シミ取りはいつ受けるのがいい?夏・日焼け後・旅行・結婚式前の治療時期を解説
- 2026.10.5
目次
シミ取りはいつ受けるのがいい?夏・日焼け後・旅行・結婚式前の治療時期を解説
「シミ取りは冬にした方がいいですか?」「夏にレーザーをすると色素沈着しませんか?」という質問をよくいただきます。
結論からいうと、強く日焼けしておらず、治療後も強い紫外線を避けられるのであれば、シミ取りを冬まで待つ必要はありません。
確かに夏は紫外線量が多く、冬の方が紫外線対策をしやすいというメリットはあります。しかし、PIH(炎症後色素沈着)は季節だけで決まるものではありません。治療前の肌状態、照射後の炎症、実際にどのくらい紫外線を浴びるか、摩擦など複数の要素が関係します。
冬でも日焼け止めを塗らずに長時間屋外で過ごせば紫外線を浴びます。反対に、夏でも日焼けしていない肌に適切な治療を行い、その後の日差しを避けられるのであれば治療できることは多くあります。
まゆりなclinic名古屋栄では、カレンダーを見て「夏だからできません」「冬だから安全です」と治療を決めることはしていません。
シミ取りは冬の方がいいと言われる理由
冬がシミ治療に向いていると言われる理由はシンプルで、夏より紫外線量が少なく、治療後の日焼けを避けやすいためです。
気象庁の紫外線データでも、日本では一般に夏に紫外線が多くなり、7~8月頃に年間でも高い値になります。一方、冬も紫外線がなくなるわけではありません。気象庁
レーザー治療後の皮膚には一時的な炎症が起こります。この時期に強い日差しを長時間浴びることは避けたいので、紫外線量が少なく屋外レジャーも減りやすい冬は管理しやすい季節です。
ただし、これは「冬に治療すればPIHが起きない」「夏ならPIHが起こる」という意味ではありません。
実際には「何月に治療したか」より治療後の過ごし方が重要
老人性色素斑に対する532nmレーザー治療後のPIHを調べた韓国5施設・516人の研究では、PIHは20.3%にみられましたが、治療した季節との関連は小さいという結果でした。一方で、もともと赤みを伴う老人性色素斑など、病変や肌状態による違いが確認されています。
さらに2024年の研究では、レーザー治療2週間後にも赤みが強く残っていることと、午後1~5時の屋外活動がPIH発生と関連していました。
つまり、7月に治療したか1月に治療したかだけを見るより、治療後にどの程度日中の紫外線を浴びるのか、炎症が強く残っていないかを見る方が実際のPIH対策として重要です。
当院でも一年を通してシミ取りを行っています
当院では、春夏だからという理由だけでシミ取りを中止していません。
日常診療の印象としても、季節だけによってPIHが明らかに増減するという強い差は感じていません。ただし、これは当院で季節別PIH率を統計解析したデータではありません。
一方、医学的にも治療季節との関連は大きくないという報告があり、治療後の日中の屋外活動との関連が示されています。そのため当院では、季節よりも、現在日焼けしていないか、治療後に海・ゴルフ・長時間の屋外活動がないか、日焼け止めなどの紫外線対策ができるかを確認します。
冬なら日焼け止めを塗らなくてもいい?
冬でも必要です。
冬は夏に比べれば紫外線量が少なく、治療後の管理はしやすくなります。しかし、紫外線がゼロになるわけではありません。
むしろ「冬だから大丈夫」と思って何も対策をしないのであれば、冬に治療するメリットを十分に生かせません。
逆に夏でも、日焼け止め、帽子、日傘、日陰などを利用し、強い紫外線曝露を避けられる方であれば、治療できるケースは多くあります。
冬は紫外線対策をしやすい季節であって、紫外線対策が不要な季節ではありません。夏は紫外線量が多い季節ですが、それだけでシミ取りができないわけでもありません。
では、夏でもピコスポットはできる?
現在強く日焼けしておらず、治療後に強い紫外線を避けられるのであれば、夏でもピコスポットを行うことがあります。
濃く境界が明瞭な老人性色素斑では、ピコスポット1回で大きく改善することがあります。
注意したいのは照射した後です。来週から毎日海へ行く、ゴルフが連日ある、長時間屋外で過ごす旅行があるといった場合には、治療日をずらした方がよいことがあります。
「夏だからダメ」ではなく、治療後の皮膚を強い日差しから守れるかで考えます。

日焼けした直後は季節に関係なく待った方がよいことがあります
治療を延期することがあるのは、「夏だから」ではなく、実際に肌が日焼けしている場合です。
海、プール、ゴルフ、屋外スポーツ、旅行などの後で肌が赤い、ヒリヒリする、普段より肌色が濃くなっているといった状態では、レーザーやIPLを慎重に判断します。
日焼けした皮膚にはメラニンが増え、炎症も加わっています。その状態で無理に照射するより、肌が落ち着いてから治療した方がよい場合があります。
同じ8月でも日焼けしていない方と、強く日焼けした直後の方では条件がまったく違います。
ルビーフラクショナルも季節だけで開始時期を決めません
薄い老人性色素斑や細かなシミが多い場合、当院ではルビーフラクショナルを使用することがあります。
ルビーフラクショナルは694nmのレーザーを細かく分散して照射し、一度に全面を強く治療するのではなく、複数回に分けて色素を減らしていく方法です。
当院では治療イメージとして、1回ごとに照射対象の一部、おおよそ3割程度ずつ反応を入れながら治療を重ねていくような感覚で説明しています。そのため、大きめの薄いシミでは徐々に色が薄くなり、そばかすのような小さな色素斑では、色が薄くなるだけでなく目立つシミの数自体が減って見えることがあります。
3~5回程度を目安にすることがあるため、「秋まで待ってから始める」と治療完了もその分遅くなります。日焼けしておらず、治療後の紫外線対策ができるのであれば、季節だけを理由に治療開始を先延ばしにする必要はありません。
ライムライトも夏だからできないわけではありません
ライムライト(IPL)もメラニンへ反応する治療なので、強く日焼けしている場合には慎重に判断します。一方で、日焼けしておらず治療後の紫外線対策ができるのであれば、夏でも施術することがあります。当院では、小さく細かく比較的濃いシミが多く、色むらや赤みも一緒に整えたい場合にはライムライトを検討します。ただし、多数のシミがある場合にはルビーフラクショナルを優先することが多く、大きなシミや厚みのある病変が混在していればピコスポットなどを組み合わせることがあります。
海・ゴルフ・屋外レジャーの直前は時期をずらすことがあります
例えば、「今週ピコスポットをして、来週から沖縄で毎日海」という予定であれば、無理に旅行前へ照射を入れる必要はありません。
海では強い紫外線に加え、汗、海水、摩擦なども加わります。砂浜では反射によって紫外線曝露が増えることもあります。気象庁も地表面の反射によって紫外線が強くなる場合があると説明しています。
ゴルフも数時間連続して屋外で過ごすため、治療直後の予定としては注意が必要です。
治療のために何か月も趣味をやめる必要はありませんが、強い日差しを長時間浴びる予定とレーザー直後が重ならないように日程を調整すると治療しやすくなります。
旅行前でも内容によっては治療できます
「旅行へ行く」というだけでシミ取りができないわけではありません。
屋内中心の旅行と、海、登山、ゴルフ、屋外フェスなどでは紫外線曝露が大きく違います。
そのため当院では、「旅行がありますか?」だけではなく、実際にどの程度屋外で過ごす予定なのかを考えて治療時期を決めます。
結婚式・前撮りが近くても、できる治療はあります
結婚式や前撮りまで時間がない場合には、「シミを完全に取り切ること」と「本番までに肌をよりきれいな状態へ整えること」を分けて考えます。
濃いシミへピコスポットを行い完全に取ろうとすると、赤み、痂皮、PIHなどが本番までに残る可能性があります。そのため、初めての強いスポット治療を予定直前に行うことは慎重に判断します。
一方、薄いシミやそばかす、細かな色素斑が多い場合には、ルビーフラクショナルを選択できることがあります。
ルビーフラクショナルは一度に全面を強く照射する治療ではないため、大きな薄いシミでは色調が徐々に薄くなり、小さなそばかすのような病変では目立つシミの数が減って見えることがあります。
さらに、照射後に肌のきめやなめらかさが整い、化粧のりが良くなったと感じる方もいます。
結婚式までにシミを完全に取り切るのは難しくても、ルビーフラクショナルで色素を減らし、肌のきめやなめらかさまで整えて、よりきれいな状態で本番を迎えることはできます。
もちろん本番の数日前など極端に直前であれば、赤みなどを考えて無理に施術しない方がよいこともあります。予定までの日数を確認し、その時間内でどこまで整えるかを決めます。

大切な予定があるなら早めに相談するほど選択肢が増える
結婚式、前撮り、成人式、同窓会などの日程が決まっている場合には、できるだけ早めに相談する方が治療の自由度は高くなります。
時間が十分にあれば、濃いシミへピコスポットを行いPIHまで経過を見ることができます。薄いシミならルビーフラクショナルを複数回行う時間も取れます。
予定が近ければ、完全除去を目指す治療よりも、ダウンタイムを抑えながら肌全体の見え方を整える治療へ変更します。
残された期間によって治療のゴールを変えます。
夏に始めるメリットもあります
薄いシミにルビーフラクショナルを行う場合など、複数回治療が必要なケースでは、治療開始を冬まで待つことが必ずしもメリットになるとは限りません。
例えば夏の時点で日焼けしておらず、紫外線対策ができるのであれば、その時点から治療を始め、秋冬にかけてさらに治療を進めることもできます。
「夏は何もしない、冬になったら全部治す」というより、現在の肌状態を一度確認して、今できる治療と待った方がよい治療を分ける方が効率的です。
手の甲・腕も考え方は同じ
手の甲や腕のシミも、夏だから治療できないわけではありません。
ただし、顔より日焼け止めが落ちやすく、半袖では長時間紫外線を受けるため、治療後の対策が重要です。
手の甲では手洗い後に日焼け止めを塗り直す、腕では長袖やアームカバーを利用するなど、部位に合わせて対策します。
夏でも管理できる方であれば治療できますし、冬でも無対策で長時間屋外にいるのであれば紫外線曝露は起こります。
シミ取りを受ける時期の目安

よくある質問
Q1.シミ取りは夏でもできますか?
できます。日焼けしておらず、治療後に強い紫外線を避けられる場合には、夏でもピコスポット、ルビーフラクショナル、ライムライトなどを行うことがあります。
Q2.冬に治療した方がPIHは少ないですか?
冬は紫外線対策をしやすいメリットがありますが、PIHが季節だけで決まるわけではありません。老人性色素斑レーザー後の研究でも、治療季節との関連は小さいという結果があります。
Q3.夏にレーザーをするとPIHが増えますか?
夏という理由だけで必ず増えるとは言えません。一方、治療後の日中の屋外活動がPIHと関連した研究があるため、実際の紫外線曝露には注意が必要です。
Q4.冬なら日焼け止めはいりませんか?
必要です。冬も紫外線はあります。夏より管理しやすいだけで、治療後の紫外線対策が不要になるわけではありません。
Q5.日焼けした直後でもシミ取りできますか?
肌が赤い、ヒリヒリする、明らかに色が濃くなっている場合には延期することがあります。日焼けが落ち着いてから治療する方がよい場合があります。
Q6.旅行やゴルフ前でもできますか?
屋外で長時間過ごす予定が治療直後に重なる場合には、時期をずらすことがあります。旅行内容や日程を確認して判断します。
Q7.結婚式や前撮りが近いのですが治療できますか?
完全にシミを取り切るピコスポットは、PIHなどが残る可能性を考えて慎重に判断します。一方、薄いシミやそばかすではルビーフラクショナルで色素を減らし、肌のきめやなめらかさを整えて本番を迎える方法があります。
Q8.ルビーフラクショナルは1回でも意味がありますか?
1回で完全にシミを取り切る治療ではありませんが、色素が薄くなったり、小さなそばかすでは目立つ数が減ったりすることがあります。肌のきめや化粧のりの変化を感じる方もいます。
Q9.秋まで待ってから治療した方がいいですか?
必ずしも必要ありません。現在日焼けしておらず紫外線対策ができるのであれば、今から治療を始められる場合があります。複数回必要な治療では、早めに始めるメリットもあります。
Q10.結局、シミ取りに一番いい季節はいつですか?
特定の月より、日焼けしておらず、治療後に強い紫外線を避けられる時期が適しています。当院では一年を通してシミ治療を行っています。
まとめ|シミ取りは季節より「今の日焼け」と「治療後の予定」で考える
シミ取りは冬しかできない治療ではありません。
冬は紫外線量が少なく、治療後の管理をしやすいというメリットがあります。一方、老人性色素斑レーザー後のPIHについては、治療した季節との関連は小さく、治療後の日中の屋外活動や炎症の残り方がPIHと関係することが報告されています。
夏でも日焼けしておらず、治療後の紫外線対策ができるのであればシミ治療を行える場合があります。冬でも日焼け止めを塗らず強い紫外線を浴びれば、治療後管理として十分とはいえません。
また、結婚式や前撮りが近いからといって、何もできないわけではありません。完全にシミを取り切る時間がなくても、ルビーフラクショナルで色素を減らし、肌のきめやなめらかさまで整えて、よりきれいな状態で本番を迎えるという治療もできます。
まゆりなclinic名古屋栄では、季節だけでシミ取りを延期するのではなく、現在の肌状態、シミの種類、日焼けの有無、旅行・ゴルフ・結婚式など今後の予定を確認して治療時期を決めています。
「夏だから冬まで待とう」と決める前に、一度シミの状態を確認してください。今すぐ治療できるのか、日焼けが落ち着くまで待つのか、ピコスポット・ルビーフラクショナル・ライムライトのどれが適しているのかを診察して判断できます。
文責
まゆりなclinic名古屋栄
院長 加藤成貴
参考文献
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