キュアジェットはAGAに効果がある?HARG+・ACRS・PDF-FDの頭皮への薬剤導入を解説│名古屋
- 2026.9.30
AGA治療では、「何を使って治療するか」だけでなく、「それをどうやって頭皮へ届けるか」も重要です。当院ではHARG+、ACRS、PDF-FDなど、頭皮へ直接使用する治療を行っています。これらの治療で使用する製剤や血清を、頭皮へ届ける方法の一つがキュアジェットです。ここで最初に整理しておきたいのが、
HARG+・ACRS・PDF-FD=何を頭皮へ入れるか
キュアジェット=それをどうやって頭皮へ届けるか
という違いです。
つまりキュアジェット自体がHARG+やACRSのような発毛製剤なのではありません。
しかし当院では、キュアジェットを単なる「注射器の代用品」とも考えていません。
頭皮へ製剤を導入できることに加えて、高速ジェットによる物理的な刺激を頭皮へ加えられることも特徴だからです。さらに、頭皮への通常の注射は痛みを感じやすく、広い範囲へ繰り返し注入することが負担になる方もいます。AGA治療は継続が重要です。
そのため当院では、HARG+、ACRS、PDF-FDなどを頭皮へしっかり届けながら、痛みにも配慮できる方法としてキュアジェットを積極的に使用しています。
この記事では、AGA治療におけるキュアジェットの役割、通常の注射との違い、どのような製剤を導入するのか、ヘアレーズとの違いまで解説します。
※接触モード、トーニングモード、ニキビ跡・毛穴への使用についてはキュアジェット総論で詳しく解説しています。本記事ではAGA・薄毛治療に絞って解説します。
目次
キュアジェットとは?
キュアジェットは、高速ジェットを利用して皮膚へ薬剤・製剤を届けることができる機器です。
AGA治療では、主にHARG+、ACRS、PDF-FDなどを頭皮へ導入する際に使用します。
一般的な注入治療では、注射針を皮膚へ刺して薬剤を届けます。
一方、キュアジェットでは高速ジェットを利用して薬剤を皮膚へ導入するため、通常の注射とは方法が異なります。
当院では、特に頭皮への薬剤導入でこの特徴を活用しています。
なぜAGA治療でキュアジェットを使うの?
AGAの頭皮治療では、選択した製剤を目的とする範囲へ届ける必要があります。
しかし頭皮は、注射による痛みを感じやすい部位です。
治療範囲が広ければ、通常の注射器では何度も針を刺して注入する必要があります。
1回だけなら我慢できてもAGA治療では複数回の治療を行うことが多いため、痛みが治療継続の負担になることがあります。
そこで当院では、HARG+ACRS、PDF-FDなどの頭皮治療で、基本的にキュアジェットによる導入を積極的に使用しています。
目的は単に「針を使わない」ことではありません。
製剤を頭皮へしっかり導入すること、広い範囲を治療すること、痛みに配慮すること、そして継続しやすくすることまで含めて導入方法を選んでいます。
キュアジェットと通常の頭皮注射はどう違う?
当院では、通常の注射器による直接注入も可能です。
そのため「キュアジェットしか選べない」というわけではありません。
それぞれに特徴があります。

キュアジェットも無痛ではありません。
ただし、頭皮へ注射針を何度も刺して直接注入する方法と比べると、痛みに配慮しながら治療しやすいことが大きなメリットです。
「注入治療を受けたいけれど、頭皮への注射が怖い」という方でも検討しやすい方法です。
キュアジェットは「痛みを減らすだけ」の機械ではない
AGA治療でキュアジェットを使用する理由は、痛みに配慮するためだけではありません。
キュアジェットでは、高速ジェットそのものによる物理的な刺激が頭皮へ加わります。
当院では、この刺激自体も頭皮環境へプラスに働く可能性があると考えています。
例えば、頭皮への物理刺激による組織反応や、血流を含めた頭皮環境への影響などです。
ただし、「キュアジェットを当てれば血流が増えて、それだけで発毛する」と確立されているわけではありません。
そのため当院では、キュアジェット単独の発毛効果を過度に強調するのではなく、
選択した製剤を頭皮へ届ける
+
高速ジェットによる物理刺激を加える
という2つの特徴を活かして使用しています。
単なる「針を使わない注射」ではないということです。
キュアジェットで何を頭皮へ入れる?
キュアジェットは導入機器なので、「キュアジェットを受ける」と決めるだけではAGA治療の内容は決まりません。
重要なのは、何を頭皮へ導入するかです。
当院では、主にHARG+、ACRS、PDF-FDなどを使用します。

つまり
「キュアジェットとHARG+のどちらがいい?」
という比較ではありません。
HARG+を選び、それをキュアジェットで導入するという組み合わせができます。
ACRSやPDF-FDも同様です。
HARG+×キュアジェット
HARG+は、毛髪治療を目的とした製剤を頭皮へ使用する治療です。
当院では、HARG+を頭皮へ届ける方法としてキュアジェットを使用できます。
HARG+では基本的に複数回の治療を行うため、頭皮への注射による痛みが毎回大きな負担になると、治療そのものを続けにくくなることがあります。
キュアジェットを使用することで、痛みに配慮しながらHARG+を広い範囲へ導入しやすくなります。
ACRS×キュアジェット
ACRSは、患者様自身の血液をコンディショニングして作製した、サイトカインや成長因子などを含む血清を使用する治療です。
AGA治療では、このACRSを頭皮へ届ける必要があります。
当院では、ACRSについても治療内容に応じてキュアジェットによる導入を行います。
ACRSという「何を使うか」と、キュアジェットという「どう届けるか」を組み合わせるという考え方です。
PDF-FD×キュアジェット
PDF-FDは、患者様自身から採血し、血液由来成分を専門施設で加工・フリーズドライして作製する自己血由来治療です。
当院では、完成したPDF-FDを頭皮へ導入する際、基本的にキュアジェットを使用しています。
PDF-FDは「何を頭皮へ使用するか」、キュアジェットは「それをどのように届けるか」です。
自己血由来の製剤を作製するというPDF-FDの特徴と、痛みに配慮しながら頭皮へ導入できるキュアジェットを組み合わせて治療します。
希望される場合には、通常の注射器による直接注入も可能です。
どの製剤をキュアジェットで入れるのがいい?
HARG+、ACRS、PDF-FDでは、それぞれ頭皮へ使用するものが異なります。
そのため、「キュアジェットを使いたい」という希望だけで治療内容を決めるのではなく、まず何を導入するかを選びます。
毛髪治療用製剤を使用したいのか、自己血由来の治療を希望するのか、自己血由来でもACRSとPDF-FDのどちらが希望に合うのか。
ここを決めたうえで、キュアジェットを導入方法として使用します。
患者様自身で最初から決める必要はありません。
現在のAGAの進行度、これまでの治療、採血の希望、治療に使用するものへの考え方などを確認して提案します。
キュアジェットはAGA治療が初めてでも使える?
使えます。
キュアジェットは「内服・外用を半年続けて、それでも十分に増えなかった場合だけに行う治療」ではありません。
AGA治療が初めてでも、すでに毛髪の細さや密度低下が目立っている方や、「治療するなら最初から積極的に発毛を目指したい」という方では、治療開始時からHARG+・ACRS・PDF-FDなどの頭皮治療を検討できます。
その導入方法としてキュアジェットを使用します。
つまり、「まず薬だけで様子を見てからキュアジェット」という決まった順番があるわけではありません。
現在のAGAの進行度と、どこまで改善したいかによって治療開始時から組み合わせることができます。
内服・外用とキュアジェットはどちらがいい?
どちらか一方を選ぶという関係ではありません。
フィナステリドやデュタステリドなどは、AGAの進行に関係するDHTを抑えることが主な役割です。
一方、キュアジェットはHARG+・ACRS・PDF-FDなどを頭皮へ届けるために使用します。
役割が異なるため、積極的な発毛を目指す場合には組み合わせます。

AGA治療では「一番強い治療を一つ選ぶ」というより、目的の異なる治療をどう組み合わせるかが重要です。
とにかく積極的に発毛を目指すなら
「現状維持ではなく、できるだけ毛量を増やしたい」という方では、治療を一つに限定する必要はありません。
例えば
内服によるAGAの進行抑制・発毛治療
+
外用による毎日のホームケア
+
HARG+・ACRS・PDF-FDなどの頭皮治療
+
キュアジェットによる導入
+
必要に応じてヘアレーズ
という治療設計も検討できます。
ここで重要なのは、治療をたくさん行うこと自体ではありません。
すでにAGAが進行している方や、治療開始時から積極的な発毛を希望している方では、「一つずつ試して数か月待ち、足りなければ次へ」という方法だけでなく、最初から複数の方向からアプローチする方法もあります。
一方、AGAが初期で毛髪密度が十分に保たれている場合には、最初からすべての治療を行う必要はありません。
現在の状態と希望するゴールから治療内容を決めます。
キュアジェットとヘアレーズはどう違う?
キュアジェットとヘアレーズは、どちらも機器を使用しますが役割が異なります。
キュアジェットは、高速ジェットを利用して選択した製剤を頭皮へ届けることが主な役割です。
一方、ヘアレーズは薬剤を導入するための機器ではなく、レーザーそのものを頭皮へ照射してアプローチします。

この2つは競合する治療ではありません。
より積極的に発毛を目指す場合には、キュアジェットで選択した製剤を導入し、さらにヘアレーズで異なる刺激を加えるという組み合わせも検討できます。
キュアジェットは何回必要?
キュアジェットそのものに「AGAなら必ず○回」という回数が決まっているわけではありません。
キュアジェットは主に薬剤・製剤を届けるための導入方法であり、治療回数は何を導入するかによって変わるからです。
例えば、HARG+であれば当院では基本6回を1クールとして行います。
ACRSでは5〜6回程度を一つの目安とし、その後は経過を見ながら継続するか、3〜6か月ごとのメンテナンスへ移行するかを検討します。
PDF-FDについても、作製した製剤や治療計画に応じて使用します。
つまり
「キュアジェットを何回受けるか」
ではなく
「何の治療を、何回キュアジェットで導入するか」
と考える方が正確です。
キュアジェットは痛い?
無痛ではありません。
高速ジェットが頭皮へ当たるため、治療中に刺激や痛みを感じることがあります。
ただし、頭皮へ通常の注射器で何度も針を刺して薬剤を直接注入する方法と比較すると、痛みに配慮しやすいことがキュアジェットのメリットです。
AGAの頭皮治療は複数回行うことが多いため、1回の治療だけではなく「この治療を継続できるか」という視点も重要です。
当院では、製剤をしっかり導入することと、患者様の負担をできるだけ抑えることの両方を考えてキュアジェットを使用しています。
もちろん、通常の注射器による直接注入を希望される場合には対応可能です。
キュアジェットのダウンタイム・リスク
キュアジェットによる頭皮治療後には、赤み、腫れ、痛み、ヒリつき、点状出血、内出血などが生じることがあります。
治療直後に頭皮が赤く見える場合もありますが、反応の程度には個人差があります。
また、キュアジェット自体の刺激だけでなく、導入するHARG+・ACRS・PDF-FDなど、それぞれの治療に伴うリスクについても考える必要があります。
ACRSやPDF-FDでは採血に伴う痛みや内出血などが生じる可能性があります。
頭皮に感染や強い炎症がある場合など、状態によっては治療時期を調整します。
キュアジェット単独でもAGAに効果がある?
キュアジェットでは、高速ジェットによる物理的な刺激が頭皮へ加わります。
当院では、この物理刺激そのものも頭皮環境へプラスに働く可能性があると考えています。
一方、AGAに対して「薬剤を使用せず、キュアジェットの刺激だけで十分な発毛効果が得られる」と確立されているわけではありません。
そのため当院では、AGA治療ではキュアジェットの物理刺激だけを主目的にするのではなく、HARG+・ACRS・PDF-FDなど、目的に応じて選択した治療を頭皮へ届けるために活用しています。
キュアジェットの特徴を活かしながら、「何を導入するか」まで含めてAGA治療を考えることが重要です。
キュアジェットによるAGA治療のエビデンスは?
needle-free jet injectionは、針を使用せずに皮膚内へ薬剤・製剤を届ける方法として研究されています。
CureJetを使用した臨床研究では、ポリヌクレオチド製剤を用いたskin rejuvenationにおいて、通常の針注入とneedle-free jet injectionを比較し、CureJet側で施術時の疼痛が有意に低かったという報告があります。
治療部位や目的はAGAとは異なるため、この研究結果をそのままAGAへの発毛効果として扱うことはできません。
一方、キュアジェットが「製剤を皮膚へ導入する方法」として使用でき、通常の針注入より疼痛を抑えやすい可能性を示す臨床的な根拠にはなります。
また、needle-free pneumatic/jet injectionについては、皮膚への物理刺激や薬剤導入、真皮リモデリングなどに関する研究も報告されています。
AGAに対して「キュアジェット+HARG+」「キュアジェット+ACRS」「キュアジェット+PDF-FD」を直接評価した大規模な比較試験は現時点では限られています。
そのため当院では、キュアジェット自体を発毛薬のように扱うのではなく
薬剤・製剤を頭皮へ届ける
痛みに配慮する
ジェットによる物理刺激を加える
という特徴を持つ導入機器として使用しています。
よくある質問
まとめ|キュアジェットはAGA治療を「どう頭皮へ届けるか」を担う機器
キュアジェットは、AGA治療薬や発毛製剤そのものではありません。
AGA治療では、HARG+・ACRS・PDF-FDなど、目的に応じて選択した製剤や血清を頭皮へ届けるために使用します。
つまり、
HARG+・ACRS・PDF-FD=何を頭皮へ入れるか
キュアジェット=それをどう頭皮へ届けるか
という関係です。
当院では、頭皮への通常の注射は痛みを感じやすいことから、製剤をしっかり導入しながら痛みに配慮できる方法としてキュアジェットを積極的に使用しています。
さらに、高速ジェットによる物理刺激が頭皮へ加わることもキュアジェットの特徴です。
一方、キュアジェットだけですべてのAGAを治療するわけではありません。
積極的な発毛を目指す場合には、内服・外用によるホームケア、HARG+・ACRS・PDF-FDなどの頭皮治療、キュアジェットによる導入、必要に応じてヘアレーズなど、それぞれ役割の異なる治療を組み合わせます。
AGA治療が初めてでも、最初からしっかり発毛を目指したい方では頭皮治療を同時に開始することも可能です。
まゆりなclinic名古屋栄では、「キュアジェットをするか」だけではなく、現在のAGAの状態を確認し、何を導入するのか、内服・外用をどう組み合わせるのかまで含めて治療を提案します。
文責
まゆりなclinic名古屋栄
院長 加藤 成貴
総合内科専門医
内科認定医
循環器専門医
抗加齢専門医
日本美容外科学会 正会員
参考文献
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- Kim BY, Chun SH, Park JH, Ryu SI, Kim IH. Prospective Evaluation of Atrophic Acne Scars on the Face With Needle-Free High-Pressure Pneumatic Injection: Quantitative Volumetric Scar Improvement. Dermatol Surg. 2019;45(6):829-835. doi:10.1097/DSS.0000000000001708.
- Patel T, Tevet O. Effective treatment of acne scars using pneumatic injection of hyaluronic acid. J Drugs Dermatol. 2015;14(1):74-76.
- Artzi O, Cohen S, Koren A, et al. Biochemical and physical actions of hyaluronic acid delivered by intradermal jet injection route. J Cosmet Dermatol. 2020.
- Mitragotri S. Current status and future prospects of needle-free liquid jet injectors. Nat Rev Drug Discov. 2006;5(7):543-548. doi:10.1038/nrd2076.
参考文献について
キュアジェットおよびneedle-free jet injectionについては、皮膚への薬剤・製剤導入、通常の針注入との疼痛比較、ジェットによる物理的作用などを検討した臨床研究があります。
一方、上記2〜7の研究は主に顔面などの皮膚治療を対象としており、男性AGAに対してキュアジェットを使用した発毛効果を直接証明する研究ではありません。
また、HARG+・ACRS・PDF-FDをキュアジェットで頭皮へ導入した場合の発毛効果について、標準AGA治療と比較した大規模な臨床試験は現時点では限られています。
そのため本記事では、キュアジェットを「それ自体が発毛させる機器」として扱うのではなく、HARG+・ACRS・PDF-FDなどを頭皮へ届けながら、高速ジェットによる物理刺激を加えることができる導入方法として位置づけています。
また、キュアジェットによる刺激が頭皮の血流へ与える影響については、AGAを対象とした十分な臨床データが確立しているわけではありません。当院では物理刺激による頭皮環境へのプラスの可能性を考慮していますが、「血流改善によって発毛する」と断定するものではありません。
監修医師

まゆりなclinic名古屋栄 院長
<経歴>
三次救急病院、美容皮膚科・美容外科クリニックで、内科・外科・救急医療から美容医療まで幅広い診療経験を積む。2022年に「名古屋・栄の美容皮膚科」としてまゆりなclinic名古屋栄を開院。
医学的根拠に基づき、「本当に良いと思えるものだけを提供すること」を信条とし、効果が不確かな施術は採用せず、自ら体験して効果を実感できた医療だけを厳選して導入しています。
特にシミ取りレーザー(ピコレーザー)ニキビ跡治療(フラクショナルレーザーやクレーター状のニキビ跡に対する剥離治療[サブシジョン]など)、ヒアルロン酸やボトックスを用いた注入治療医療ダイエット(脂肪溶解注射・GLP-1など)を得意としており、一人ひとりに合わせたオーダーメイドな美容医療を提供しています。
わからないことや不安なことがあれば、どんなことでもお気軽にご相談ください。医師の視点から、科学的根拠に基づいて丁寧にお応えします。








