シミは何歳から増える?20代・30代・40代・50代以降の特徴と治療|名古屋
- 2026.10.15
「シミは何歳くらいから増えるの?」
「20代でシミ取りをするのは早い?」
「50代・60代から始めても遅くない?」
シミ治療には、明確な「何歳から」という年齢制限があるわけではありません。
実際には、年代によって目立ちやすい色素の種類が変わっていきます。
20代ではそばかす・ADM・PIHが中心となり、30代になると老人性色素斑や肝斑が加わり始めます。40代ではそれらが混在しやすくなり、50代・60代では脂漏性角化症など厚みのある病変も増えてきます。
日本人女性454名を20代から70代まで調べた研究でも、頬の色素斑数は20代から40代にかけて有意に増加し、個々の色素斑も30代から50代にかけて濃くなることが報告されています。
ただし、年齢だけを見て治療方法を決めるわけではありません。
20歳でも老人性色素斑はあり得ますし、60歳でも若い頃からのそばかすやADMが残っていることがあります。
大切なのは、
「何歳だから何のレーザー」ではなく、「今の顔に何があるのか」を診断して治療を選ぶことです。
「シミ・そばかす・肝斑・くすみ・ADM」について👉詳しくはこちら
目次
年代によってシミの種類はどう変わる?
大まかな傾向をまとめると次のようになります。
20代|そばかす・ADM・PIHをまず考える
20代では、当院がまず確認するのはそばかす、ADM、PIHです。
そばかすは子どもの頃から薄く存在していて、紫外線によって濃くなり、20代になって初めて本人が「シミが増えた」と自覚することがあります。
また、20代前半で両頬に左右性の灰褐色~青褐色の比較的明瞭な色素がみられる場合には、ADMを強く疑います。
ニキビができやすい年代でもあるため、ニキビ跡のPIHを「シミができた」と思って来院される方もいます。
一方、肝斑や老人性色素斑も20代で絶対にないわけではありませんが、特に20代前半では、そばかす・ADM・PIHなどを十分に鑑別することが重要です。
おすすめコラム👉「20代のシミは何?そばかす・ADM・PIHの見分け方と治療|名古屋」
30代|若い頃からある色素に、新しいシミが加わり始める
30代は、年代別にみると一つの転換点です。
20代から存在していたADMやそばかすに加えて、老人性色素斑や肝斑が目立ち始めます。
子どもが生まれて公園や外遊びに付き添うようになり、紫外線を受ける機会が増えて、以前から薄かったそばかすが濃くなる方もいます。
ニキビ後のPIHが長く残ったり、過去のシミ治療後のPIHが気になったりする方もいます。
つまり30代は、
若い頃からある色素+新しく出てくる色素
が混ざり始める年代です。
おすすめのコラム👉「30代のシミは何が多い?ADM・老人性色素斑・肝斑・そばかす・PIHの見分け方と治療|名古屋」
40代|ほとんどすべてのタイプが候補になる
40代になると、
・老人性色素斑
・そばかす
・ADM
・肝斑
・PIH
・脂漏性角化症
まで、さまざまな色素・病変が候補になります。
例えば20代前半の典型的なADMであれば比較的分かりやすかったものが、40代になるとその上に老人性色素斑や肝斑が重なり、肉眼だけでは整理しにくくなることがあります。
若い頃から残るそばかすに新しい老人性色素斑が加わるケースもあります。
このため40代では、「何がどこに混ざっているのか」を確認することが非常に重要です。
当院では必要に応じてNeoVoirⅠPLUSによる肌診断画像も併用して整理します。

おすすめのコラム👉「40代のシミ取りは何を選ぶ?老人性色素斑・そばかす・肝斑・ADMの見分け方と治療|名古屋」
50代・60代|複数のシミが混在するのが基本
50代・60代では、多かれ少なかれ複数種類の色素が混在している方が多くなります。
特に老人性色素斑は増え、濃いもの・薄いもの・大きいもの・細かなものが同じ顔に存在します。
さらに、以前は平坦な老人性色素斑様にみえていた部位が年月とともに厚みを帯び、現在は脂漏性角化症として治療した方がよい状態になっているケースもあります。
すべての老人性色素斑が脂漏性角化症になるという意味ではありませんが、年齢とともに平坦な色素斑だけではなく、厚みのある病変が混在しやすくなるため、治療は複雑になります。
肝斑、ADM、PIH、若い頃から残っているそばかすなども同時に存在することがあります。
それでも、50代・60代から始めても遅すぎることはありません。
老人性色素斑の治療を対象とした2025年の系統的レビューでは、24~92歳の3,234人を含む41試験が解析され、レーザーやIPLなど複数の治療で有効性が報告されています。
おすすめのコラム👉「50代・60代のシミ取りは遅くない?老人性色素斑・脂漏性角化症・肝斑の見分け方と治療|名古屋」
「シミ・そばかす・肝斑・くすみ・ADM」について👉詳しくはこちら
シミ治療は年齢ではなく「種類」で決める
年代によって出やすいシミには傾向がありますが、治療方法を年齢だけで決めることはありません。

つまり、
20代だからピコスポット
50代だからIPL
という決め方ではありません。
年齢は「どのような色素が存在しやすいか」を予測する一つの材料で、最終的には色・形・濃さ・深さ・厚み・分布・発症時期・肌状態をみて治療を選択します。
シミ治療は早めに始めた方がいい?
当院では、すでに治療対象となるシミがあり、本人も気になっているのであれば、わざわざ何年も待つ必要はないと考えています。
これは「若いうちから何でもレーザーをした方がよい」という意味ではありません。
理由は、年齢とともに別の色素が加わり、治療が複雑になりやすいからです。
例えば20代ではそばかすだけだった方でも、30代以降に老人性色素斑が加わることがあります。
ADMだけだった方に、後から肝斑や老人性色素斑が重なることもあります。
50代・60代になると、さらに脂漏性角化症やくすみ、PIHなどが加わることがあります。
治療する病変の種類が増えれば、それだけ治療法も増え、治療回数・期間・費用も増えやすくなります。
ADMは治療回数が必要だからこそ、早めに始めるメリットがある

ADMは、一度の治療で終了することが少なく、複数回治療するケースがあります。
110人を対象とした後ろ向き研究では、QスイッチNd:YAGレーザーによるADM治療で2~9回の治療が行われ、治療開始年齢が高いほど治療効果が低い傾向がみられました。また、肝斑を合併している方では治療効果が低く、PIHも10%にみられました。著者らは早期かつ反復した治療で良好な結果が得られたと報告しています。
一つの後ろ向き研究だけで「若ければ必ず治りやすい」と断定することはできません。
それでも、ADMだけの段階で治療するのと、数年後に肝斑や老人性色素斑まで重なってから治療するのとでは、治療計画の複雑さが変わることは臨床上よく経験します。
そのため、ADMと診断できていて本人が治療を希望している場合には、早めに治療を始めるメリットがあります。
肝斑が目立つ前から、肌状態を整えておく

肝斑は、紫外線、可視光、ホルモンなど複数の要因が関係する慢性的な色素異常です。
一度出現すると、治療で改善しても再び濃くなることがあります。
そのため、「肝斑ができてから何とかする」だけでなく、普段から紫外線対策を続けておくことが非常に重要です。
肝斑に関するレビューでも、UVA、可視光を含む光曝露が肝斑に関与し、適切な光防御が治療・再発予防の重要な要素とされています。
ただし、
若いうちにピコトーニングをすれば肝斑を予防できる
肌質改善治療をすれば肝斑ができなくなる
という意味ではありません。
基本になるのは、毎日の紫外線対策、摩擦を避けること、肌を乾燥させないことです。
ピコスポットなどのシミ治療は「肌状態がよい時」に行いたい
ピコスポットなどの色素レーザー治療では、治療後にPIHが生じることがあります。
特に日本人を含むアジア人では、PIHは無視できない問題です。
PIHは、治療そのものだけでなく、
紫外線
炎症
肌質・肌色
治療後のケア
など複数の要因に影響されます。
紫外線・可視光対策は、PIHや肝斑の治療において重要であることが報告されています。
当院では、強く日焼けしている状態、炎症や乾燥が強い状態、肌全体のコンディションが悪い状態で無理にシミを取りにいくより、まず肌状態を整えてからピコスポットやルビーフラクショナルへ進む方がよい場合があると考えています。
肌状態が安定していればPIHが絶対に出ないという意味ではありません。
ただし、紫外線ダメージや炎症が少なく、肌状態が安定した時期に治療する方が、治療後の肌を管理しやすいと考えています。
年齢が上がるまで待つメリットはあまりない
「シミがもっと増えてからまとめて取ればいい」
と考える方もいます。
しかし、待っている間に、
新しい老人性色素斑が増える
肝斑が加わる
厚みのある脂漏性角化症が混ざる
PIHやくすみが加わる
ことがあります。
そうなると、一つのレーザーで全部を治療できず、
ピコスポット
ルビーフラクショナル
CO2レーザー
トーニング系治療
IPL
などを使い分ける必要が出てきます。
結果として、治療回数も治療期間も総費用も増えやすくなります。
早めの治療は「タイパ」「コスパ」の両方で有利になりやすい
治療する病変がまだ少なく、種類も比較的単純な段階で治療できれば、
治療対象が少なく、治療法を選びやすく、複数の治療を組み合わせる必要も少なくなります。
そのため結果として、
通院回数を抑えやすい
治療期間を短くしやすい
総治療費を抑えやすい
というメリットがあります。
つまり、治療対象が明確なら、時間の面でも費用の面でも、早めに治療する方が有利になりやすいということです。
いわゆる「タイパ」「コスパ」の両方を考えても、シミが気になっているのに何年も待つ必要はありません。
ただし、ADMのように若くても複数回治療が必要な病変もありますし、若ければ必ずPIHが起きないわけでもありません。
「若ければ絶対に安く早く終わる」という意味ではなく、別の色素が重なって治療が複雑になる前に対応できる可能性が高いという考え方です。
50代・60代でも、今から始めればいい
ここまで読むと、
「では、もう50代だから遅いのでは?」
「60代になってしまったから意味がないのでは?」
と思うかもしれません。
そんなことはありません。
遅すぎることはありません。
むしろ、
「もう遅いから」
とさらに何年も放置している間に、別の色素や厚みのある病変が増えれば、さらに治療は複雑になります。
50代なら50代から、60代なら60代から、今の肌状態を診断して、今できる治療から始めればよいのです。
若いうちに始めるメリットはあります。
しかし、若い時期を過ぎたからといって諦める必要はありません。
一番早いのは若いうちですが、次に早いのは「今」です。
シミ治療については、この考え方が大切だと思います。
年代が上がるほど、肌診断で「何が混ざっているか」を整理する
20代では典型的なそばかすやADMが比較的分かりやすいことがあります。
一方、30代、40代、50代と年齢が上がるにつれて、
老人性色素斑
肝斑
ADM
そばかす
PIH
脂漏性角化症
などが重なり、肉眼だけでは整理しにくくなることがあります。
まゆりなclinic名古屋栄では、まず医師が診察し、必要に応じてNeoVoirⅠPLUSによる肌診断撮影を行います。
2026年10月現在、当院での肌診断撮影は11,000件を超えています。
肌診断器だけで病名を決めるわけではありません。
当院では、
医師の診察 → 必要に応じて肌診断 → 色素を整理
→ 治療の優先順位を決定 → 治療 → 経過比較
という流れで使用しています。
特に40代以降では「何をレーザーで取るか」だけではなく、何を今は治療しないか、何から先に治療するかまで考えることが重要になります。
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普段から紫外線対策と保湿を続ける
年代を問わず、シミ治療の基本になるのが日常の肌管理です。
特に重要なのは、紫外線対策と保湿です。
紫外線は、老人性色素斑、そばかす、肝斑、PIHなど多くの色素トラブルに関係します。
毎日日焼け止めを使い、長時間屋外で過ごすときには帽子や日傘なども利用します。
また、乾燥した肌は外部刺激を受けやすくなるため、洗顔後・入浴後には保湿を行います。
強くこする、スクラブやローラーなどで繰り返し刺激するといったケアは必要ありません。
保湿だけでシミが消えるわけではありませんが、肌のバリア機能を保ち、余計な炎症を増やさないことは、将来レーザー治療を行う際にも重要です。
美容医療を受けるときだけではなく、普段から肌をよい状態に保つことを意識してください。
まとめ|シミ治療は「早すぎる」より「放置しすぎる」方に注意
シミは、ある年齢になった瞬間に一斉にできるものではありません。
20代ではそばかす・ADM・PIH、30代では老人性色素斑や肝斑が加わり始め、40代以降では複数の色素が混在するようになります。50代・60代になると脂漏性角化症など厚みのある病変も増えてきます。
そのため、治療対象となるシミがすでにあり、本人が気になっているのであれば、わざわざ複雑になるまで待つ必要はありません。
そばかす、ADM、老人性色素斑などは、診断できた段階で必要な治療を始めるメリットがあります。
シミの種類が少なく、肌状態が比較的整っている段階で治療できれば、治療法を選びやすく、結果として治療期間や総費用を抑えやすくなります。
早めの治療は、タイムパフォーマンス、コストパフォーマンスの両面でも有利になりやすいということです。
一方で、50代・60代だから遅すぎるということもありません。
放置してさらに色素や厚みのある病変が増えれば、治療がもっと複雑になる可能性があります。
20代なら20代で。
30代なら30代で。
40代なら今から。
50代・60代でも今から。
まず現在の肌を診断して、必要な治療から始めることが大切です。
そして治療後も、紫外線対策と保湿を続けて、できるだけ肌状態をよい状態に維持していきましょう。
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Q&A
Q1.シミは何歳から増えますか?
種類によって異なります。そばかすは幼少期から、ADMは20代頃から目立つことがあり、老人性色素斑や肝斑は30代以降に増えてきます。日本人女性を対象とした研究では、顔の色素斑数は20代から40代にかけて増えることが報告されています。PubMed
Q2.20代でシミ取りをするのは早すぎませんか?
早すぎるとは限りません。そばかす、ADM、PIHなど20代でも治療対象になる色素はあります。大切なのは年齢ではなく、何の色素なのかを診断することです。
Q3.シミは早く取った方がいいですか?
治療対象となる色素が明確で本人も気になっている場合には、早めに治療するメリットがあります。年齢とともに別の色素が重なると、治療の種類・回数・期間が増えることがあるためです。
Q4.ADMは早めに治療した方がいいですか?
ADMは複数回治療が必要になることがあります。後ろ向き研究では、治療開始年齢が高いほど治療効果が低い傾向や、肝斑を合併している場合に治療効果が低い傾向が報告されています。
Q5.若いうちに治療するとPIHは出ませんか?
若いからPIHが出ないとは言えません。PIHの出方には肌質、紫外線、炎症、治療条件など複数の要因が関係します。当院では日焼けや炎症が強い状態を避け、肌状態を整えてから治療することを重視しています。
Q6.50代・60代からでもシミ取りできますか?
できます。老人性色素斑のレーザー治療は幅広い年齢層で行われています。50代・60代では病変が混在することが多いため、診断して順番を決めることが重要です。
Q7.シミを放置するとどうなりますか?
すべてのシミが必ず悪化するわけではありませんが、年齢とともに新しい老人性色素斑、肝斑、脂漏性角化症、くすみなどが加わり、結果として治療が複雑になることがあります。
Q8.シミ予防で一番大切なことは何ですか?
紫外線対策は特に重要です。肝斑やPIHでも紫外線・可視光対策が治療や再発予防に重要とされています。保湿を行い、摩擦や炎症を増やさないことも基本的な肌管理として重要です。
文責
まゆりなclinic名古屋栄 院長 加藤成貴
参考文献
- Kikuchi K, Katsuyama M, Yoshikawa T, et al. Epidemiological survey of the quantity and anatomical position of facial pigmented spots in relation to age in 454 Japanese women. J Dermatol. 2022;49:1245-1254. PMID: 36052830. 日本人女性454名における顔面色素斑と年齢の関連。PubMed
- Mardani G, Nasiri MJ, Namazi N, et al. Treatment of Solar Lentigines: A Systematic Review of Clinical Trials. J Cosmet Dermatol. 2025;24:e70133. PMID: 40145274. 老人性色素斑治療41試験、3,234例を解析。PubMed
- Yang X, Bi C, E T, et al. A retrospective study of 1064-nm Q-switched Nd:YAG laser therapy for acquired bilateral nevus of Ota-like macules. Skin Res Technol. 2023;29:e13298. PMID: 36973977. ADM110例の治療成績と治療開始年齢、肝斑合併、PIHなどを検討。PubMed
- Passeron T, et al. Melasma: The need for tailored photoprotection to improve clinical outcomes. Photodermatol Photoimmunol Photomed. 2022. PMID: 35229368. 肝斑における紫外線・可視光と光防御をレビュー。PubMed
- Fathe K, et al. The Role of Sunscreen in Melasma and Postinflammatory Hyperpigmentation. Indian J Dermatol. 2020. PMID: 32029932. 肝斑・PIHに対する光防御の役割をレビュー。
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