ニキビ跡の赤みにジェネシスは効く?IPLとの違い・使い分け|名古屋
- 2026.9.23
ニキビ跡の赤み、いわゆるPIE・PAEに対して、当院ではジェネシスをよく使用します。
ジェネシスは1064nm Ndレーザーを使用する治療で、赤みにアプローチしながら、毛穴や肌質、キメなども一緒に整えやすいことが特徴です。
当院では、赤み+PIH・色むらが目立つ場合にはライムライト、赤み+毛穴・肌質が気になる場合にはジェネシスというように使い分けることが多く、必要に応じて両方を組み合わせます。
目次
ジェネシスとは?

ジェネシスは1064nm Ndレーザーを使用する非侵襲的なレーザー治療です。
1064nmは皮膚の比較的深いところまで届きやすい波長で、真皮を穏やかに加熱しながら、血管性の赤みや肌質へアプローチします。
CUTERA社もLaser Genesisについて、1064nm Ndレーザーによる真皮加熱によって、赤み、肌質、毛穴、細かなシワなどを改善する治療として位置づけています。
なぜニキビ跡の赤みにジェネシスが効く?
ニキビ跡の赤みは、炎症後に毛細血管が拡張したり、微小血管の変化が残ったりすることで生じます。1064nm Ndレーザーは血管へ作用しながら、周囲組織を比較的穏やかに加熱できるため、赤み治療に使用されます。ロングパルス1064nm Ndレーザーと595nm PDLを比較したrandomized studyでは、両者とも炎症性ニキビ、ニキビの赤み、紅斑指数を有意に改善し、両群間に大きな差は認められませんでした。1064nm Nd側では副作用が少なく、患者さんからの選好も高かったと報告されています。
また、2024年のPAE研究でも、1064nm Ndレーザーを併用した群で赤みの改善が報告されています。
ジェネシスは赤みだけでなく毛穴・肌質も一緒に見やすい

当院でジェネシスを使いやすいと考えている大きな理由が、赤みだけを狙う治療ではないことです。
ニキビ跡の患者さんでは、
赤み
+
毛穴
+
肌のざらつき
+
キメの乱れ
が同時に気になっていることが少なくありません。ジェネシスは真皮を穏やかに加熱することで、赤みだけでなく肌質改善も同時に狙いやすいため、このようなケースに適しています。
ライムライトとジェネシスはどう使い分ける?
どちらも赤みに使用できますが、得意な方向が少し違います。
当院では、
赤み+PIH・色むら
→ ライムライト
赤み+毛穴・肌質
→ ジェネシス
というように考えることが多いです。
ライムライトはIPLなので、ヘモグロビンとメラニンの両方へアプローチしやすく、赤みと茶色い色素が混在している場合に使いやすい治療です。
一方、ジェネシスは1064nm Ndレーザーで真皮への熱作用も利用するため、赤みと同時に毛穴や肌質も整えたい場合に向いています。
関連コラムはこちら⇒ニキビ跡の赤みにIPLは効く?ライムライトの効果とジェネシスとの使い分け|名古屋
ライムライトとジェネシスのどちらが赤みに効く?
どちらかが一方的に優れているという関係ではありません。
2025年のprospective randomized split-face studyでは、光治療と1064nm Ndレーザーの両方でPAEが有意に改善しました。最終評価では赤み指標に有意差はなく、1064nm Nd側では皮膚弾力の改善も良好でした。つまり、赤みそのものには両方とも有効性が期待でき、同時に何を改善したいかによって使い分けるのが実際的です。
当院ではライムライトとジェネシスで改善する方が多い
当院では、ニキビ跡の赤みに対してライムライトとジェネシスを中心に治療しています。
赤みだけでなくPIHや色むらもある場合にはライムライト、赤みに毛穴や肌質の問題が加わっている場合にはジェネシスを使い、必要に応じて両方を組み合わせます。
実際の診療では、この2つを適切に使い分けることで赤みが改善する方は多く、赤み治療の中心として使用しています。
ジェネシスは肌質改善目的でも人気がある
ジェネシスは赤み治療だけでなく、肌質改善を目的として定期的に受ける方も多い治療です。1064nm Ndレーザーによる真皮加熱は、コラーゲンのリモデリングを促し、毛穴、キメ、肌のなめらかさ、細かなシワなどの改善にもつながる可能性があります。
submillisecond 1064nm Ndレーザーを用いたphotorejuvenation studyでは、弾力、色むら、シワ、細かなシワ、肌質、毛穴などの改善が報告されています。
当院院長も肌のメンテナンスとして定期的にジェネシスを受けています。
赤み治療が目的で始めた患者さんでも、「肌全体の調子が良くなった」「毛穴や質感も良くなった」と感じることがあるのは、ジェネシスの特徴の一つです。
ただし、この記事ではあくまでニキビ跡の赤みに対する治療としてジェネシスを解説しています。
アンチエイジング目的でも使われる
ジェネシスは非侵襲的なskin rejuvenation治療としても使用されます。
真皮を穏やかに加熱し、コラーゲン・エラスチンのリモデリングを促すことで、細かなシワやハリ、肌質改善を狙います。メーカーも赤みだけでなく、fine lines、wrinkles、textureなどを治療対象として挙げています。
そのため、赤みが改善した後も肌のメンテナンス目的で継続する方もいます。
赤み+PIHならライムライトを優先することがある
ジェネシスは赤みや肌質改善に使いやすい一方、茶色いPIHが目立つ場合にはライムライトの方が治療目的に合うことがあります。ライムライトはIPLなので、ヘモグロビンだけでなくメラニンにも反応します。そのため、赤みと色むらが混在しているケースではライムライトを優先することがあります。ただしPIH単独の場合には、当院ではOPトーニング、ピコトーニング、C-OPERA、外用などを中心に考えます。
関連コラムはこちら⇒赤いニキビ跡と茶色いニキビ跡は何が違う?PIEとPIHの見分け方|名古屋
赤み+クレーターの場合はジェネシスだけでは足りない
ジェネシスは赤みや肌質改善には有効ですが、深いクレーターを持ち上げる治療ではありません。
クレーターには真皮萎縮や線維性癒着が関係しているため、状態に応じてサブシジョン、キュアジェット、ジュベルック、CO2フラクショナルレーザー、ピコフラクショナルなどを組み合わせます。
赤みが改善すると凹凸が目立ちにくくなることもありますが、構造的な凹みそのものは別に治療する必要があります。
関連コラムはこちら⇒赤みとクレーターが両方あるニキビ跡はどう治療する?治療の順番を解説|名古屋
活動性ニキビがある場合にも使える?

1064nm Ndレーザーは、炎症性ニキビに対する有効性も報告されています。
長パルス1064nm Ndレーザーを使用した研究では、炎症性ニキビの減少と赤みの改善が報告されています。ただし、活動性ニキビが多い場合にはジェネシスだけですべてを治療するのではなく、ニキビ自体に対する治療も並行することが重要です。
痛みやダウンタイムは?
ジェネシスは比較的ダウンタイムの少ない治療です。
治療中は温かさを感じる程度のことが多く、施術後に軽い赤みやほてりが出ることがありますが、多くは一時的です。
肌への侵襲が比較的少ないため、仕事や予定がある方でも継続しやすいことがメリットです。
ジェネシスは何回必要?
1回で赤みをすべてなくす治療ではありません。
PAEや赤みに対する1064nm Ndレーザーの研究でも、複数回治療を行うプロトコルが多く使用されています。
当院でも、赤みや肌質の変化を確認しながら複数回治療することが多いです。
赤みが改善していても、毛穴や肌質改善を目的にその後も定期的に受ける方もいます。
ライムライト・ジェネシスを簡単に比較

どちらか一つだけに固定するのではなく、肌状態によって使い分けたり組み合わせたりします。
Q&A
Q1. ニキビ跡の赤みにジェネシスは効きますか?
1064nm Ndレーザーは、ニキビ後の赤みや顔面紅斑の改善が報告されています。当院でも赤み治療としてよく使用しています。
Q2. ライムライトとジェネシスはどちらがいいですか?
赤み+PIH・色むらならライムライト、赤み+毛穴・肌質ならジェネシスを使いやすいと考えています。
Q3. ジェネシスで毛穴も改善しますか?
肌質や毛穴の改善も期待できます。1064nm Ndレーザーによるskin rejuvenationの研究でも、肌質や毛穴の改善が報告されています。
Q4. ジェネシスはアンチエイジングにも使えますか?
細かなシワ、ハリ、キメなどを整えるskin rejuvenation治療としても使用されています。
Q5. 院長もジェネシスを受けていますか?
はい。当院院長も肌のメンテナンスとして定期的に受けています。
Q6. ジェネシスだけでクレーターも治りますか?
深いクレーターを持ち上げる治療ではありません。クレーターにはサブシジョンなど別の治療を組み合わせます。
Q7. 活動性ニキビがあってもできますか?
状態によっては使用できますが、新しいニキビが多い場合にはニキビ自体の治療も重要です。
Q8. ダウンタイムはありますか?
軽い赤みやほてりが出ることがありますが、比較的ダウンタイムの少ない治療です。
まとめ|赤み+肌質ならジェネシスを使いやすい
ジェネシスは1064nm Ndレーザーを使用し、ニキビ跡の赤みに加えて毛穴や肌質を同時に治療しやすいことが特徴です。当院では、赤みとPIH・色むらが混在している場合にはライムライト、赤みに毛穴や肌質の問題が加わっている場合にはジェネシスを中心に使用しています。必要に応じて両方を組み合わせることで、ニキビ跡の赤みが改善する方は多いです。
また、ジェネシスは赤みだけでなく、毛穴、キメ、肌質、ハリなどの改善も期待できるため、赤みが落ち着いた後も肌のメンテナンスとして継続する方がいます。当院院長も定期的に受けている治療です。ただし、クレーターや強いPIHなど、ジェネシスだけでは十分に治療できない問題もあります。
ニキビ跡の赤み治療では、赤みだけを見るのではなく、PIH、毛穴、肌質、クレーター、活動性ニキビなど何が同時に存在しているのかを確認し、それぞれに合った治療を選ぶことが重要です。
【文責】
まゆりなclinic名古屋栄
院長 加藤 成貴
【参考文献】
- Amiri R, et al. Treatment Protocols and Efficacy of Light and Laser Treatments in Post-Acne Erythema. J Cosmet Dermatol. 2022;21(2):648-656.
- Chayavichitsilp P, et al. The comparative study of efficacy between 1064-nm long-pulsed Nd laser and 595-nm pulsed dye laser for the treatment of acne vulgaris. J Cosmet Dermatol. 2021.
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- Liu H, et al. Comparison of the Efficacy of Low-Energy Delicate Pulsed Light and Q-Switched 1064 nm Nd Laser in the Treatment of Post-Acne Erythema: A Prospective Randomized Split-Face Study. Lasers Surg Med. 2025.
- Koh BK, Lee CK, Chae K. Photorejuvenation with submillisecond neodymium-doped yttrium aluminum garnet (1,064 nm) laser: a 24-week follow-up. Dermatol Surg. 2010;36(3):355-362.
- CUTERA. Laser Genesis – Non-Ablative Skin Revitalization.








