ミラドライはどこで受ける?クリニック選びで確認したい8つのポイント|名古屋
- 2026.10.14
「ミラドライは同じ機械だから、どこで受けても同じですか?」「できるだけ料金が安いクリニックを選べばよいですか?」という質問をいただくことがあります。
結論からいうと、同じミラドライという機器を使用していても、実際の治療内容まで完全に同じとは限りません。
確認したいのは機械の名前だけではなく、どこまで照射するのか、どの程度のエネルギーで治療するのか、重ねて照射するのか、麻酔をどのように行うのか、治療後まで診てもらえるのかという点です。また、ワキガ・多汗症は周囲に相談しにくいセンシティブな悩みですから、安心して話せるカウンセリング環境や施術環境も大切です。
当院では、ミラドライを受けるクリニックを選ぶ際には、次の8項目を確認するとよいと考えています。
💡「ミラドライ/ハイフドライ(切らない多汗症・ワキガ治療)」の治療ページはこちら
目次
ミラドライのクリニック選びで確認したい8つのポイント

1.使用するミラドライについて説明があるか
まず確認したいのは、どの機器を使い、どのような仕組みで治療するのかが明確に説明されていることです。
日本ではmiraDryシステムが原発性腋窩多汗症に対する医療機器として承認されています。ただし、承認されたミラドライを使っていれば、それだけですべての治療内容が同じになるわけではありません。
実際には、照射範囲、エネルギー、重ね打ち、麻酔方法などによって治療設計は変わります。
ミラドライには多汗症だけでなく、腋臭症についてもニオイ改善やアポクリン汗腺への作用を示した医学的データがあります。エビデンスについては⓪で詳しく解説しています。
💡関連コラムはこちら⇒「ミラドライはワキガに効果がある?多汗症・腋臭症への医学的エビデンスを医師が解説|名古屋」
2.照射範囲を一人ひとり確認しているか
当院がミラドライ治療で特に重視しているのが、どこまで照射するかです。
ワキの有毛部や発汗範囲は、全員が同じ形ではありません。実際の有毛部はきれいな円形や楕円形ではなく、内側、外側、上方、下方への広がりにも個人差があります。
ワキガに関係するアポクリン汗腺は毛包と関連して分布するため、有毛部は治療範囲を考える重要な目安の一つです。一方、エクリン汗腺の分布は有毛部と完全に一致するわけではありません。
そのため当院では、あらかじめ決められた楕円形へ患者さんを当てはめるのではなく、実際の有毛部の形や発汗範囲を確認しながらマーキングしています。
同じミラドライを使用していても、治療すべき範囲が照射範囲から外れていれば、その部分の汗腺には十分な治療ができません。「何ショット照射するか」だけではなく、そのショットをどこへ配置するのかまで考えることが大切です。

有毛部の形や発汗範囲には個人差があるため、当院では一律の楕円ではなく、一人ひとりの形に合わせて照射範囲を設定しています。
💡関連コラムはこちら⇒「ミラドライの効果は?1回でどこまで減る?持続期間・再発まで医師が解説|名古屋」
3.エネルギー設定まで考えて治療しているか
ミラドライにはエネルギーレベルがあり、どのエネルギーで治療するかも重要な要素です。
エネルギーレベル3と5を比較した研究では、どちらでも汗・ニオイの改善が認められ、一部の評価では高エネルギー側でより大きな改善が報告されています。また、高エネルギーで治療した臨床研究でも、1年後まで汗・ニオイの有意な改善が確認されています。
当院では、十分な治療効果を目指して高エネルギー設定で照射しています。ただし、皮膚が薄い場合などには、安全性を考えてエネルギーを調整することがあります。
大切なのは、単純に「高ければ高いほどよい」と考えることではありません。患者さんの皮膚や皮下組織を確認し、十分な治療効果を目指しながら安全性も考えて設定しているかが重要です。
4.シングル・ダブル・トリプル照射について説明してもらえるか
ミラドライでは、1回の治療日の中で一部へ照射を重ねるダブル・トリプル照射という治療方法があります。
病理組織学的研究では、シングル照射とダブル照射を比較したところ、ダブル照射の方がエクリン汗腺・アポクリン汗腺への組織学的ダメージが大きかったと報告されています。
もちろん、ダブルなら効果が2倍、トリプルなら3倍になるという意味ではありません。
ただ、「できるだけ1回の治療でしっかり改善したい」「もともとの汗やニオイが強い」といった患者さんでは、重ね打ちを選択できることには意味があります。
当院ではシングル・ダブル・トリプルから選択でき、トリプル照射を選択される方が多いので、95%以上の方が1回限りで治療を終了しています。
ただし、シングル照射やダブル照射でも必ず1回で十分という意味ではありません。 また、トリプル照射でも全員が必ず1回で終了できるという意味ではありません。症状や希望する改善度によって治療方法を選択します。
💡関連コラムはこちら⇒「ミラドライのダブル・トリプル照射とは?シングルとの違い・効果・選び方を医師が解説|名古屋」
5.麻酔方法にも配慮しているか
ミラドライは局所麻酔を行ってから照射するため、麻酔が十分に効いていれば、施術中の強い痛みはかなり抑えられます。
一方、患者さんが痛みを感じやすいのは、局所麻酔を入れる段階です。
そのため、麻酔方法もクリニックを選ぶ際に確認してよい項目です。
当院では、
麻酔液のpHを中性に近づける
3連注射器を使用して穿刺回数を減らす
長さ4mmの極細針を使用する
といった工夫を行っています。
麻酔液を中性に近づけることで、注入時のしみるような刺激を減らせることは臨床研究でも報告されています。
ミラドライは十分なエネルギーを用いて治療するからこそ、患者さんに痛みを我慢してもらうのではなく、麻酔をきちんと行ったうえで治療することが重要です。
💡関連コラムはこちら⇒「ミラドライは痛い?麻酔注射・施術中・術後の痛みと当院の工夫を医師が解説|名古屋」
6.ミラドライ以外の治療も比較できるか

ミラドライは非常にバランスのよい治療ですが、すべての方にミラドライだけが正解というわけではありません。
例えば、軽い多汗症なら外用薬から始める方法があります。夏だけ汗を抑えたいのであればボトックスも選択肢です。また、ニードルRFやHIFUにも多汗症・腋臭症治療としての臨床データがあります。
ワキガ・多汗症には、
ミラドライ
ニードルRF
HIFU/ハイフドライ
ボトックス
外用薬
手術
など複数の治療があります。
当院では、ミラドライ以外にニードルRFやハイフドライなども扱っています。
そのうえで、エビデンスの厚さ、長期的な効果、傷跡を残さないこと、治療回数、汗とニオイの双方へ対応できることなどを総合して、ミラドライを第一選択として提案することが多いという立場です。
複数の治療方法を比較したうえで、「自分の場合はなぜこの治療なのか」を説明してもらえるかどうかも確認してよいでしょう。
💡関連コラムはこちら⇒「ミラドライとワキガ手術はどっち?ボトックス・塗り薬・ニードルRF・HIFUも比較|名古屋」
7.術後まで診てもらえるか

ミラドライは切開手術ではありませんが、治療後には腫れ、赤み、内出血、しこり、つっぱり感、感覚の違和感などが生じることがあります。
当院では、腫れ・赤みは2~3日程度がピークで、1週間程度でかなり落ち着いてくると説明しています。その後、しこりやつっぱり感は1~3か月程度残ることがあります。
また、線状・筋状につっぱるような硬さを感じることもありますが、多くは数週間~3か月程度、長い場合でも半年程度で改善していきます。
そのため、治療当日だけで終わるのではなく、術後に何か気になることがあったときに相談できるかは重要です。
当院では、治療後1か月に経過確認を行っています。もちろん、強い痛みや通常とは違う経過がある場合は、1か月後まで待たずにご相談いただきます。
💡関連コラムはこちら⇒「ミラドライのダウンタイムは?腫れ・痛み・しこり・入浴を時系列で解説|名古屋」
8.カウンセリング・施術が完全個室か

ワキガ・多汗症は、非常にプライベートな悩みです。
「自分がワキガかもしれないことを他の人に聞かれたくない」「ニオイについて周囲を気にせず相談したい」「過去に受けた治療のことも含めて落ち着いて話したい」という方は少なくありません。
クリニックによっては、カウンセリングスペースがオープンな空間になっていたり、施術スペースがカーテンで仕切られているだけの場合もあります。
まゆりなclinic名古屋栄では、カウンセリングルーム・施術室ともに壁で区切られた完全個室を用意しています。ワキガ・多汗症のようなセンシティブな内容についても、周囲を気にせずお話しいただける環境づくりを大切にしています。
これはミラドライそのものの治療効果を高める項目ではありません。
しかし、適切な治療を選ぶためには、
いつからニオイが気になるのか
周囲から指摘されたことがあるのか
汗とニオイのどちらが一番気になるのか
過去にどのような治療を受けたのか
どの程度まで改善したいのか
といった内容を、患者さんから正直に聞くことが重要です。
そのため、人に聞かれる心配をせず、安心して相談できる環境かどうかもクリニック選びの一つのポイントだと当院では考えています。
価格だけで選んでもいい?

もちろん費用は大切です。
しかし、料金表に同じ「ミラドライ1回」と書いてあっても、照射範囲、エネルギー設定、シングル・ダブル・トリプル、麻酔方法、術後フォローなどが同じとは限りません。
そのため、金額だけを横に並べて「一番安いところが一番お得」と考えるのはおすすめしません。
反対に、高額であれば必ずよい治療という意味でもありません。
比較するときには、
何が料金に含まれているのか
どの範囲を照射するのか
どの照射方法なのか
麻酔は含まれているのか
術後診察はあるのか
まで確認することが重要です。
当院ではシングル・ダブル・トリプルで料金が異なりますので、単純な「ミラドライ1回」という価格だけではなく、どの治療内容の料金なのかまで確認していただくようにしています。
症例数だけでクリニックを選べばいい?
治療経験や症例数は、クリニック選びの参考になる項目の一つです。
ただし、「○○件」という数字だけで、自分に適した治療をしてもらえるかまでは判断できません。
患者さん側から確認しやすいのは、
どのように診察するのか
どのように照射範囲を決めるのか
エネルギー設定をどう考えているのか
ダブル・トリプルをどのような場合に提案するのか
術後にどのような経過が予想されるのか
を具体的に説明してもらえるかです。
症例数とあわせて、治療方針を具体的に説明できるかも確認するとよいでしょう。
「おすすめランキング」だけで決めない
インターネットには、「名古屋のミラドライおすすめ○選」などのランキング記事も多数あります。
情報収集の入口として利用すること自体は問題ありませんが、ランキングの順位だけで決める必要はありません。
実際の治療で重要なのは広告上の順位ではなく、自分の症状に対してどのような治療設計をしてもらえるかです。
最低でも、
照射範囲
エネルギー設定
シングル・ダブル・トリプル
麻酔方法
術後フォロー
については確認してから決めることをおすすめします。
また、ワキガというセンシティブな悩みだからこそ、周囲を気にせず相談できる環境かどうかも実際に通院するうえでは大切です。
まゆりなclinic名古屋栄では何を重視している?
当院では、ミラドライ治療において特に、
実際の有毛部・発汗範囲を確認したマーキング
十分な治療効果を目指した高エネルギー設定
シングル・ダブル・トリプルの選択
pH調整・3連注射器・極細4mm針による麻酔への配慮
治療後1か月の経過確認
完全個室で相談・施術できる環境
を重視しています。
また、ミラドライだけでなく、ニードルRF、ハイフドライ、ボトックス、外用薬なども選択肢があります。
そのため、「ミラドライをすること」自体を目的にするのではなく、患者さんが何に困っていて、どの程度の改善を希望しているかを確認したうえで治療を選ぶことを大切にしています。
💡「ミラドライ/ハイフドライ(切らない多汗症・ワキガ治療)」の治療ページはこちら
まとめ|同じミラドライでも、治療内容まで同じとは限らない
ミラドライのクリニックを選ぶときには、料金や立地だけではなく、実際にどのような治療を行うのかまで確認することが大切です。
当院では、次の8点を確認することをおすすめしています。
① 使用するミラドライについて説明がある
② 照射範囲を一人ひとり確認している
③ エネルギー設定まで考えている
④ シングル・ダブル・トリプルについて説明できる
⑤ 麻酔方法にも配慮している
⑥ 他の治療方法とも比較できる
⑦ 術後までフォローしている
⑧ カウンセリング・施術環境が完全個室
同じ機器を使用していても、どこまで治療するのか、どのように照射するのか、患者さんの症状に合わせて設定を調整するのかによって、治療内容は変わります。
さらにワキガ・多汗症は、人には話しにくい悩みです。治療内容に納得できることと、安心して悩みを相談できることの両方を確認して、クリニックを選ぶことをおすすめします。
Q&A
Q1.ミラドライはどのクリニックで受けても同じですか?
同じミラドライという機器を使用していても、照射範囲、エネルギー設定、重ね打ち、麻酔、術後フォローなどが同じとは限りません。
Q2.安いクリニックを選んではいけませんか?
価格も大切な判断材料です。ただし、同じ「1回」という表示でも治療内容が異なる可能性があります。料金だけでなく、照射範囲、照射方法、麻酔、術後診察などを含めて比較してください。
Q3.ダブル・トリプル照射ができる方がいいですか?
全員に必要ではありません。ただし、1回でしっかり改善を目指したい場合には、重ね打ちを相談できることは選択肢を広げます。病理学的研究では、ダブル照射の方がシングルより汗腺への組織学的作用が大きかったと報告されています。
Q4.エネルギーは高い方がいいですか?
高エネルギー側でより大きな改善を示した研究がありますが、高ければ無条件によいという意味ではありません。皮膚や皮下組織の状態を確認して設定する必要があります。
Q5.麻酔方法もクリニックによって違いますか?
違いがあります。当院では、麻酔液のpH調整、3連注射器、長さ4mmの極細針などを使用し、麻酔時の負担に配慮しています。
Q6.ミラドライ以外の治療もできる方がいいですか?
複数の治療を比較できることは一つのメリットです。軽症なら外用薬、一時的な減汗ならボトックス、ニードルRFやHIFU、場合によっては手術など、患者さんによって適した治療は異なります。
Q7.術後の診察は必要ですか?
治療後には腫れ、しこり、つっぱり、感覚の変化などが生じることがあります。当院では1か月後に経過を確認しています。
Q8.完全個室であることは重要ですか?
治療効果そのものを左右する項目ではありませんが、ワキガ・多汗症は非常にプライベートな悩みです。周囲を気にせず症状や過去の治療歴、希望を話せる環境は、適切な治療方法を選ぶうえでも重要だと考えています。当院ではカウンセリング・施術ともに壁で区切られた完全個室で行っています。
文責
まゆりなclinic名古屋栄 院長 加藤成貴
参考文献
- PMDA. miraDryシステム 添付文書・承認情報. 承認番号23000BZX00161000.
- Hatano T, et al. Pathological Changes in Axillary Hyperhidrosis and Axillary Osmidrosis Induced by Microwave Treatment: Comparison of Single- and Double-Pass Irradiation. Lasers Surg Med. 2021;53:1220-1226. PMID: 34036606.
- Grove GL, et al. Impact of microwave thermolysis energy levels on patient-reported outcomes for axillary hyperhidrosis and osmidrosis. Lasers Surg Med. 2023;55:105-115. PMID: 36229952.
- Wang YH, et al. A single session of high-energy microwave axillary hyperhidrosis and osmidrosis therapy: Key pretherapeutic assessment and outcome analysis. Lasers Surg Med. 2023;55:372-377. PMID: 36950892.
- Grove GL, Henning MAS, Togsverd-Bo K, et al. Local procedures for axillary hyperhidrosis and osmidrosis: A systematic review of prospective and controlled clinical trials. JEADV Clin Pract. 2024;3:972-1004.








