ピコトーニングは何回必要?肝斑・くすみ・色むらの治療回数と経過|名古屋
- 2026.9.24
ピコトーニングについて、1回で効果はありますか、何回続ければ肝斑が薄くなりますか、10回受ければ終わりますか、という質問があります。結論からいうと、ピコトーニングは1回で色素を取る治療ではなく、低出力のレーザーを複数回照射しながら徐々に色調を整えていく治療です。 当院では5~10回程度を一つの目安としていますが、必要な回数は肝斑、PIH、くすみ、色むらなど治療する病変によって異なります。重要なのは、最初から10回と決めて同じ設定を繰り返すことではありません。数回ごとに色調や肌状態を確認し、本当にピコトーニングを続けるべきか、OPトーニングなど別の方法へ変更するべきかを判断することが大切です。
目次
ピコトーニングはなぜ複数回必要なのか
ピコトーニングは、老人性色素斑へ行うピコスポットとは治療の考え方が異なります。ピコスポットは、境界が明瞭なシミへ比較的高いエネルギーを集中させ、1回で大きな改善を狙う治療です。一方、ピコトーニングでは低フルエンスで広い範囲へ照射し、肝斑、くすみ、色むらなどのメラニンへ少しずつアプローチします。そのため、1回で劇的に色素を取ることを目的とはしていません。
強く1回で取る治療ではなく、肌への刺激を抑えながら少しずつ色調を整えるため、複数回の治療が必要になります。
ピコトーニングの回数は5~10回が一つの目安
当院では、ピコトーニングは一度でもトーンの変化を感じる方がいますが、5~10回程度を一つの治療目安としています。実際の回数は肌状態によって変わります。

何回受けたかより、数回ごとに本当に改善しているかを見ることが重要です。
肝斑では5回で終わるとは限らない
肝斑は慢性的で再発しやすい色素性病変です。ピコトーニングを5回行えば完全に終了する、という病変ではありません。当院では、まず数回治療し、色調の変化や刺激への反応を確認します。改善が続いていればピコトーニングを継続し、反応が乏しい場合や刺激に配慮したい場合には治療方法を見直します。
肝斑は10回やれば終わりではなく、肌状態を安定させながら治療を調整していく病変です。
くすみ・色むらは比較的早く変化を感じることもある
顔全体のくすみや色むらでは、肝斑ほど明確な色素斑がなくても、メラニンが全体的に増えて肌が暗く見えていることがあります。このような場合には、ピコトーニングを数回行うことで、肌全体が明るく見える、色調が均一になったと感じる方もいます。ただし、くすみの原因がすべてメラニンとは限りません。乾燥、血流、赤み、角質、摩擦などが関係することもあります。
数回治療してもほとんど変化がない場合には、回数不足だけでなく、そもそもピコトーニングで治療するくすみなのかを見直す必要があります。
PIHも複数回かけて治療する
PIHは、レーザー、ニキビ、湿疹、摩擦などの炎症後に残る色素沈着です。PIHは老人性色素斑のようにピコスポット1回で取る病変ではありません。当院では、状態に応じてピコトーニング、OPトーニング、C-OPERA、外用などを検討します。
PIHは早く消そうとして強く治療するより、炎症を増やさず時間をかけて改善させることが重要です。
レーザー後のPIHが濃くなる時期や、改善までの経過については👇
「レーザー後のPIHはいつ消える?1〜2か月・6〜9か月の経過と長引く原因|名古屋」で詳しく解説しています。
何回やっても変わらないなら同じ治療を続けない
ピコトーニングは複数回必要な治療ですが、だからといって変化がないまま何十回も同じ照射を続ければよいわけではありません。5回程度行った時点で、肝斑が薄くなっているか、くすみ・色むらが改善しているか、PIHが薄くなっているか、刺激によって色が濃くなっていないか、新しい色素沈着が出ていないかを確認します。改善していれば継続しますが、変化が乏しければ診断、照射設定、治療方法を見直します。
ピコトーニングは回数を消化する治療ではありません。反応を見ながら続けるか、変更するかを判断する治療です。
ピコトーニングを続けすぎればよいわけでもない
低出力だから何回行っても問題ない、という考え方も適切ではありません。レーザートーニングでは、過度な反復照射によって白斑などの色素異常が問題になることがあります。そのため、改善が止まっているのに漫然と同じ設定を繰り返すことは避ける必要があります。当院では治療回数だけではなく、毎回の反応と肌状態を確認します。
トーニングは弱いレーザーだから安全、ではなく、弱い照射だからこそ回数と経過を管理する必要があります。
OPトーニングという選択肢もある
当院ではピコトーニングに加えて、OPトーニングも行っています。OPトーニングはピコ秒レーザーではなく、Discovery PICO VarioPulseのQスイッチモードを使用する治療です。1ショットのエネルギーを2分割して連続照射することにより、熱を一点へ集中させにくい設計になっています。当院では肝斑、PIH、刺激に配慮したい肌などで選択しています。
OPトーニングも1回で終了する治療ではありません。当院では基本的に5回を1クールとして、肝斑や色素沈着の状態を確認しながら回数を調整しています。
ピコトーニングが合わないからOPトーニングが必ずよい、ということではなく、肌状態やこれまでの治療経過を見て使い分けます。
OPトーニングの照射方法や、ピコトーニングとの違いについては👇
「シミ・肝斑・色素沈着はどう治療する?刺激に配慮したOPトーニングという選択肢」で詳しく解説しています。
ピコトーニングとOPトーニングはどう使い分ける?

OPトーニングはピコトーニングの上位治療という意味ではありません。同じ肝斑でも、肌質、色調、治療歴、刺激への反応によって使い分ける治療です。
途中で治療を変更することもある
例えば、ピコトーニングを数回行って順調に改善しているのであれば、そのまま継続します。一方で、赤みや刺激が出やすい、肝斑の改善が止まった、PIHがなかなか改善しない、過去のトーニングで悪化した、敏感肌で刺激を抑えたい、という場合にはOPトーニングへ変更することがあります。逆に、OPトーニングを始めたら必ず最後までOPトーニングだけを続けるというわけでもありません。
治療名を固定するのではなく、その時点の肌状態に合わせて照射方法を変えることが重要です。
肝斑治療はレーザーだけではない
肝斑はメラニンだけを壊せば終了する病変ではありません。紫外線、摩擦、ホルモン、炎症など複数の要因が関係します。そのため当院では、ピコトーニングやOPトーニングに加えて、内服、外用、C-OPERA、スキンケアなどを組み合わせることがあります。
レーザーを何回受けるかだけでなく、日常の紫外線・摩擦対策を含めて治療することが肝斑では重要です。
何回目で効果判定する?
当院では、1回ごとのわずかな変化だけで判断するのではなく、数回の経過をまとめて評価します。特に重要なのは5回前後です。治療前と比較して色調が薄くなっているか、肌全体のトーンが整っているか、肝斑の範囲が縮小しているか、刺激による悪化がないかを確認します。肌診断器や治療前後の写真を使用すると、肉眼だけでは分かりにくい変化を確認しやすくなることがあります。
5回前後はゴールではなく、一度治療方針を評価するタイミングと考えると分かりやすいです。
ピコトーニングの治療間隔
当院では2週間~1か月半程度に1回を目安としています。通院が難しい場合には、より間隔を空けて継続することもあります。短期間に詰めれば早く治るとは限りません。照射後の肌が落ち着いているか確認しながら次回治療を行います。肝斑やPIHでは特に、刺激を重ねすぎないことが重要です。
ピコトーニングで治療するべきではないシミもある
顔にある色素がすべてトーニングの対象というわけではありません。例えば、濃く境界が明瞭な老人性色素斑は、低出力のトーニングを何回繰り返すより、ピコスポットなどで治療した方が適している場合があります。ADMでも、トーニングだけではなくピコスポットやルビーフラクショナルを中心に考えます。
ピコトーニングを何回続けても取れない場合には、回数ではなく診断が違っていないかを考える必要があります。
スポットが適応になる病変と、スポット照射を慎重に考える病変については👇
「ピコスポットしていいシミ・してはいけないシミは?適応と注意点を医師が解説|名古屋」で詳しく解説しています。
まとめ
ピコトーニングは1回で色素を取る治療ではなく、複数回の照射によって徐々に色調を整える治療です。当院では5~10回程度を一つの目安としています。ただし、肝斑、PIH、くすみ、色むらでは治療経過が異なるため、全員が同じ回数で終了するわけではありません。
当院では5回前後を一つの評価時期として、改善している場合には継続し、反応が乏しい場合には診断や照射方法を見直します。また、肝斑やPIH、刺激に配慮したい肌では、ピコトーニングではなくOPトーニングを選択することがあります。OPトーニングはQスイッチモードを使用し、当院では基本5回を1クールとして治療しています。
重要なのは10回受けることではなく、数回ごとに反応を確認し、その肌に合う治療を続けることです。
Q&A
Q1. ピコトーニングは何回必要ですか?
当院では5~10回程度を一つの目安としています。ただし、病変や肌状態によって必要回数は異なります。
Q2. 1回でも効果はありますか?
1回でもトーンの変化を感じる方はいますが、ピコトーニングは基本的に複数回行う治療です。
Q3. 5回で肝斑は治りますか?
5回程度で一度治療効果を評価しますが、肝斑は慢性的な病変のため、5回で完全に終了するとは限りません。
Q4. 10回受ければ終わりますか?
回数だけでは判断できません。改善していれば継続することがありますが、変化が止まっている場合には同じ治療を続けるのではなく再評価します。
Q5. ピコトーニングとOPトーニングはどちらがよいですか?
一律にどちらが上という治療ではありません。当院では肝斑の状態、肌質、刺激への反応、過去の治療歴などによって使い分けます。
Q6. OPトーニングはピコレーザーですか?
OPトーニングはピコ秒レーザーではありません。Discovery PICO VarioPulseのQスイッチモードを使用します。
Q7. PIHにもピコトーニングを使いますか?
状態に応じて使用します。ただしPIHは自然経過でも改善することがあり、レーザー治療によって悪化する可能性もあるため、肌状態を見て治療を判断します。
Q8. ピコトーニングはどのくらいの間隔で受けますか?
当院では2週間~1か月半程度を一つの目安としています。肌状態や通院状況によって調整します。
【文責】
まゆりなclinic名古屋栄
院長 加藤 成貴
【参考文献・資料】
- Hong JK, et al. A prospective, split-face study comparing 1,064-nm picosecond Nd:YAG laser toning with 1,064-nm Q-switched Nd:YAG laser toning in the treatment of melasma. J Dermatolog Treat. 2022.
- Wu X, et al. Efficacy and safety of low-fluence 1064 nm picosecond laser with/without micro-lens arrays for melasma treatment: a randomized, split-face controlled study. Lasers Med Sci. 2025.
- Mar K, et al. Treatment of Post-Inflammatory Hyperpigmentation in Skin of Colour: A Systematic Review. J Cutan Med Surg. 2024.
- Kashetsky N, et al. Post-inflammatory hyperpigmentation: A systematic review of treatment outcomes. J Eur Acad Dermatol Venereol. 2024.
- まゆりなclinic名古屋栄「ピコレーザー」施術ページ.
- まゆりなclinic名古屋栄「OPトーニング」施術ページ.








