タトゥー除去で消えない・薄くならないのはなぜ?レーザーが効きにくい原因を解説|名古屋
- 2026.9.30
目次
タトゥー除去で消えない・薄くならない原因を解説|名古屋

タトゥー除去では、最初の数回でかなり薄くなることもあれば、何回か治療しても一部が残ることがあります。
「5回やったのにまだ残っている」
「最初は薄くなったのに、途中から変わらなくなった」
「黒は薄くなったけれど、緑だけ残っている」
といったケースも珍しくありません。
これは、レーザーがまったく効いていないというより、治療が進むにつれて残っている色素の性質や深さが変わってくるためです。
また、使用しているレーザーの波長とインクの色が合っていない場合や、重ね彫り、深いインク、瘢痕などが関係していることもあります。
タトゥー除去では、「あと何回照射するか」だけではなく、「なぜ残っているのか」を見直すことが重要です。
タトゥー除去が薄くならない主な原因
タトゥー除去で反応が弱くなる原因は一つではありません。
主に次のような要因があります。

これらが複数重なっているケースもあります。
原因① タトゥーの色とレーザーの波長が合っていない
タトゥー除去で非常に重要なのが、インクの色とレーザーの波長の組み合わせです。
レーザーはどの色にも同じように反応するわけではありません。
当院では、基本的に、
黒 → 1064nmを基本、694nmも選択肢
赤・オレンジ・黄色 → 532nm
青・緑 → 694nm
というように、色によって波長を使い分けています。
例えば緑色のタトゥーに、黒色で使用する1064nmだけを繰り返しても、十分な反応が得られないことがあります。
この場合は、
「レーザーが効かない」
のではなく
「その色に対して適した波長を使用できていない」
可能性があります。
特にカラータトゥーでは、一つの波長だけですべての色を治療することはできません。
複数色が入っている場合には、色ごとに波長を変える必要があります。
コラム👉「カラータトゥーはレーザーで消せる?赤・オレンジ・黄・青・緑と波長の違いを解説|名古屋」
原因② インクが深い
タトゥーのインクは主に真皮内に入っていますが、すべて同じ深さに存在しているわけではありません。
浅い位置にある色素と、深い位置にある色素ではレーザーへの反応が異なります。
治療初期には浅く、反応しやすい色素が先に減っていきます。
その後、深い位置にある色素が残ると、最初の数回に比べて変化がゆっくりになることがあります。
そのため、
「1回目、2回目はかなり薄くなったのに、その後はあまり変わらない」
という経過になることがあります。
これはタトゥー除去では珍しいことではありません。
原因③ インクの量が多い
インク量が多いタトゥーでは、治療回数が多くなりやすくなります。
特にプロによるタトゥーでは、色素が均一かつ高密度に入っていることがあります。
レーザーを1回照射しただけですべての色素を処理することはできないため、複数回に分けて少しずつ色素量を減らしていきます。
一方、アマチュアタトゥーなどでインク量が少ない場合には、比較的少ない回数で薄くなることがあります。
ただし、アマチュアタトゥーでも深く入っている部分があるなど、反応にばらつきが出る場合があります。
コラム👉「タトゥー除去は何回で消える?治療回数・期間・完全に消えないケースまで解説|名古屋」
原因④ 重ね彫り・カバーアップがある
重ね彫りやカバーアップされたタトゥーでは、治療回数が増えやすくなります。
見た目は一つのタトゥーでも、皮膚の中には、
以前のタトゥー
+
その上から入れた新しいタトゥー
という複数層の色素が存在しています。
そのため、単純な一層のタトゥーよりも色素量が多くなります。
また、上にある黒いインクが薄くなってくると、その下に入っていた赤・青・緑など別の色が見えてくることがあります。
この場合も、残っている色に合わせて波長を変更します。
重ね彫りでは、
上の色が薄くなる
↓
下の色が見えてくる
↓
その色に合わせてレーザーを変更する
という流れになることがあります。
原因⑤ 治療後半で細かな色素が残っている
当院では、治療初期の濃いタトゥーではQスイッチレーザーを使用し、大きな色素粒子を破砕する方法を基本としています。
その後、治療が進み色素が細かくなってきた段階で、ピコレーザーへ切り替えます。
Qスイッチレーザーはナノ秒、ピコレーザーはさらに短いピコ秒で照射します。
ピコレーザーでは、より短いパルス幅によって残った細かな色素を破砕しやすくなります。
そのため、治療後半になって変化が乏しくなった場合には、
「同じレーザーをさらに繰り返す」
だけではなく、
「残っている色素の状態に合わせてレーザーを切り替える」
という考え方が重要になります。
コラム👉「タトゥー除去はピコレーザーとQスイッチレーザーで何が違う?レーザー選びを解説|名古屋」
原因⑥ 最初からピコレーザーだけでも残ることはある
ピコレーザーは非常に短いパルス幅で色素を破砕できるレーザーですが、ピコレーザーだからすべてのタトゥーが簡単に消えるわけではありません。
治療結果には
・色
・波長
・インク量
・深さ
・重ね彫り
・部位
・治療歴
なども関係します。
また、当院のピコレーザーで使用する波長は532nm・1064nmです。
青や緑などでは694nmのQスイッチルビーレーザーを使用するため、カラータトゥーではピコレーザーだけでは対応しきれない場合があります。
重要なのは
「ピコレーザーを使っているか」
ではなく
「残っている色素に適したパルス幅と波長を選べているか」
です。
原因⑦ もともとの瘢痕が残っている
何回レーザーを行っても「まだタトゥーが残っているように見える」という場合、実際にはインクではなく瘢痕が残っていることがあります。
タトゥーは針を皮膚に繰り返し刺して色素を入れるため、タトゥーを入れた時点ですでに皮膚に瘢痕や凹凸ができている場合があります。
レーザーによってインクが薄くなると、
・盛り上がり
・へこみ
・白っぽい線
・皮膚の質感の違い
などが見えてくることがあります。
これらはインクではないため、タトゥー除去レーザーを繰り返しても消えるとは限りません。
「まだ残っている」と感じたときには、
残存インクなのか
色素沈着なのか
色素脱失なのか
瘢痕なのか
を分けて考える必要があります。
コラム👉「タトゥー除去で跡は残る?傷跡・色素沈着・色素脱失のリスクを解説|名古屋」
原因⑧ 色素沈着が重なって濃く見えている
レーザー治療後には、一時的に炎症後色素沈着が起こることがあります。
この場合
残っているタトゥー色素
+
炎症後色素沈着
が重なるため、実際より濃く見えることがあります。
そのため
「レーザーを受けたのに濃くなった」
「全然薄くなっていない」
と感じることがあります。
レーザーによる炎症後色素沈着であれば、時間とともに徐々に薄くなってくることがあります。
一方、タトゥーを入れたときの皮膚損傷による色素沈着がもともと存在している場合もあります。
実際には両者を明確に分けにくいこともあります。
そのため、治療後すぐの色だけで「レーザーが効かなかった」と判断せず、皮膚が落ち着いてから評価することが重要です。
治療後すぐに次のレーザーを追加すればいいわけではない
タトゥーが思ったほど薄くならないと、「もっと早く次のレーザーを当てたい」と考える方もいるかもしれません。
しかし、短い間隔で照射を繰り返せば早く消えるわけではありません。
レーザー照射後には、皮膚が回復する時間と、破砕された色素が徐々に処理される時間が必要です。
当院では基本的に4~6週以上の間隔を空けます。
また
・色素沈着
・色素脱失
・赤み
・炎症
などが残っている場合には、さらに治療間隔を空けることがあります。
タトゥーが残っているからといって、すぐに追加照射を重ねるのではなく、まず「何が残っているのか」を確認することが重要です。
何回か治療しても薄くならないときは「原因の再評価」が重要
タトゥー除去で変化が乏しくなった場合、単純に治療回数を増やせばよいとは限りません。
重要なのは
「なぜ残っているのか」
をもう一度考えることです。
例えば
・波長が合っていない
・深い色素が残っている
・細かな色素が残っている
・重ね彫りがある
・別の色が見えてきた
・色素沈着が重なっている
・もともとの瘢痕が見えている
など、原因によって次に行うべき治療は異なります。
そのため、治療回数だけを基準にせず、残っているものの正体を見極めることが重要です。
同じレーザーを繰り返すだけでは不十分なこともある
タトゥー除去では、最初に反応していたレーザーが、治療後半でも同じように最適とは限りません。
治療が進むにつれて
大きな色素が減る
↓
細かな色素が残る
↓
別の色が目立ってくる
↓
深い色素が残る
という変化が起こることがあります。
そのため、
「前回までこのレーザーで薄くなったから、今回も同じレーザー」
という考え方だけでは十分ではありません。
当院では
・残っている色
・タトゥーの濃さ
・治療後の変化
・これまで使用した波長
・皮膚の反応
を確認しながら、レーザーや波長を変更します。
黒が残る場合は1064nmだけでなく694nmも選択肢
黒色タトゥーでは1064nmを基本としますが、694nmのQスイッチルビーレーザーも選択肢になります。
特に、1064nmを繰り返しても反応が乏しくなってきた場合には、色調や皮膚の状態を見ながら694nmを検討することがあります。
つまり
黒=1064nmだけ
と固定するのではなく、反応を見ながら波長を変えることがあります。
赤・オレンジ・黄色が残る場合は532nmを検討
赤、オレンジ、黄色には532nmを使用します。
一つのタトゥーの中に黒と赤が混在している場合、黒が薄くなってから赤が目立ってくることがあります。
この場合、黒に使っていた1064nmをそのまま続けるのではなく、残った赤系の色に合わせて532nmへ変更します。
カラータトゥーでは、治療途中で「残っている色」が変わるため、波長も変更する必要があります。
青・緑が残る場合は694nm
青や緑には694nmのQスイッチルビーレーザーを使用します。
そのため、青・緑のタトゥーに1064nmや532nmだけを繰り返しても十分な反応が得られないことがあります。
このような場合も、
「何回やっても消えない」
ではなく、
「その色に適した波長が使われているか」
を確認することが重要です。
コラム👉「カラータトゥーはレーザーで消せる?赤・オレンジ・黄・青・緑と波長の違いを解説|名古屋」
Qスイッチからピコレーザーへ切り替えることも重要
当院では、治療初期の濃いタトゥーではQスイッチレーザーを使用し、大きな色素粒子を破砕します。
その後、治療が進んで色素が細かくなってきた段階でピコレーザーへ切り替えます。
治療後半に変化が乏しくなった場合には
「同じQスイッチレーザーをさらに繰り返す」
だけではなく、
「細かな色素が残っているので、ピコレーザーへ切り替える」
という判断が必要になることがあります。
逆にカラータトゥーでは、694nmが必要になるため、Qスイッチルビーレーザーが重要になることもあります。
つまりタトゥー除去では
Qスイッチかピコか
という単純な二者択一ではなく、
その時点で残っている色素に合わせて使い分ける
ことが大切です。
コラム👉「タトゥー除去はピコレーザーとQスイッチレーザーで何が違う?レーザー選びを解説|名古屋」
何回やっても「完全に何もなかった状態」にはならないこともある
タトゥー除去では、最終的にインクがかなり薄くなっても、何もなかった皮膚とまったく同じ状態になるとは限りません。
タトゥーは、針で皮膚に傷をつけ、その部分に色素を入れることで作られています。
そのため、もともと皮膚に瘢痕や凹凸、色調変化が残っていることがあります。
さらに、その色素を減らすためにレーザー治療を行います。
そのため最終的には、
・わずかな色調差
・色素沈着
・色素脱失
・凹凸
・盛り上がり
・質感の違い
など、多少の痕跡が残る可能性があります。
「何回やれば完全に消えるか」というより、
「どこまで目立たなくできるか」
という視点で考えることが大切です。
コラム👉「タトゥー除去で跡は残る?傷跡・色素沈着・色素脱失のリスクを解説|名古屋」
治療を続けるかどうかを途中で見直すこともある
タトゥー除去では、治療回数を重ねるほど毎回同じだけ薄くなるわけではありません。
治療初期は変化が大きくても、後半になると一回ごとの変化が小さくなることがあります。
そのため、ある程度治療が進んだ段階で
・追加治療でどの程度の改善が期待できるか
・皮膚への負担はどうか
・色素沈着や色素脱失はないか
・本人がどこまで薄くしたいのか
を確認し、治療を続けるかどうかを再評価することがあります。
完全に消すことだけがゴールではありません。
「十分に目立たなくなったので、ここで終了する」
という選択もあります。
当院の「消えにくいタトゥー」への考え方
まゆりなclinicでは、タトゥーが薄くならない場合に、単純にレーザーの出力を上げることはしません。
まず
1.今残っているのは何色か
2.その色に適した波長を使っているか
3.大きな色素なのか、細かな色素なのか
4.深い位置のインクが残っていないか
5.重ね彫りではないか
6.色素沈着や色素脱失が重なっていないか
7.瘢痕が残って見えていないか
を確認します。
そのうえで
・1064nm
・532nm
・694nm
・Qスイッチレーザー
・ピコレーザー
を使い分けます。
また、皮膚の炎症や色素変化が強い場合には、追加照射を急ぎません。
基本的には4~6週以上の間隔を空け、必要に応じてさらに待ちます。
タトゥー除去は「同じレーザーを何回当てるか」という治療ではなく、「残っている色素に合わせて治療を変えていく」ことが重要です。
タトゥー除去で消えない・薄くならない場合によくある質問
Q1.5回治療しても残っているのは失敗ですか?
必ずしも失敗ではありません。
タトゥーの濃さ、深さ、色、重ね彫りなどによっては5回以上の治療が必要になることがあります。
また、治療後半では一回ごとの変化が小さくなることもあります。
Q2.最初は薄くなったのに途中から変わらなくなったのはなぜですか?
治療初期には反応しやすい色素が先に減り、その後は深い色素や細かな色素が残るため、変化がゆっくりになることがあります。
この場合、レーザーや波長を見直すことがあります。
Q3.ピコレーザーを使えば残っているタトゥーは全部消えますか?
ピコレーザーでもすべてのタトゥーが完全に消えるわけではありません。
残っている色、インクの深さ、重ね彫り、瘢痕などによって治療結果は異なります。
また、青・緑には694nmのQスイッチルビーレーザーが必要になる場合があります。
Q4.黒いタトゥーに1064nmを何回も当てても薄くならない場合はどうしますか?
1064nmを基本としますが、反応が乏しくなった場合には694nmも選択肢になります。
また、治療後半で細かな色素が残っている場合には、ピコレーザーへ切り替えることもあります。
Q5.レーザー後に濃く見えるのは効いていないからですか?
必ずしもそうではありません。
レーザー後の炎症後色素沈着が重なって濃く見えていることがあります。
また、もともとタトゥーを入れた際の皮膚損傷による色素沈着が目立ってきた可能性もあります。
時間をかけて皮膚が落ち着いてから評価することが重要です。
Q6.何回やっても完全に消えないことはありますか?
あります。
レーザーでインクをかなり薄くできても、わずかな色素、色調差、色素脱失、瘢痕、凹凸などが残ることがあります。
タトゥーを入れた時点で皮膚に損傷があるため、何もなかった皮膚とまったく同じ状態になるとは限りません。
Q7.治療間隔を短くすれば薄くなりやすいですか?
短くすればよいわけではありません。
当院では基本的に4~6週以上の間隔を空けます。
炎症や色素沈着、色素脱失が残っている場合には、さらに長く待つこともあります。
まとめ|消えないときは「回数」より「なぜ残っているか」を考える
タトゥー除去で何回かレーザーを受けても薄くならない場合には、さまざまな原因が考えられます。
主な原因は
・色と波長が合っていない
・インクが深い
・インク量が多い
・重ね彫りされている
・治療後半で細かな色素が残っている
・色素沈着が重なっている
・瘢痕が残っている
などです。
そのため
「あと何回レーザーを当てればいいか」
だけではなく、
「今、何が残っているのか」
を確認することが重要です。
当院では、治療初期にはQスイッチレーザー、治療が進んだ段階ではピコレーザーへ切り替えるなど、残っている色素に合わせて治療方法を調整します。
また
黒 → 1064nmを基本に694nmも選択肢
赤・オレンジ・黄色 → 532nm
青・緑 → 694nm
というように、色に応じて波長も変更します。
タトゥー除去は、同じレーザーをただ繰り返す治療ではありません。
色、深さ、インク量、治療段階、皮膚の状態を確認しながら、レーザーと波長を使い分けることが重要です。
また、レーザーでインクをかなり薄くできても、何もなかった皮膚と完全に同じ状態になるとは限りません。
最終的には「完全にゼロにする」ことだけではなく、「どこまで目立たなくできるか」という視点も含めて治療ゴールを考えます。
名古屋・栄で、これまでタトゥー除去を受けても十分に薄くならなかった方も、現在残っている色素や皮膚の状態を再評価することで、次の治療方法を検討できる場合があります。
文責
まゆりなclinic名古屋栄
院長 加藤成貴
総合内科専門医/内科認定医/循環器専門医/抗加齢専門医/美容外科学会正会員
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