ニキビ跡の赤みが治らない原因は?新しいニキビ・摩擦・紫外線・炎症との関係 名古屋
- 2026.9.24
目次
ニキビ跡の赤みが治らない原因は?新しいニキビ・摩擦・紫外線・炎症との関係|名古屋
「ニキビは治ったのに赤みがずっと残っている」「何か月経っても顔全体が赤く見える」という相談は少なくありません。ニキビ後の赤み、いわゆるPIE・PAEは時間とともに薄くなることもありますが、必ず短期間で自然に消えるわけではありません。PAEは数か月以上持続することがあり、年単位で残るケースもあります。ただし、「同じ赤みがずっと残っている」とは限りません。
実際には、
・古いPIEが残っている
・新しいニキビから新しい赤みが増えている
・炎症が完全に落ち着いていない
・摩擦や刺激が繰り返されている
・紫外線の影響を受けている
・PIHが混在して赤茶色に見えている
・クレーターの底に赤みが残っている
など、複数の原因が重なっていることがあります。

原因① 新しいニキビが繰り返しできている
赤みが治らない患者さんでまず確認したいのが、新しい炎症性ニキビがまだできていないかです。
PIEはニキビの炎症後に残る血管性変化です。古い赤みが少しずつ改善していても、その隣に新しい赤ニキビができれば、そこからまた新しいPIEが発生します。
例えば、
古い赤みが薄くなる
↓
新しいニキビができる
↓
新しい赤みが残る
↓
さらに別のニキビができる
という状態が続けば、本人から見ると「何か月経ってもずっと赤い」ように見えます。
この場合、赤みだけを治療しても新しいPIEが次々に増えてしまいます。
➡赤み治療と同時に「新しい赤みを作らない」ことが重要
ニキビ跡治療では、すでにできたPIEを薄くするだけでなく、新しい炎症性ニキビを減らすことも非常に重要です。
つまり、
今ある赤みを治療する
+
新しいニキビを減らす
の両方を考える必要があります。
新しい炎症を早い段階で抑えることは、PIEだけでなくPIHやクレーターなど新たなニキビ跡を増やさないためにも重要です。
原因② 炎症がまだ完全には終わっていない
見た目にはニキビの盛り上がりがなくなっていても、皮膚内部の炎症や血管性変化がすぐに完全消失するとは限りません。
ニキビ炎症では炎症性メディエーターが放出され、周囲の毛細血管が拡張します。その後、ニキビそのものが平らになっても血管性変化が残れば赤みとして見えます。
PAEは、ニキビ治療後にも残る紅斑や毛細血管拡張として報告されています。
そのため、「ニキビがなくなった=炎症後の変化も完全に終了した」というわけではありません。
原因③ 摩擦や刺激を繰り返している
赤みが残っている肌は、炎症後で刺激を受けやすい状態になっていることがあります。
強く洗う、タオルでこする、スクラブを頻繁に使用する、ニキビを触る・つぶすなどの刺激が繰り返されれば、皮膚に新しい炎症を加える可能性があります。
特にニキビを触ったり、無理につぶしたりする行為は避けた方がよいでしょう。
PIEについて「摩擦だけで必ず長期化する」と証明されているわけではありませんが、赤みが強い時期に過剰な刺激を加えないことは重要です。
➡洗顔は「しっかり」より「刺激を増やさない」
ニキビがあると皮脂を落とそうとして何度も洗顔したり、強くこすったりする方がいます。
しかし、強くこする必要はありません。
必要な洗浄は行いながら、炎症後の皮膚へ余計な機械的刺激を加えないことが重要です。
「ニキビは不潔だから強く洗えばよい」という考え方は適切ではありません。

原因④ 紫外線を強く浴びている
紫外線対策も重要です。
紫外線は皮膚に炎症反応を起こし、特にPIHが混在している場合にはメラニン産生を促して赤茶色いニキビ跡をより濃く見せる可能性があります。
ニキビと太陽光曝露についてのレビューでも、紫外線が炎症やPIH・PIEに影響する可能性が指摘されています。
そのため、
・日焼け止め
・帽子
・長時間の強い直射日光を避ける
などの基本的な紫外線対策は重要です。
➡「日焼けするとニキビ跡が目立たなくなる」は一時的なことがある
日焼けによって周囲の肌色が濃くなると、一時的にニキビ跡が目立ちにくく見えることがあります。しかし、紫外線は炎症や色素沈着を悪化させる可能性があるため、ニキビ跡を目立たなくする目的で日焼けすることはおすすめできません。
特にPIHを伴う患者さんでは紫外線対策が重要です。
原因⑤ PIEではなくPIHも混ざっている
「赤みが治らない」と思っていても、実際には赤みだけではないことがあります。
PIEは主に血管性の赤みですが、PIHはメラニンによる茶色い色素沈着です。
両者が同じ場所に存在すると、
赤
+
茶色
=
赤茶色
に見えることがあります。
この場合、PIEが改善していてもPIHが残っていれば「跡がまだ消えていない」と感じます。
★赤いニキビ跡と茶色いニキビ跡は何が違う?PIEとPIHの見分け方
➡赤茶色のニキビ跡は治療を分けて考える
赤みが主体ならライムライトやジェネシスなどを使用します。
PIHが主体なら、当院ではOPトーニング、ピコトーニング、C-OPERA、外用などを検討します。PIEとPIHが混在している場合には、赤み治療を目的としてライムライトを使用し、同時に表在性の色むらが改善することもあります。
ただし、PIH単独に対する第一選択としてIPLを積極的に使用しているわけではありません。
原因⑥ クレーターの底に赤みが残っている
クレーターと赤みが同時にある場合、ニキビ跡全体がより強く見えることがあります。
特にクレーターの底が赤いと、
凹みによる影
+
赤い色
が重なるため、凹みが実際以上に強調されて見えることがあります。
逆にクレーター底の赤みが改善すると、凹みそのものの深さは変わっていなくても、周囲との色のコントラストが減ってクレーターが少し目立ちにくく見えることがあります。
原因⑦ クレーター治療による赤みが残っている
サブシジョン、CO2フラクショナルレーザー、ピコフラクショナル、ダーマペン、シルクロなどのクレーター治療後には、一時的な赤みが出ることがあります。
この赤みは、もともとのPIEとは少し意味が違います。
つまり、
もともとのニキビによるPIE
+
クレーター治療後の一時的な赤み
が重なって見えていることがあります。
そのため、凹凸治療中は赤みの評価時期も重要です。
当院では赤みとクレーターが両方ある場合、基本的には凹み治療を先に行い、その後に残った赤みをライムライトやジェネシスで整えることが多いです。
原因⑧ 「自然に消えるはず」と長く待っている
PIE・PAEは自然に薄くなることがあります。
ただし、「放っておけば必ず全部消える」というものではありません。
PAEは数か月以上残ることがあり、そのためIPL、Ndレーザー、PDLなどさまざまな光・レーザー治療が研究されています。
一方で、現時点では「PAEを長期間放置すると、その後の治療反応そのものが悪くなる」と直接証明した十分なデータはありません。
そのため、
「早く治療しないと治らなくなる」
と考える必要はありません。
ただし、
「自然に消えると思って何年も待つ必要がある」
というわけでもありません。
数か月以上ほとんど変化がなく、赤みが気になる場合には、ライムライトやジェネシスなどの治療を検討してもよいでしょう。古くなったPAEだから治療できないということでもありません。
➡「待つか治療するか」は赤みの変化を見る
治療を始めるタイミングに、すべての患者さんへ共通する明確な月数があるわけではありません。
赤みが毎月少しずつ薄くなっていて、それほど気にならないのであれば自然経過を見る選択肢もあります。
一方、
・数か月経ってもほとんど変わらない
・広範囲に赤みが残っている
・見た目が強く気になる
・新しいニキビは落ち着いているのに赤みだけ残っている
という場合には、治療を検討してよいと考えます。
重要なのは、「何か月経ったか」だけではなく、「実際に改善しているか」を見ることです。
当院では何を確認する?
ニキビ跡の赤みが治らないという患者さんでは

原因を分けて考えることで、必要な治療が変わります。
赤みそのものにはライムライト・ジェネシス
活動性ニキビやPIHなどを整理したうえで赤みそのものが残っている場合、当院ではライムライトやジェネシスを中心に治療します。
赤み+PIH・色むら
→ ライムライト
赤み+毛穴・肌質
→ ジェネシス
という使い分けが基本です。
PAEに対するsystematic reviewでも、IPLやNdレーザーを含む複数の光・レーザー治療で改善が報告されています。
当院では、この2つを適切に使い分けることで改善する方は多いです。
C-OPERAを併用することもある
赤みがある肌では、乾燥や刺激感など肌状態の乱れが同時にあることがあります。
C-OPERAは血管を直接治療する機器ではありませんが、当院では保湿や炎症ケア、肌のコンディションを整える目的で使用します。
ライムライトやジェネシスと組み合わせることもあります。
赤みが治らないときに見直したいこと
赤みを早く治したいからといって、刺激の強いスキンケアを次々に追加する必要はありません。
まずは、
・新しいニキビをきちんと治療する
・ニキビを触らない、つぶさない
・強くこすらない
・紫外線対策をする
・PIEとPIHを区別する
・自然に改善しているか経過を見る
・長期間ほとんど変化がなければ治療を検討する
という基本を整えることが重要です。
Q&A
まとめ|「赤みが治らない」原因は一つとは限らない
ニキビ跡の赤みが長く残る場合、単純に一つのPIEが消えないだけとは限りません。
古い赤みが残っている間に新しいニキビが繰り返しでき、新しいPIEが追加されていることがあります。また、摩擦や刺激、紫外線、PIHの混在、クレーターの底の赤み、凹凸治療後の一時的な赤みなどが重なっていることもあります。
特に重要なのは、
今ある赤みを減らす
+
新しい赤みを作らない
という2つの視点です。
また、PAEは自然に改善することがありますが、数か月〜年単位で残ることもあります。現時点では「長く待つほど治療反応が悪くなる」という十分なデータはありませんが、自然に完全消失するとは限りません。
赤みが少しずつ改善しているのであれば経過を見ることもできます。一方、数か月以上ほとんど変化がなく、赤みが気になる場合には「さらに何年も待つ」必要はなく、治療を検討してよいでしょう。
当院では、赤み+PIH・色むらにはライムライト、赤み+毛穴・肌質にはジェネシスを中心に使用し、必要に応じてC-OPERAなどを組み合わせます。
「なかなか治らない赤み」では、単に治療回数を増やすのではなく、なぜ赤みが残っているのか、今も新しい赤みが増えているのか、PIHやクレーターが混在していないかを整理することが重要です。
監修医師

まゆりなclinic名古屋栄 院長
<経歴>
三次救急病院、美容皮膚科・美容外科クリニックで、内科・外科・救急医療から美容医療まで幅広い診療経験を積む。2022年に「名古屋・栄の美容皮膚科」としてまゆりなclinic名古屋栄を開院。
医学的根拠に基づき、「本当に良いと思えるものだけを提供すること」を信条とし、効果が不確かな施術は採用せず、自ら体験して効果を実感できた医療だけを厳選して導入しています。
特にシミ取りレーザー(ピコレーザー)ニキビ跡治療(フラクショナルレーザーやクレーター状のニキビ跡に対する剥離治療[サブシジョン]など)、ヒアルロン酸やボトックスを用いた注入治療医療ダイエット(脂肪溶解注射・GLP-1など)を得意としており、一人ひとりに合わせたオーダーメイドな美容医療を提供しています。
わからないことや不安なことがあれば、どんなことでもお気軽にご相談ください。医師の視点から、科学的根拠に基づいて丁寧にお応えします。








