AGA治療薬はどれがいい?フィナステリド・デュタステリド・ミノキシジルの違いと選び方│名古屋
- 2026.9.30
「AGAの薬は種類が多くて、どれを選べばいいのかわからない」
AGA治療を検討している男性からよく聞く質問です。
AGA治療でよく使われる薬には、フィナステリド、デュタステリド、ミノキシジルなどがあります。しかし、これらはすべて同じように髪を増やす薬ではありません。
大きく分けると、
・AGAの進行を抑える治療
・発毛を促す治療
という異なる役割があります。
そのため、「一番強い薬を飲めばいい」という考え方ではなく、AGAの進行度、年齢、薄毛の部位、副作用への考え方、どこまで改善を希望するかによって治療を選ぶことが重要です。
まゆりなclinic名古屋栄では、内服薬だけでなく、外用治療や頭皮への薬剤導入、レーザー・光治療なども含めてAGA治療を検討しています。

目次
AGA治療は「抜け毛を抑える」と「髪を育てる」を分けて考える
AGAでは、男性ホルモンのテストステロンが5α還元酵素によってDHT(ジヒドロテストステロン)に変換され、このDHTが毛乳頭細胞のアンドロゲン受容体に作用することで、毛髪の成長期が短くなっていきます。
その結果、本来であれば太く長く成長するはずの毛が十分に育たなくなり、徐々に細く短い毛が増えていきます。
AGA治療では、この仕組みのどこに作用するかによって薬の役割が異なります。

日本皮膚科学会の「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版」では、男性AGAに対するフィナステリド内服、デュタステリド内服、ミノキシジル外用はいずれも推奨度Aとされています。
つまり、フィナステリドとデュタステリドは主に「守る治療」、ミノキシジルは主に「育てる治療」と考えるとわかりやすいでしょう。
フィナステリドとは?
フィナステリドは、AGA治療で長く使用されている代表的な内服薬です。
テストステロンをDHTへ変換する5α還元酵素のうち、主にⅡ型を阻害します。
DHTの産生を抑えることでヘアサイクルの短縮を抑え、AGAの進行を遅らせることが目的です。
国内ではプロペシア®などがAGA治療薬として承認されています。
フィナステリドは「飲んだら急激に髪が生えてくる薬」というより、抜け毛や毛髪のミニチュア化を抑え、現在ある毛髪を維持しやすくする治療と考えた方が適切です。
特にAGAの初期から治療を始める場合には重要な選択肢になります。
デュタステリドとは?
デュタステリドもDHTの産生を抑える5α還元酵素阻害薬ですが、フィナステリドとは作用する範囲が異なります。
フィナステリドが主にⅡ型5α還元酵素を阻害するのに対し、デュタステリドはⅠ型・Ⅱ型の両方を阻害します。
国内ではザガーロ®が男性AGAを適応として承認されています。
そのため、フィナステリドで十分な効果が得られない場合や、AGAの進行状態などを考慮してデュタステリドを検討することがあります。
ただし、
「デュタステリドの方が作用が強い=全員がデュタステリドを飲むべき」
というわけではありません。
AGA治療は長期間継続することが多いため、期待する効果だけでなく、副作用や費用、患者様がどこまで治療を希望するかまで含めて選択する必要があります。
フィナステリドとデュタステリドはどう違う?
主な違いを整理すると以下のようになります。

日本皮膚科学会のガイドラインでは、男性AGAに対してフィナステリド、デュタステリドともに推奨度Aです。
どちらを選ぶかは「強い方を選ぶ」という単純な話ではなく、薄毛の状態や治療歴を確認して決めていきます。
ミノキシジルとは?
ミノキシジルは、フィナステリドやデュタステリドとは作用の方向性が異なるAGA治療薬です。
フィナステリドやデュタステリドがDHTの産生を抑えてAGAの進行を抑制するのに対し、ミノキシジルは毛包に作用し、発毛を促す目的で使用されます。
つまり、
フィナステリド・デュタステリド=抜け毛を抑える
ミノキシジル=髪を育てる
という違いがあります。
AGAがある程度進行し、すでに毛髪が細くなっている場合には、進行を抑えるだけでは見た目の改善が十分でないことがあります。そのため、発毛を目的とした治療を組み合わせることがあります。
ミノキシジルには「外用」と「内服」がある
ミノキシジルには頭皮に塗布する外用薬と、内服する方法があります。
ここはAGA治療を考えるうえで重要な違いです。
日本皮膚科学会の「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版」では、男性型脱毛症に対するミノキシジル外用は推奨度Aとされています。
一方、ミノキシジル内服は国内でAGA治療薬として承認されておらず、同ガイドラインでは推奨度Dとされています。
ミノキシジル内服は実際のAGA診療で使用されることがありますが、AGAに対する国内承認薬ではないことを理解したうえで、期待できる効果とリスクを考えて使用する必要があります。
ミノキシジル内服で注意したい副作用
ミノキシジルはもともと血管拡張作用を持つ薬です。
内服では、発毛だけではなく全身にも作用するため、

などがみられることがあります。
循環器系への影響も考慮する必要があるため、誰にでも安易に使用できる薬ではありません。
特に心血管疾患の既往や血圧の問題がある方、ほかの薬を服用している方などでは、事前に医師へ伝えることが重要です。
また、体毛が濃くなる多毛は比較的イメージしやすい副作用です。頭髪だけを選択的に増やす薬ではないため、治療前に理解しておく必要があります。
フィナステリド・デュタステリドにも副作用はある?
フィナステリドやデュタステリドも、効果だけを見て選ぶ薬ではありません。
副作用として、
・性欲減退
・勃起機能不全
・射精障害
・精液量減少
などの性機能に関する症状が報告されています。
また、肝機能障害などにも注意が必要です。
副作用の発現率だけを見て過度に怖がる必要はありませんが、AGA治療は数か月で終了する治療ではなく、長期間継続することが多い治療です。
「効果が高そうだから」という理由だけで薬を選ぶのではなく、継続できる治療かどうかまで考えることが大切です。
AGA治療薬はいつから効果が出る?
AGA治療を開始しても、数日や数週間で髪が大きく変化するわけではありません。
毛髪にはヘアサイクルがあるため、治療効果を評価するにはある程度の期間が必要です。
一般的には少なくとも6か月程度を一つの目安として経過をみます。
治療開始直後に変化がないからといって、自己判断ですぐに中止してしまうと、十分な効果判定ができません。
写真などで治療前の状態を記録しておくと、数か月後の変化を比較しやすくなります。
AGA治療薬をやめるとどうなる?
AGAは、薬を一定期間飲めば完治して終了する病気ではありません。
AGAの原因となる体質そのものが薬によってなくなるわけではないため、治療を中止すると再びAGAが進行する可能性があります。
そのため、AGA治療では「どの薬が一番効くか」だけでなく、「長期的に続けられるか」という視点が非常に重要です。
費用、副作用、内服への抵抗感なども含め、無理なく継続できる治療方法を選ぶ必要があります。
内服薬だけでAGA治療は十分?
AGAの進行が軽い方や、現在ある毛髪をできるだけ維持したい方では、内服薬を中心とした治療が選択肢になります。
一方で、
「今ある髪を維持するだけではなく、見た目としてもっと増やしたい」
「内服を続けているが、思ったほど改善しない」
「できるだけ積極的に治療したい」
という場合には、内服薬だけでは希望する変化に届かないことがあります。
また、
「副作用が心配なので内服薬をできるだけ使いたくない」
「最初から内服以外の治療も組み合わせたい」
という方もいます。
このような場合には、内服薬だけにこだわらず、頭皮へ直接アプローチする治療を組み合わせるという考え方があります。
当院では内服だけに限定せずAGA治療を考えます
まゆりなclinic名古屋栄では、AGA治療を「薬を処方して終わり」とは考えていません。
AGAの進行度や毛髪の状態、これまでの治療歴、内服薬への希望などを確認し、
・AGA内服治療
・外用治療
・Dott Hair for Men
・HARG+療法
・ACRS療法
・PDF-FD療法
・キュアジェットによる頭皮への薬剤導入
・ヘアレーズ
などから治療を検討します。
内服薬を基本にしながら追加治療を行う方法もあれば、内服薬の副作用が心配な方では、最初から内服以外の治療を含めて考えることもできます。
大切なのは「薬を飲むか、飲まないか」の二択ではなく、現在のAGAの状態と希望に合わせて治療方法を組み立てることです。
Dott Hair for Menという選択肢

Dott Hair for Menは、男性のAGA治療を目的として使用する治療の一つです。
AGA治療ではフィナステリドやデュタステリドなどで進行を抑えることが重要ですが、すでに細くなった毛髪をより積極的に改善したい場合には、発毛を目的とした治療を組み合わせることがあります。
「内服治療だけで経過をみているが、もう少し積極的に治療したい」
という方では、こうした追加治療も選択肢になります。
一方、AGAの進行度や頭皮の状態は人によって異なります。すべての方に同じ治療を行うのではなく、診察で現在の状態を確認したうえで治療方法を決めることが重要です。
内服以外のAGA治療にはどんな方法がある?
AGA治療では、フィナステリド・デュタステリド・ミノキシジルなどの薬物治療が基本的な選択肢になります。
一方、内服だけでは十分な変化を感じにくい方や、より積極的な発毛治療を希望する方、内服薬の副作用が気になる方では、頭皮へ直接アプローチする治療を検討することがあります。
当院では、AGAの進行度やこれまでの治療歴に応じて複数の方法を使い分けています。
HARG+療法
HARG+療法は、毛髪治療を目的とした薬剤を頭皮へ導入する治療です。
内服薬とは異なり、頭皮へ直接アプローチできることが特徴です。
「AGAの進行を抑えるだけではなく、より積極的に発毛を目指したい」という場合に検討します。
内服治療と併用する場合もあれば、内服薬に抵抗がある方の治療選択肢として検討することもあります。
ACRS療法
ACRSは、自分の血液から作製した血清を利用する治療です。
血液を採取して専用の方法で処理し、得られた血清を頭皮へ使用します。
AGA治療では、頭皮環境や毛包へのアプローチを目的として使用します。
自己血由来の治療を希望する方や、薬物治療以外の方法も組み合わせたい方などで検討します。
PDF-FD療法
PDF-FDも、頭皮へ成分を届けることで毛髪の成長環境へアプローチする治療の一つです。
AGAは長期間にわたって進行するため、一つの治療だけですべてを解決しようとするのではなく、進行を抑える治療と毛髪を育てる治療を組み合わせることがあります。
HARG+、ACRS、PDF-FDはそれぞれ特徴が異なるため、治療歴や希望、費用なども含めて選択します。
キュアジェットによる頭皮への薬剤導入
キュアジェットは、ジェットの力を利用して薬剤を皮膚へ導入する機器です。
AGA治療では、頭皮への薬剤導入方法の一つとして使用できます。
「頭皮に薬剤を届けたいが、注射による治療には抵抗がある」という方などでは選択肢になります。
ただし、キュアジェットそのものがAGAの原因であるDHTを抑えるわけではありません。
AGAの進行そのものをどのように抑えるかを考えながら、必要に応じて組み合わせることが重要です。
ヘアレーズ
ヘアレーズは、レーザーによる頭皮へのアプローチを行う治療です。
薬を飲む治療や頭皮へ薬剤を注入する治療とは方法が異なります。
AGA治療では、
内服薬+頭皮への薬剤導入+レーザー治療
のように、それぞれ異なる方向から治療を組み合わせることもできます。
特に「内服だけに頼りたくない」「注入治療以外の方法も取り入れたい」という方では検討できる治療です。
結局、AGA治療はどれを選べばいい?
AGA治療は、全員が同じ薬を飲めばよいわけではありません。
大まかには次のように考えます。

AGAの進行が軽い段階であれば、進行抑制を中心とした治療で維持できる場合があります。
一方、すでに毛髪の細さや密度低下が目立っている場合には、「これ以上減らさない治療」だけでは見た目の改善が十分でないことがあります。
その場合には、発毛を促す治療や頭皮への治療を組み合わせることを検討します。
AGA治療は「早く始めること」も重要
AGAでは、毛髪が突然なくなるのではなく、ヘアサイクルが短縮することで太い毛が徐々に細く短い毛へ変化していきます。
この毛髪のミニチュア化が長期間続くほど、治療による改善にも時間が必要になります。
「まだそれほど薄くないから大丈夫」と放置するより、
生え際が以前より後退してきた
頭頂部の地肌が見えやすくなった
髪が細くなった
セットが決まりにくくなった
抜け毛が増えた
と感じた段階で一度状態を確認することをおすすめします。
ただし、抜け毛や薄毛のすべてがAGAとは限りません。
円形脱毛症、休止期脱毛、皮膚疾患、薬剤、栄養状態、全身疾患などが関係することもあるため、AGAらしくない脱毛がある場合には原因を確認することが重要です。
Q&A
まとめ
AGA治療薬には、それぞれ異なる役割があります。
フィナステリドとデュタステリドは主にAGAの進行を抑える治療、ミノキシジルは発毛を促す治療です。
重要なのは「どの薬が一番強いか」ではなく、
現在どの程度AGAが進行しているのか
進行を抑えることが目的なのか
見た目として毛量を増やしたいのか
副作用をどこまで許容できるのか
長期間継続できる治療なのか
を考えて治療を選ぶことです。
また、内服だけでは十分な変化が得られない場合や、内服薬に抵抗がある場合には、HARG+、ACRS、PDF-FD、キュアジェット、ヘアレーズなどを含めて治療方法を検討できます。
まゆりなclinic名古屋栄では、薬を処方するだけではなく、AGAの進行度や治療歴、患者様の希望を確認したうえで治療方法を提案します。
薄毛が気になり始めた段階から、まずは現在の状態を確認することがAGA治療の第一歩です。
【文責】
まゆりなclinic名古屋栄
院長 加藤 成貴
【参考文献】
- 日本皮膚科学会. 男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版. 日皮会誌. 2017;127(13):2763-2777.
- Kaufman KD, Olsen EA, Whiting D, et al. Finasteride in the treatment of men with androgenetic alopecia. J Am Acad Dermatol. 1998;39(4 Pt 1):578-589.
- Gubelin Harcha W, Barboza Martínez J, Tsai TF, et al. A randomized, active- and placebo-controlled study of the efficacy and safety of different doses of dutasteride versus placebo and finasteride in men with androgenetic alopecia. J Am Acad Dermatol. 2014;70(3):489-498.e3.
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- Suchonwanit P, Thammarucha S, Leerunyakul K. Minoxidil and its use in hair disorders: a review. Drug Des Devel Ther. 2019;13:2777-2786.
- Rogers NE, Avram MR. Medical treatments for male and female pattern hair loss. J Am Acad Dermatol. 2008;59(4):547-566.
監修医師

まゆりなclinic名古屋栄 院長
<経歴>
三次救急病院、美容皮膚科・美容外科クリニックで、内科・外科・救急医療から美容医療まで幅広い診療経験を積む。2022年に「名古屋・栄の美容皮膚科」としてまゆりなclinic名古屋栄を開院。
医学的根拠に基づき、「本当に良いと思えるものだけを提供すること」を信条とし、効果が不確かな施術は採用せず、自ら体験して効果を実感できた医療だけを厳選して導入しています。
特にシミ取りレーザー(ピコレーザー)ニキビ跡治療(フラクショナルレーザーやクレーター状のニキビ跡に対する剥離治療[サブシジョン]など)、ヒアルロン酸やボトックスを用いた注入治療医療ダイエット(脂肪溶解注射・GLP-1など)を得意としており、一人ひとりに合わせたオーダーメイドな美容医療を提供しています。
わからないことや不安なことがあれば、どんなことでもお気軽にご相談ください。医師の視点から、科学的根拠に基づいて丁寧にお応えします。








