女性の薄毛治療は何を選ぶ?Dott Hair・HARG+・ACRS・PDF-FD・ヘアレーズを比較|名古屋
- 2026.10.2
女性の薄毛治療には、外用・内服、注入治療、自己血を利用した治療、レーザーなどさまざまな方法があります。「どれが一番効きますか?」と聞かれることも多いですが、女性の薄毛では一つの治療だけを全員に当てはめることはできません。
FPHL(女性型脱毛症)が主体なのか、休止期脱毛が重なっているのか、髪そのものが細くなっているのか、抜け毛が急に増えたのかによって治療の考え方が異なるからです。そのため当院では、女性の薄毛治療を「どの施術が一番強いか」ではなく、「何を改善したいのか」「どの治療を土台にするのか」「追加治療が必要か」という順番で考えます。
目次
女性の薄毛治療は大きく3つに分けて考える
女性の薄毛治療は、大きく分けると次の3つに整理すると分かりやすくなります。

重要なのは、これらがすべて競合する治療ではないということです。外用・内服を継続しながら注入治療を追加したり、注入治療にヘアレーズを組み合わせたりすることもあります。一方で、すべてを同時に行えばよいわけでもありません。薄毛の程度、治療にかけられる時間や費用、内服・外用への希望などを考えて治療を組み立てます。
まず治療の土台になるのは継続できる治療
FPHLのように徐々に進行する薄毛では、1回の治療で終了するという考え方ではなく、継続的に毛髪を維持することが重要です。日本皮膚科学会の「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版」では、女性型脱毛症に対するミノキシジル外用は推奨度Aとされています。一方、女性へのフィナステリド・デュタステリド内服は推奨されていません。
そのため、女性の薄毛治療では外用治療などを基本に考え、そのうえで必要に応じて注入治療や機器治療を追加するという考え方が分かりやすくなります。
当院ではホームケアとしてDott Hair for Womenを選択肢の一つとしています。具体的な治療内容は薄毛の状態や既往、希望などを確認したうえで決定します。
Dott Hair for Women|自宅で継続する治療

Dott Hair for Womenは、女性の薄毛に対して継続的に行うホームケアの選択肢です。薄毛治療では、クリニックで月に1回治療を受けるだけでなく、日常的に毛髪の成長を支える治療を継続することが重要です。
特にFPHLでは、毛髪のミニチュア化が徐々に進行するため、短期間だけ治療するよりも長期的な視点が必要になります。当院では、「まずホームケアから始めたい」「注入治療と併用したい」「クリニックへ頻繁に通うことが難しい」といった方にも検討します。
一方で、薄毛がある程度進行している場合や、ホームケアだけでは十分な変化が得られない場合には、HARG+などの頭皮治療を組み合わせます。
HARG+|頭皮へ直接成分を届ける治療

HARG+は、頭皮へ製剤を直接導入して毛包周囲へアプローチする治療です。ホームケアは日常的に継続できるメリットがありますが、「より積極的に頭皮へ治療を行いたい」「外用だけでは物足りない」という場合には、注入治療を追加することがあります。
当院ではHARG+を、女性の薄毛に対する代表的な頭皮治療の一つとして位置づけています。特に、分け目が広がってきた、頭頂部のボリュームが低下している、髪が以前より細くなってきた、ホームケアだけでは十分な変化を感じにくい、内服に頼りすぎず積極的な治療をしたい、といった場合に検討します。
HARG+は基本的に1回だけで評価する治療ではなく、一定回数を行いながら経過を見ます。
💡関連コラムはこちら⇒「HARG+は女性の薄毛に効果がある?治療回数・注入方法を解説|名古屋」
ACRS|自分の血液を利用する治療
ACRSは、自分の血液から得られる自己血由来の成分を利用して治療する方法です。
女性の薄毛治療では、外から特定の薬剤を入れる方法だけでなく、自己血由来の成長因子やサイトカインなどを利用する治療も選択肢になっています。自己血由来治療でよく知られているものにPRPがありますが、ACRSはPRPそのものではなく、作製方法や利用する成分も異なります。
そのため、「PRPで効果があるからACRSも同じだけ効果がある」と単純には言えません。当院では、自己血由来治療を希望する方や、HARG+とは異なるアプローチを検討したい方などにACRSを選択肢として提示します。
PDF-FD|自己血由来製剤を利用する治療
PDF-FDも、自分の血液を利用する治療の一つです。自己血から得られた成分を加工し、頭皮へ導入することで毛包周囲へのアプローチを行います。
HARG+との大きな違いは、HARG+があらかじめ作製された製剤を使用するのに対し、ACRSやPDF-FDでは本人の血液を利用する点です。
そのため治療選択では、「既製の製剤を使用する治療がよいか」「自己血由来の治療を希望するか」という違いも一つの判断材料になります。
ただし、PDF-FDについても、女性型脱毛症に対する標準治療として十分に確立しているという意味ではありません。PRPに関する研究結果を、そのままPDF-FDの効果として置き換えることもできません。
当院では、現在のエビデンスと治療の特徴を説明したうえで選択肢の一つとして検討します。
ACRSとPDF-FDはどう違う?
どちらも自己血を利用するため似て見えますが、同じ治療ではありません。

どちらがすべての患者さんに優れているということではありません。薄毛の状態、これまでの治療歴、費用、治療に対する希望などを考えて選択します。
キュアジェット|「薬剤」ではなく導入方法の選択肢

キュアジェットは、HARG+やACRS、PDF-FDなどとは少し位置づけが違います。
HARG+やACRSなどが「何を頭皮へ入れるか」という治療なのに対して、キュアジェットは「どのように製剤を届けるか」という導入方法の一つです。
頭皮への注射は痛みを伴うことがあります。当院では、キュアジェットを利用して製剤を広い範囲へ均一に導入し、注射による痛みを軽減する方法も選択できます。
つまり、HARG+、ACRS、PDF-FDとキュアジェットは横並びの治療ではありません。
製剤 × 導入方法
という関係で考えると分かりやすくなります。
💡関連コラムはこちら⇒「女性の薄毛治療でキュアジェットはどう使う?注射との違いを解説|名古屋」
ヘアレーズ|機器による頭皮へのアプローチ
ヘアレーズは、レーザーを利用して頭皮へアプローチする機器治療です。
注入治療とは異なり、薬剤や自己血由来製剤を直接注入する治療ではありません。そのため、「注射が苦手」「ホームケアにもう一つ治療を追加したい」「注入治療とは別の方法も取り入れたい」といった方に検討することがあります。
機器治療は標準治療を置き換えるものではなく、補助的な位置づけとして考えるのが適切です。当院でもヘアレーズだけですべての女性の薄毛を治療するのではなく、ホームケアや注入治療との組み合わせを検討します。
女性の薄毛治療を比較
当院で行う主な女性の薄毛治療をまとめると、次のようになります。

この表で重要なのは、「どれが一番いいか」を順位づけすることではありません。役割が違うため、目的によって組み合わせる治療だからです。
当院では「土台+追加治療」で考える
女性の薄毛治療では、当院は大きく、土台となる継続治療+必要に応じた積極的な頭皮治療、という考え方をします。
例えば、軽度のFPHL・まず治療を始めたい場合はDott Hair for Womenなどを中心に経過を見ます。ホームケアだけでは変化が不十分な場合はHARG+などの頭皮治療を追加します。自己血由来治療を希望する場合はACRSやPDF-FDを検討し、注射の痛みが心配な場合はキュアジェットによる導入を検討します。注入治療とは別の方法も組み合わせたい場合にはヘアレーズを追加します。
ただし、休止期脱毛が主体の場合には、単純にこれらの発毛治療を追加するだけでなく、原因となっている体調変化や栄養状態などを確認することが先になる場合があります。
「内服・外用をしたくない」場合はどうする?
女性の薄毛治療では、「薬をずっと使うのは抵抗がある」という相談もあります。
その場合、HARG+、ACRS、PDF-FD、ヘアレーズなどを検討することはできます。ただし、薬を使用しない治療だから必ず同じ効果が得られるという意味ではありません。
特にFPHLは慢性的に進行することがあるため、注入治療を一定回数行ったあとも、どのように維持していくかを考える必要があります。
そのため、「薬を使うか、注入をするか」という二択ではなく、どこまで治療したいのか、どの程度継続できるのか、通院頻度や費用をどう考えるのかまで含めて治療を選択します。
女性の薄毛治療は何回で効果を判断する?
毛髪はすぐに伸びるものではないため、薄毛治療は数週間で判断するものではありません。
治療開始後は、抜け毛の変化、髪の太さ、分け目の幅、頭頂部の透け感、毛髪密度などを数か月単位で評価します。
注入治療についても、1回で大きな変化を求めるより、一定回数の治療後に写真などを用いて評価する方が適しています。治療方法によって推奨する回数や間隔は異なるため、それぞれの記事で詳しく解説します。
女性の薄毛治療についてよくある質問
まとめ|女性の薄毛治療は「一番強い治療」ではなく組み合わせで考える
女性の薄毛治療には、ホームケア、注入治療、自己血由来治療、機器治療など複数の選択肢があります。重要なのは、どれが一番新しいか、どれが一番高額かではなく、その治療がどの役割を担うのかを理解することです。当院では、Dott Hair for Womenなどは継続治療の土台、HARG+は頭皮へ直接アプローチ、ACRS・PDF-FDは自己血由来治療、キュアジェットは製剤を届ける方法、ヘアレーズは機器による補助的アプローチ、というように整理します。また、FPHLが主体なのか、休止期脱毛など別の原因が重なっているのかによっても治療は変わります。そのため、女性の薄毛では「この治療をすれば全員に効く」と考えるのではなく、まず薄毛の原因と状態を評価し、そのうえで継続できる治療を土台に、必要な治療を追加していくことが重要です。
まゆりなclinicでは、内服・外用だけでなく、HARG+、ACRS、PDF-FD、キュアジェット、ヘアレーズなど複数の選択肢から、薄毛の状態や治療への希望に応じて治療計画を提案します。
文責
まゆりなclinic名古屋栄
院長 加藤成貴
参考文献
- 眞鍋 求, 坪井良治, 板見 智, 他. 男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版. 日本皮膚科学会雑誌. 2017;127(13):2763-2777.
- Ramos PM, Miot HA. Female Pattern Hair Loss: a clinical and pathophysiological review. An Bras Dermatol. 2015;90(4):529-543.
- Yuan J, He Y, Wan H, Gao Y. Effectiveness of platelet-rich plasma in treating female hair loss: A systematic review and meta-analysis of randomized controlled trials. Skin Res Technol. 2024;30(8).
- Kieling L, Konzen AT, Zanella RK, Valente DS. Is autologous platelet-rich plasma capable of increasing hair density in patients with androgenic alopecia? A systematic review and meta-analysis of randomized clinical trials. An Bras Dermatol. 2024;99(6):847-862.
- Fabbrocini G, Cantelli M, Masarà A, et al. Female pattern hair loss: A clinical, pathophysiologic, and therapeutic review. Int J Womens Dermatol. 2018;4(4):203-211.
監修医師

まゆりなclinic名古屋栄 院長
<経歴>
三次救急病院、美容皮膚科・美容外科クリニックで、内科・外科・救急医療から美容医療まで幅広い診療経験を積む。2022年に「名古屋・栄の美容皮膚科」としてまゆりなclinic名古屋栄を開院。
医学的根拠に基づき、「本当に良いと思えるものだけを提供すること」を信条とし、効果が不確かな施術は採用せず、自ら体験して効果を実感できた医療だけを厳選して導入しています。
特にシミ取りレーザー(ピコレーザー)ニキビ跡治療(フラクショナルレーザーやクレーター状のニキビ跡に対する剥離治療[サブシジョン]など)、ヒアルロン酸やボトックスを用いた注入治療医療ダイエット(脂肪溶解注射・GLP-1など)を得意としており、一人ひとりに合わせたオーダーメイドな美容医療を提供しています。
わからないことや不安なことがあれば、どんなことでもお気軽にご相談ください。医師の視点から、科学的根拠に基づいて丁寧にお応えします。








