃さ・深さ・患者さまの希望に合わせて治療を選びます。「機械が先ではなく、患者さまのお肌とシミが先」という考え方は、シミ取り放題でも変わりません。
シミ取り放題を選ぶなら「機械名」を確認してほしい理由
シミ取り放題を比較するとき、
料金
個数
症例写真
を見る方は多いと思います。そこにもう一つ、「何というレーザーを使っているのか」
も加えてみてください。具体的な機種名が分かれば、
どの波長を搭載しているのか
どの程度のパルス幅なのか
どのような照射モードがあるのか
を確認できます。
さらに、
その機械をどう使い分けているのか
まで説明されていると、クリニックの治療方針がより分かりやすくなります。シミ取り放題は、単にレーザーをたくさん打つ治療ではありません。何を使い、どう照射するのか。
そこまで含めて比較することをおすすめします。
まゆりなclinic名古屋栄のシミ取り放題
当院では全顔のシミ取り放題を行っています。
モニター価格
55,000円(税込)
通常価格
98,000円(税込)
シミ取り放題でも、
enLIGHTen SR
Discovery PICO VarioPulse
を中心に、必要に応じて照射条件を調整します。
また、
1回で薄いシミをしっかり治療したい
→ ピコスポット
薄いシミを複数回かけて少しずつ治療したい
→ ルビーフラクショナル
肝斑
→ トーニングなど別治療
ADM
→ 色素の深さを考えたレーザー治療
というように、シミの状態に合わせて治療を選択します。
シミ取り放題だからこそ、たくさん打つ。
ではなく、
シミがたくさんあるからこそ、一つひとつを見ながら治療条件を決める。
これが当院のシミ取り放題です。
よくある質問
Q.ピコレーザーはどれも同じですか?
A.同じではありません。機種によって波長、パルス幅、最大出力、スポットサイズ、照射モードなどが異なります。
Q.enLIGHTen SRとDiscovery PICO VarioPulseは何が違いますか?
A.enLIGHTen SRは532nm・1064nm、750psを使用できるピコレーザーです。Discovery PICO VarioPulseはVarioPulse Technologyにより複数のピコパルスを選択でき、照射条件の選択肢が広いことが特徴です。
Q.Discovery PICO VarioPulseはどこにでもありますか?
A.2026年9月現在、当院調べでは東海地方ではまゆりなclinic名古屋栄のみの導入です。
Q.Discovery PICO VarioPulseの方が必ず優れていますか?
A.いいえ。シミによって適したレーザーは異なります。当院ではenLIGHTen SRを含めて使い分けます。
Q.なぜパルス幅を変えるのですか?
A.シミの濃さ・深さ・色素量などが異なるためです。波長・出力・パルス幅などを組み合わせながら照射条件を決めます。
Q.薄いシミにもピコスポットできますか?
A.はい。1回でしっかり変化を出したい場合にはピコスポットを選択できます。複数回でもよく、PIHに配慮しながら少しずつ治療したい場合にはルビーフラクショナルを選ぶことがあります。
Q.PIHが出たらレーザー選びが間違っていたということですか?
A.いいえ。PIHはシミ取り後に起こり得る反応です。適切にケアしながら経過を見ることで基本的には徐々に薄くなっていきます。
Q.肝斑があってもシミ取り放題できますか?
A.できます。肝斑そのものには通常のスポット照射を行わず、混在している老人性色素斑などを選んで治療することがあります。
まとめ
同じ「シミ取り放題」でも、レーザーと照射条件は違う
シミ取り放題を比較するとき、料金や個数だけを見ると治療内容の違いは分かりにくいかもしれません。しかし実際には、どのレーザーを使うのか、どの波長を使うのか、どのパルス幅を使うのか、どの出力で照射するのか、どのシミを照射するのかによって治療内容は変わります。
まゆりなclinic名古屋栄では、
米国CUTERA社 enLIGHTen SR
イタリアQuanta System社 Discovery PICO VarioPulse
という2種類のピコレーザーを使用しています。
Discovery PICO VarioPulseでは、VarioPulse Technologyによって複数のピコパルスを選択でき、シミの状態に応じてパルス幅まで含めて照射条件を調整できます。ただし、最も重要なのは「最新の機械を使うこと」ではありません。その患者さまのシミに、どのレーザーを、どの条件で使用するかです。シミ取り放題だから全部同じように打つのではなく、
濃いシミ
薄いシミ
ADM
肝斑と混在するシミを見ながら、治療方法を変える。これが当院の考えるシミ取り放題です。
【参考文献】
1.CUTERA. enlighten SR Technical Specifications. 532nm / 1064nm, pulse duration 750ps.
2.Quanta System. Discovery PICO Series / VarioPulse Technology. Three selectable Pico-Pulses and multiple wavelength specifications.
3.まゆりなclinic名古屋栄「Discovery PICO VarioPulse Technologyを西日本初導入」2024年11月6日。
4.まゆりなclinic名古屋栄「シミ治療を『取る・待つ・守る』の3つの考え方で体系化」2026年9月。enLIGHTen SRとDiscovery PICO VarioPulseの使い分け、東海地方での導入状況について参照。
文責:まゆりなclinic名古屋栄 院長 加藤成貴


















