タトゥー除去で跡は残る?傷跡・色素沈着・色素脱失を解説|名古屋
- 2026.9.30
タトゥー除去を検討するとき、「レーザーで消した後に傷跡は残らない?」「白く抜けたり茶色くなったりしない?」と心配される方は少なくありません。
結論からいうと、レーザーによるタトゥー除去後に、色素沈着・色素脱失・瘢痕などの皮膚変化が残る可能性はあります。
ただし、治療後に見える「跡」がすべてレーザーによって新しくできたものとは限りません。
タトゥーを入れた際の皮膚損傷によって、もともと色素沈着や瘢痕、凹凸が存在していることもあります。インクが濃い間は分かりにくくても、レーザーでタトゥーが薄くなることで、もともとの皮膚変化が目立ってくることがあります。
そのため、治療後に茶色く見える、白く見える、凹凸があるという場合には、「レーザーによる変化なのか」「タトゥーを入れたときから存在していた変化なのか」を分けて考える必要があります。
実際には両者が混在し、はっきり区別できないこともあります。
目次
タトゥー除去で残る可能性がある「跡」は主に3種類
タトゥー除去後に気になる皮膚変化は、大きく分けると次の3つです。

これらは見た目だけでなく、原因や経過も異なります。
また、治療後の皮膚には複数の変化が同時に存在することもあります。
そのため「色が残っている=タトゥーが残っている」と単純に判断できない場合があります。
タトゥー除去で傷跡が残ることはある?
あります。
ただし、レーザー治療によって必ず傷跡が残るわけではありません。
Qスイッチレーザーやピコレーザーは、タトゥー色素を選択的に破砕することを目的としています。
適切な設定で治療すれば、周囲の皮膚へのダメージを抑えながら色素を減らすことができます。
一方で、
・非常に濃いタトゥー
・インクが深く入っている
・高出力での照射が必要
・水ぶくれやびらんが強く出た
・かさぶたを無理に剥がした
・二次感染を起こした
・治療部位を強くこすった
などの場合には、皮膚へのダメージが大きくなり、瘢痕のリスクが高くなる可能性があります。
そのため、治療効果を求めるあまり、必要以上に強い照射を繰り返すことは避ける必要があります。
もともとタトゥーを入れた時点で傷跡があることもある
ここは非常に重要です。
タトゥーを入れる際には、針を繰り返し皮膚へ刺してインクを真皮内に入れます。
そのため、タトゥーを入れた時点ですでに皮膚に瘢痕が形成されていることがあります。
特に、

・盛り上がって見える
・線に沿って硬さがある
・光を当てると凹凸が分かる
・触ると表面が平らではない
といった場合には、インクだけではなく皮膚そのものに変化が起きている可能性があります。
タトゥーが濃い状態では、この凹凸がインクに隠れて目立たないことがあります。
ところがレーザー治療によってインクが薄くなると、もともと存在していた瘢痕や凹凸が見えるようになります。
この場合、「レーザーで傷跡ができた」ように感じることがありますが、実際にはタトゥーを入れた時点で存在していた瘢痕が目立つようになっただけというケースもあります。
レーザーでインクが消えても凹凸までは消えない
レーザーによるタトゥー除去の主な目的は、皮膚の中にあるインクを破砕して薄くすることです。そのため、レーザーで色素が十分に薄くなっても、皮膚の凹凸や盛り上がりが同時に消えるとは限りません。特に、タトゥーを入れたときにできた瘢痕がある場合には、
色は薄くなった
しかし凹凸は残っている
という状態になることがあります。
そのため当院では、治療前の診察でインクの濃さだけでなく、皮膚表面の状態も確認します。
治療前から瘢痕がある場合には、色素が薄くなっても皮膚の質感は残る可能性があることを説明します。
色素沈着はレーザーだけが原因とは限らない
タトゥー除去後に茶色く見える場合、レーザー照射による炎症後色素沈着が原因のことがあります。レーザーによる炎症後色素沈着であれば、多くは時間の経過とともに徐々に薄くなっていきます。ただし、タトゥーを入れる際にも針によって皮膚に炎症や損傷が起こるため、もともとタトゥー周囲に色素沈着が存在していることがあります。
そのため実際には、
・残っているタトゥーのインク
・タトゥーを入れた際に生じた色素沈着
・レーザー治療後の炎症後色素沈着
が重なり、どれが原因なのかはっきり分けにくいこともあります。
タトゥーが濃い状態では分からなかった色素沈着が、レーザーによってインクが薄くなることで初めて目立つこともあります。このため、治療後に茶色く見えるからといって、すべてが「レーザーでできた色素沈着」とは限りません。レーザーによる炎症後色素沈着であれば、すぐに追加照射を行うのではなく、まず皮膚が回復するまで経過をみることが基本です。
色素沈着については、いわゆる「日にち薬」の部分も大きく、時間をかけて落ち着いてくるのを待つことが重要です。
色素沈着がある状態で次のレーザーを急がない
タトゥー除去では、基本的に4~6週以上の間隔を空けて治療を行います。
ただし、4~6週経過していても、炎症後色素沈着が強く残っている場合には、必ずしもすぐに次の照射を行うわけではありません。
皮膚の炎症が十分に落ち着いているかを確認し、必要に応じてさらに間隔を空けます。
タトゥー除去は、短い間隔で何度もレーザーを照射すれば早く終わる治療ではありません。
皮膚の状態を見ながら、適切なタイミングで次の治療を行うことが重要です。
色素脱失も時間とともに戻ることがある
レーザー照射後に、治療部位が周囲より白く見えることがあります。
これが色素脱失です。レーザーのエネルギーが皮膚のメラニンにも影響することで起こります。色素脱失は色素沈着より回復に時間がかかることがありますが、一時的なものであれば、時間の経過とともに徐々に色が戻ってくることがあります。そのため、治療後に白くなったからといって、すぐに永久的な色素脱失と判断することはできません。数か月単位で経過をみることもあります。一方で、ここでも白く見える部分がすべてレーザーによる色素脱失とは限りません。タトゥーを入れた際に皮膚が傷つき、もともと瘢痕になっている部分では、周囲より白っぽく見えることがあります。
タトゥーのインクが濃い間は分かりにくくても、レーザー治療によって色素が薄くなることで、もともとの瘢痕や色調差が目立ってくることがあります。
そのため、
「レーザーによる色素脱失なのか」
「タトゥーを入れたときからある瘢痕なのか」
を明確に区別できない場合もあります。
色素脱失と「タトゥーが消えた」は同じではない
色素脱失が起きると、治療部位が白くなるため、一見するとタトゥーが薄くなったように見えることがあります。

しかし、
インクが除去されたこと
皮膚のメラニンが減って白くなったこと
は別です。
タトゥー除去では、単に治療部位が白くなればよいわけではありません。
周囲の皮膚の色をできるだけ保ちながら、タトゥーのインクを減らすことが理想です。
そのため、治療後の評価ではタトゥーの色だけでなく、周囲の皮膚との色調差も確認します。
色素沈着・色素脱失は急いで追加治療をしない
色素沈着や色素脱失がみられる場合、重要なのはすぐに追加のレーザーを重ねないことです。レーザーによる一時的な色素変化であれば、時間とともに改善することがあります。
そのため、
色素沈着
→ 徐々に薄くなるのを待つ
色素脱失
→ メラニンが戻ってくるのを時間をかけて待つ
という考え方が基本になります。
もちろん、すべてが完全に元に戻るとは限りません。
ただし、治療直後の状態だけで最終的な仕上がりを判断するのではなく、ある程度時間をかけて経過を見ることが重要です。当院では、色素沈着や色素脱失が残っている場合には次のレーザーを急がず、皮膚の回復を確認しながら治療間隔を調整する場合もあります。
色素脱失を戻すために日焼けをした方がいい?
色素脱失があると、「日焼けをすれば白い部分も色が戻るのでは?」と思う方もいるかもしれません。しかし、自己判断で強い紫外線を浴びることはおすすめしていません。
紫外線によって周囲の正常な皮膚だけが先に黒くなると、かえって白い部分との色の差が目立つことがあります。また、レーザー治療後の皮膚に強い紫外線が当たると、炎症後色素沈着など別の色調変化を起こす可能性があります。そのため、通常は紫外線対策を行いながら自然な回復を待ちます。医療では、一部の低色素斑に対して紫外線療法などが用いられることがありますが、日常的な日焼けとは別の治療です。
タトゥー除去後の色素脱失については、まず時間をかけて皮膚の色が戻ってくるかを確認することが基本です。
タトゥー除去後の「跡」は時間をかけて評価する
タトゥー除去後の皮膚は、治療直後の状態が最終結果ではありません。
赤み
色素沈着
色素脱失
凹凸
瘢痕
などが重なって見えることがあります。
さらに、タトゥーを入れた際に生じた皮膚損傷や瘢痕が、インクが薄くなることで初めて見えてくる場合もあります。そのため、「レーザー治療で跡が残った」とすぐに判断するのではなく、何が原因でそのように見えているのかを確認しながら経過を見る必要があります。
特に色素沈着や色素脱失については、時間が経つことで改善することも多いため、焦って追加治療を重ねないことが重要です。タトゥー除去は、色素を薄くするだけでなく、最終的な皮膚の状態まで含めて長期的に評価する治療です。
タトゥー除去は「何もなかった皮膚」に完全に戻る治療ではない
タトゥー除去を考えるうえで、最も大切なのは「タトゥーの色を薄くすること」と「皮膚を完全に元通りにすること」は同じではないという点です。
タトゥーは、針で皮膚に繰り返し傷をつけ、その部分に色素を入れることで作られています。
つまり、タトゥーが入っている時点で、皮膚にはすでに何らかの損傷や炎症、場合によっては瘢痕が存在しています。
その色素を除去するために、さらにレーザーを照射して色素粒子を破砕していきます。
そのため、最終的にインクがかなり薄くなったとしても、
・わずかな色調差
・白っぽさ
・茶色っぽさ
・凹凸
・質感の違い
・線状の瘢痕
など、何らかの痕跡が残る可能性があります。
当院では、タトゥー除去について「完全に何もなかった皮膚に戻る」とは説明していません。
できるだけ目立たなくすることは目指せますが、少なくとも多少の痕跡が残る可能性がある治療として考えていただく必要があります。
「完全に消える」という言葉には注意が必要

タトゥー除去の広告では「完全除去」「きれいに消える」といった表現を目にすることがあります。
しかし、実際の治療では、インクがほとんど見えなくなっても、皮膚の質感や色調まで完全に元通りになるとは限りません。
特に、
・もともと深く彫られている
・線に沿って盛り上がりがある
・インク量が多い
・重ね彫りされている
・治療前から白っぽい瘢痕がある
・皮膚の凹凸がある
といった場合には、タトゥー色素が薄くなったあとも、皮膚そのものの痕跡が残りやすくなります。
そのため、治療ゴールは、
「何もなかったようにする」
ではなく、
「できるだけタトゥーを目立たなくする」
と考える方が現実的です。
色素が薄くなるほど、皮膚そのものの状態が見えてくる
治療前は、濃いインクによって皮膚表面の状態が分かりにくいことがあります。
しかし、レーザー治療によって色素が少しずつ薄くなると、
・線状の盛り上がり
・浅いへこみ
・白っぽい部分
・茶色っぽい部分
・周囲との質感の差
などが見えてくることがあります。
これらは、レーザーによって新しく生じたものだけではありません。
タトゥーを入れた時点ですでに存在していた変化が、インクが薄くなったことで見えるようになっただけということもあります。
そのため、治療後の見た目を評価するときは、
残っているインク
レーザー後の色素変化
もともとの瘢痕
を分けて考える必要があります。
それでも時間とともに目立ちにくくなることはある
一方で、治療直後に見える赤みや色素沈着、色素脱失などが、そのまま最終的な状態になるわけではありません。
レーザーによる炎症後色素沈着は、時間とともに徐々に薄くなることがあります。
色素脱失も、回復には時間がかかるものの、徐々に色が戻ってくる場合があります。
そのため、治療途中で見える色調変化については、すぐに最終結果と判断せず、ある程度時間をかけて経過を見ることが重要です。
一方で、もともとの瘢痕や皮膚の凹凸は、色素が戻るのとは別の問題です。
この部分については、時間だけで完全に消えるとは限りません。
「跡が残った」と感じたときは何が残っているかを確認する
治療後に「跡が残った」と感じる場合には、実際に何が残っているのかを確認します。
例えば、
茶色い
→ 炎症後色素沈着、もともとの色素沈着、残存インク
白い
→ 色素脱失、もともとの瘢痕
盛り上がっている
→ もともとの瘢痕、治療後の瘢痕
へこんでいる
→ もともとの瘢痕、皮膚構造の変化
というように、見た目によって考える原因が異なります。
原因が違えば、経過や対応も異なります。
そのため、単に「跡がある=レーザーで傷ついた」と考えるのではなく、何が残っているのかを診察で確認することが重要です。
当院では「色」と「皮膚の質感」を分けて評価します
まゆりなclinicでは、タトゥー除去の経過を見る際に、単に色が薄くなったかだけではなく、
・残っているインクの色
・色素沈着の有無
・色素脱失の有無
・皮膚表面の凹凸
・もともとの瘢痕
・新たな瘢痕の有無
を分けて評価します。
タトゥー除去では「何色残っているか」と「皮膚そのものがどうなっているか」を別々に見ることが大切です。
また、皮膚反応が強く残っている場合には、追加照射を急ぎません。
基本的な治療間隔は4~6週以上ですが、色素沈着や色素脱失などが残っている場合には、それ以上の期間を空けることがあります。
タトゥー除去で跡をできるだけ残しにくくするために
跡をできるだけ残しにくくするためには、治療そのものだけでなく、治療後のケアも重要です。
特に、
・水ぶくれを自分で破かない
・かさぶたを無理に剥がさない
・強くこすらない
・紫外線対策を行う
・炎症が強いときに次の照射を急がない
ことが大切です。
また、治療効果を急ぐあまり、毎回強い出力で照射すればよいというものでもありません。
タトゥーを薄くすることと、皮膚へのダメージを抑えることの両方を考えながら治療を進める必要があります。
タトゥー除去で跡が残ることについてよくある質問
まとめ|タトゥー除去は「何もなかった皮膚」に戻す治療ではない
タトゥー除去では、レーザーによってインクを破砕し、できるだけ目立たなくしていきます。
ただし、タトゥーそのものが、
皮膚に針で傷をつける
↓
その部分に色素を入れる
という方法で作られている以上、もともと皮膚に何らかの痕跡が存在していることがあります。
さらに、その色素を減らすためにレーザー治療を行います。
そのため、
「タトゥーを消せば何もなかった皮膚に完全に戻る」
とは限りません。
インクがほとんど分からなくなっても、
・わずかな色調差
・色素沈着
・色素脱失
・盛り上がり
・凹凸
・質感の違い
などが残る可能性があります。
一方、レーザーによる色素沈着や色素脱失については、時間とともに改善することもあります。
また、治療後に初めて見えてきた白さや凹凸が、実はタトゥーを入れた時点から存在していた瘢痕ということもあります。
そのため、タトゥー除去後の「跡」はすぐに結論を出さず、時間をかけて評価することが重要です。
当院では、タトゥーの色だけでなく皮膚の質感や色調変化も確認しながら、治療間隔や次の照射を調整します。
タトゥー除去の目標は、必ずしも「何もなかった状態」に戻すことではありません。
できるだけインクを薄くし、最終的にタトゥーを目立たなくすることを目標に、皮膚への負担とのバランスを考えて治療を進めます。
名古屋・栄でタトゥー除去をご検討の方は、治療後の傷跡や色素変化についても含めてご相談ください。
文責
まゆりなclinic名古屋栄
院長 加藤成貴
参考文献
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- Khunger N, Molpariya A, Khunger A. Complications of tattoos and tattoo removal: Stop and think before you ink. J Cutan Aesthet Surg. 2015;8(1):30-36.
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- Kirby W, Desai A, Desai T, Kartono F, Geeta P. The Kirby-Desai Scale: A Proposed Scale to Assess Tattoo-removal Treatments. J Clin Aesthet Dermatol. 2009;2(3):32-37.
- Taylor CR, Anderson RR, Gange RW, Michaud NA, Flotte TJ. Light and electron microscopic analysis of tattoos treated by Q-switched ruby laser. J Invest Dermatol. 1991;97(1):131-136.
- Anderson RR, Parrish JA. Selective photothermolysis: precise microsurgery by selective absorption of pulsed radiation. Science. 1983;220(4596):524-527.
監修医師

まゆりなclinic名古屋栄 院長
<経歴>
三次救急病院、美容皮膚科・美容外科クリニックで、内科・外科・救急医療から美容医療まで幅広い診療経験を積む。2022年に「名古屋・栄の美容皮膚科」としてまゆりなclinic名古屋栄を開院。
医学的根拠に基づき、「本当に良いと思えるものだけを提供すること」を信条とし、効果が不確かな施術は採用せず、自ら体験して効果を実感できた医療だけを厳選して導入しています。
特にシミ取りレーザー(ピコレーザー)ニキビ跡治療(フラクショナルレーザーやクレーター状のニキビ跡に対する剥離治療[サブシジョン]など)、ヒアルロン酸やボトックスを用いた注入治療医療ダイエット(脂肪溶解注射・GLP-1など)を得意としており、一人ひとりに合わせたオーダーメイドな美容医療を提供しています。
わからないことや不安なことがあれば、どんなことでもお気軽にご相談ください。医師の視点から、科学的根拠に基づいて丁寧にお応えします。








