グリシルグリシンは毛穴に効く?C-OPERA導入で皮脂・赤み・毛穴をどう整える?|名古屋
- 2024.6.2
「毛穴にはグリシルグリシンがいいと聞いたけれど、本当に効く?」「レーザーやダーマペンをしないと毛穴は改善しない?」という質問をいただくことがあります。
グリシルグリシンは、グリシンというアミノ酸が2つ結合したジペプチドです。毛穴を物理的に閉じる成分ではありませんが、皮脂に含まれる不飽和脂肪酸によって起こる毛穴周囲の角化異常に作用し、毛穴が目立ちにくい状態へ整えることが期待されています。
2009年に報告された片顔比較試験では、グリシルグリシンを使用した側で目立つ顔面毛穴の大きさが減少したと報告されています。毛穴に対する臨床研究はまだ多くありませんが、グリシルグリシンが毛穴の見え方に影響する可能性を示した代表的な研究です。
まゆりなclinic名古屋栄では、グリシルグリシンをC-OPERAで導入し、毛穴だけでなく皮脂・赤み・乾燥・肌の刺激感などを含めて肌状態を整える目的で使用しています。現在の当院毛穴治療ページでも、グリシルグリシン+C-OPERAを毛穴治療の一つとして位置づけています。
目次
毛穴が開く原因の一つが「不全角化」

毛穴が目立つ原因は一つではありません。皮脂、角栓、毛、色素、真皮の弾力低下、ニキビ跡、たるみなどさまざまです。
その中で、皮脂が多い人に起こりやすい問題の一つが「不全角化」です。
通常、角化した細胞は成熟した角質となって皮膚表面へ移動します。しかし、皮脂に含まれる不飽和脂肪酸などの影響によって角化が乱れると、毛穴周囲の角層に未成熟な角質細胞が増え、毛穴周囲がすり鉢状にへこんで見えることがあります。
このような毛穴では、単に角栓を取るだけでは十分でないことがあります。
今詰まっているものを取る治療と、毛穴周囲の角化を整える治療は別の役割です。
グリシルグリシンはなぜ毛穴に使われる?
グリシルグリシンは、皮脂由来の不飽和脂肪酸によって起こる角化異常に関係するシグナルを抑え、毛穴周囲の角化を整える作用が研究されています。
2009年の片顔比較研究では、グリシルグリシンを使用した側で、目立つ毛穴サイズの減少が認められました。
ここで重要なのは、グリシルグリシンが「皮脂腺を壊して皮脂を止める治療」ではないことです。
グリシルグリシンは、皮脂そのものを強力に抑制する治療というより、皮脂の影響で乱れた毛穴周囲の角化を整え、すり鉢状に目立つ毛穴を改善する方向へ働く成分として考えると分かりやすいです。
グリシルグリシンが向いている毛穴は?
すべての毛穴にグリシルグリシンが向いているわけではありません。

特に向いているのは、皮脂が多い、毛穴周囲がすり鉢状に見える、赤みやニキビも少しある、といった毛穴です。
C-OPERAでグリシルグリシンを導入する理由
グリシルグリシンは外用成分として使用することもできますが、当院ではC-OPERAによる導入治療を行っています。
C-OPERAは、
エレクトロポレーション
ソノフォレーシス
クライオ・ヒーティング
を組み合わせた導入治療機器です。
エレクトロポレーションによって一時的に皮膚の細胞間に通り道を作り、ソノフォレーシスでは超音波振動を利用して美容成分の導入を補助します。また、クライオ機能によって施術後の肌を鎮静することもできます。
当院ではグリシルグリシンをC-OPERAのオプション製剤として導入しています。
💡C-OPERAのエレクトロポレーション・ソノフォレーシス・クライオ機能や導入剤については「C-OPERA」で詳しくご案内しています。
毛穴+赤みがある人にC-OPERAを使う理由
毛穴治療というと、ピコフラクショナル、シルクロ、ダーマペン、CO2フラクショナルなど、皮膚へ刺激を与えて真皮を再構築する治療が中心と思われがちです。
しかし実際には、毛穴が目立つ人の中に、
赤みが強い
ニキビがある
乾燥している
刺激を受けやすい
レーザー後に赤みが長引きやすい
といった状態が混在していることがあります。
このような肌に強い治療ばかりを重ねることが必ずしも正解ではありません。
C-OPERAでは肌状態に応じて導入剤を変えられるため、グリシルグリシンで毛穴を整えながら、同時に保湿・鎮静・肌状態の調整を考えられることがメリットです。
当院のC-OPERAページでも、グリシルグリシン以外にビタミンC、トラネキサム酸、ビタミンBなど複数の導入剤を用意し、肌状態に応じて選択しています。
「赤みを取る治療」ではなく、赤みがある肌でも使いやすい治療
ここは誤解しないようにしたいところです。
グリシルグリシンそのものを、毛細血管を直接消す治療として使用するわけではありません。また、C-OPERAもライムライトや血管レーザーのように血管そのものを破壊する治療ではありません。一方で、赤み・乾燥・刺激感などがある肌では、まず肌状態を整えることが重要な場合があります。当院では実際にC-OPERA単独でも赤みが大きく改善する患者さんを経験しますが、強い血管性の赤みやPIEが残っている場合には、ライムライトやジェネシスなど別の赤み治療を検討します。
毛穴+赤みでは「毛穴だけを強く治療する」のではなく、赤みや炎症を悪化させない治療設計が重要です。
グリシルグリシンとアゼライン酸はどう違う?
毛穴コラム⑪で解説したアゼライン酸も、毛穴・ニキビ・皮脂が気になる方に使用します。
ただし、役割は少し違います。

ニキビ・コメドを繰り返すならアゼライン酸、皮脂に伴うすり鉢状の毛穴を整えたいならグリシルグリシンという分け方が一つの目安です。
もちろん両方の問題が混在している場合もあります。
💡関連コラムはこちら⇒アゼライン酸は毛穴に効く?DRX・デルファーマ・アゼライン酸ピーリングの使い分け|名古屋
今ある角栓を取るならグリシルグリシンではない
鼻や頬に角栓がぎっしり詰まっている場合に、グリシルグリシンを導入しただけで、その場で角栓がなくなるわけではありません。
今ある詰まりを取りたい場合には、ハイドラアクアスキンなどを検討します。
その後、角化が乱れやすく毛穴が開いて見える場合にC-OPERA+グリシルグリシンを組み合わせる、という使い分けがあります。
つまり、
今ある詰まりを取る → ハイドラアクアスキン
毛穴周囲の角化を整える → グリシルグリシン+C-OPERA
という考え方です。
💡関連コラムはこちら⇒鼻の黒ずみ毛穴・詰まり毛穴はどう治療する?ハイドラアクアスキン・ミラーピール・アゼライン酸の使い分け|名古屋
ピコフラクショナルやシルクロとは何が違う?
グリシルグリシン+C-OPERAは、ピコフラクショナルやシルクロの代わりになる治療ではありません。
ピコフラクショナルやシルクロは、真皮へ刺激を加えてコラーゲン再構築を促し、開き毛穴・凹凸・肌質を改善する治療です。
一方、C-OPERA+グリシルグリシンは、毛穴周囲の角化や肌状態を整える比較的マイルドな治療です。

真皮の弾力低下が強い毛穴にC-OPERAだけを繰り返しても十分な改善が得られないことがあります。
反対に、赤み・乾燥・刺激感が強い肌へ、最初から強いフラクショナル治療を重ねることが最適とも限りません。
毛穴治療では「強い治療ほどよい」のではなく、現在の肌状態に必要な深さを治療することが重要です。
強い毛穴治療の後にC-OPERA+グリシルグリシンを組み合わせることもある
当院では、ピコフラクショナルやその他の毛穴治療後にC-OPERAを組み合わせることがあります。
既存の当院毛穴治療でも、ピーリング・ハイドラなどの表面治療、ピコフラクショナル・ジェネシス・ライムライトなどの主治療、C-OPERA+グリシルグリシンによる肌状態調整を組み合わせる治療を行ってきました。
これは「C-OPERAだけでは弱い」という意味ではありません。
毛穴の原因が複数ある場合に、
詰まりを取る
↓
真皮や毛穴そのものを治療する
↓
肌状態・角化を整える
というように、異なる役割の治療を組み合わせる考え方です。
乾燥毛穴にはグリシルグリシンだけでいい?
乾燥が主体の場合には、グリシルグリシンだけにこだわる必要はありません。
乾燥毛穴では、C-OPERAによる保湿・鎮静や、水光注射、プルリアル デンシファイ、スキンバイブ、プロファイロなど、肌の水分保持力や弾力を改善する治療を検討します。
そのため、
皮脂+すり鉢状毛穴 → グリシルグリシン
乾燥+キメの乱れ → C-OPERAを中心に保湿治療
乾燥+真皮のハリ低下 → 肌育注入
というように分けて考えます。
💡関連コラムはこちら⇒乾燥毛穴はどう治す?C-OPERA・水光注射・プルリアル・スキンバイブ・プロファイロを比較|名古屋
C-OPERA+グリシルグリシンは何回必要?
グリシルグリシン+C-OPERAは、1回で毛穴を大きく変える治療というより、回数を重ねながら肌状態を整えていく治療です。
毛穴の状態、皮脂量、赤み、他の治療との組み合わせによって必要回数は異なります。
当院では、C-OPERA単独で肌状態を整える場合もあれば、ピコフラクショナル、ライムライト、ジェネシス、ピーリングなどの治療と組み合わせて使用することもあります。
そのため、最初から回数だけを固定するのではなく、毛穴だけでなく皮脂・赤み・乾燥の変化まで見ながら治療内容を調整することが重要です。
まとめ|グリシルグリシンは「毛穴を閉じる」のではなく、毛穴周囲の状態を整える
グリシルグリシンは、毛穴を物理的に縮める成分ではありません。
皮脂に含まれる不飽和脂肪酸によって起こる毛穴周囲の角化異常を整え、すり鉢状に目立つ毛穴を改善する方向へ働くことが期待されています。
臨床研究でも、グリシルグリシンを使用した側で目立つ毛穴サイズが減少したことが報告されています。ただし研究数はまだ多くないため、すべての毛穴に有効と考えるのではなく、毛穴の原因を見極めて使用することが重要です。
当院では、
皮脂+すり鉢状毛穴 → グリシルグリシン+C-OPERA
角栓・詰まり → ハイドラアクアスキンなど
ニキビ・コメド → アゼライン酸など
真皮の弾力低下 → シルクロ・ピコフラクショナルなど
乾燥毛穴 → C-OPERA・肌育治療
たるみ毛穴 → HIFU・オリジオKISS・ATTIVAなど
というように治療を使い分けています。
グリシルグリシン+C-OPERAの良いところは、強いダウンタイムを伴う治療ではなく、毛穴・皮脂・赤み・乾燥などが混在する肌の状態を整えながら毛穴治療を進められることです。
毛穴治療では「一番強い治療を選ぶ」のではなく、今の毛穴がなぜ目立っているのかを確認し、その原因に合った治療を選ぶことが大切です。
Q&A
Q1. グリシルグリシンは本当に毛穴に効きますか?
毛穴に対する臨床研究があり、片顔比較試験ではグリシルグリシンを使用した側で目立つ毛穴サイズの減少が報告されています。ただし、研究数は多くなく、すべてのタイプの毛穴に効くわけではありません。
Q2. グリシルグリシンは皮脂を減らしますか?
皮脂腺を直接縮小させる治療ではありません。皮脂に含まれる不飽和脂肪酸の影響によって起こる毛穴周囲の角化異常を整えることが主な考え方です。
Q3. C-OPERAで導入する意味は?
C-OPERAはエレクトロポレーションとソノフォレーシスを利用して美容成分の導入を補助し、同時にクライオによる鎮静も行える治療です。当院ではグリシルグリシンをオプション製剤として使用しています。
Q4. 赤みがあってもできますか?
肌状態によって使用できます。C-OPERAは鎮静・保湿目的にも使用します。ただし、血管性の赤みが強い場合にはライムライトやジェネシスなど別の治療を検討します。
Q5. ニキビにも効きますか?
ニキビそのものの中心治療として使用するわけではありません。ニキビ・コメドが主体であればアゼライン酸などを検討し、毛穴・皮脂・肌状態が混在している場合にC-OPERA+グリシルグリシンを組み合わせることがあります。
Q6. 鼻の角栓にも効きますか?
今ある角栓をその場で取り除く治療ではありません。角栓が多い場合にはハイドラアクアスキンなどで除去し、その後の毛穴状態を整える治療として使用することがあります。
Q7. ピコフラクショナルとどちらがいいですか?
目的が異なります。ピコフラクショナルは真皮再構築を狙う治療で、グリシルグリシン+C-OPERAは角化や肌状態を整える比較的マイルドな治療です。両方を組み合わせる場合もあります。
Q8. ダウンタイムはありますか?
C-OPERAは一般的に強いダウンタイムが少ない治療です。肌状態によって一時的な赤みなどが出ることはあります。
【文責】
まゆりなclinic名古屋栄
院長 加藤 成貴
【参考文献】
- Iida T, Kaneko M, Kawai E, Muta-Takada K, Inomata S. Glycylglycine decreases the size of conspicuous facial pores: Single-blinded half areas of face-applied study. J Dermatol. 2009;36(2):120-123.
- 毛穴治療|まゆりなclinic名古屋栄.
- C-OPERA|まゆりなclinic名古屋栄.
監修医師

まゆりなclinic名古屋栄 院長
<経歴>
三次救急病院、美容皮膚科・美容外科クリニックで、内科・外科・救急医療から美容医療まで幅広い診療経験を積む。2022年に「名古屋・栄の美容皮膚科」としてまゆりなclinic名古屋栄を開院。
医学的根拠に基づき、「本当に良いと思えるものだけを提供すること」を信条とし、効果が不確かな施術は採用せず、自ら体験して効果を実感できた医療だけを厳選して導入しています。
特にシミ取りレーザー(ピコレーザー)ニキビ跡治療(フラクショナルレーザーやクレーター状のニキビ跡に対する剥離治療[サブシジョン]など)、ヒアルロン酸やボトックスを用いた注入治療医療ダイエット(脂肪溶解注射・GLP-1など)を得意としており、一人ひとりに合わせたオーダーメイドな美容医療を提供しています。
わからないことや不安なことがあれば、どんなことでもお気軽にご相談ください。医師の視点から、科学的根拠に基づいて丁寧にお応えします。








