シミ取り後のテープ・赤み・PIH(炎症後色素沈着)はどれくらい?営業職でも受けやすい治療を解説|名古屋
- 2026.9.19
男性のシミ取りでは、「何回で取れるか」と同じくらい「治療後に顔がどう見えるか」が重要です。特に営業、接客、医療職など、人と近い距離で会う仕事では、テープ、赤み、かさぶた、PIHがどの程度出るのかが治療選びに影響します。
当院では、Qスイッチレーザーによるスポット照射後は原則としてテープ保護を行います。一方、ピコスポット後は通常テープを必要としていません。これは「Qスイッチなら絶対テープ、ピコなら絶対不要」という規則ではなく、照射後の表皮反応、痂皮形成、創部保護の必要性の違いによるものです。
目次
シミ取り後のテープは何のため?

テープの主目的は、レーザー照射後の皮膚を摩擦、乾燥、外的刺激から守ることです。照射後に表皮障害や痂皮形成がしっかり出る場合には、創部を安定させるために保護します。レーザー後の閉鎖性ドレッシングについては、痂皮形成や掻痒感を減らし、患者さんの快適性を高めることが報告されています。
テープそのものがPIHを完全に防ぐわけではありませんが、治療部位への摩擦や刺激を減らし、炎症を長引かせないことはPIH対策の一つになります。
Qスイッチレーザーではなぜ原則テープ保護をする?
Qスイッチレーザーで老人性色素斑(日光黒子/solar lentigo)をスポット照射すると、照射直後に白色化などの反応が出て、その後痂皮形成することがあります。こうした表皮反応が比較的明瞭に出るため、当院ではQスイッチによるスポット照射後は原則としてテープで保護します。Qスイッチレーザーは老人性色素斑に長く使用されてきた有効な治療ですが、PIHは代表的な問題の一つです。そのため、照射条件だけでなく、治療後の創部保護、紫外線対策、摩擦回避まで含めて管理することが重要です。
ピコスポットではなぜ通常テープがいらない?
ピコ秒レーザーは、Qスイッチレーザーよりさらに短いピコ秒単位のパルスで色素を破砕します。非常に短時間にエネルギーを与えることで、色素を狙いながら周囲組織への影響を抑えやすいことが特徴です。
532nmピコ秒Ndレーザーと532nm QスイッチNdレーザーを同じ患者の左右の顔で比較した研究では、ピコ秒レーザーの方が老人性色素斑の臨床的クリアランスが良好でした。
当院では通常、ピコスポット後にテープ保護を必要としていません。ただし、テープが不要だから皮膚反応やPIHが起こらないという意味ではありません。赤み、一時的な濃色化、薄い痂皮、PIHが起こる可能性はあります。
現在はピコレーザーを選ぶ場面が増えている
Qスイッチレーザーは、老人性色素斑の治療に長く使用されてきた実績のあるレーザーです。一方、現在ではピコ秒レーザーが広く普及し、老人性色素斑のスポット治療でもピコレーザーを選択する場面が増えています。
2025年のsystematic reviewでは、41の臨床試験・3,234例を解析し、老人性色素斑に対する有効率はQスイッチレーザー36.36〜76.6%、ピコ秒レーザー67.9〜93.02%と報告されています。研究ごとに機器、波長、照射条件が異なるため単純比較はできませんが、ピコ秒レーザーが現在の重要な治療選択肢であることは明らかです。
Qスイッチレーザーが「効かない」という意味ではありません。ただし、治療効果だけでなく、PIH、表皮反応、テープ管理、ダウンタイムまで総合して考えると、両方を使用できる環境ではピコレーザーを選択しやすい理由があります。当院でも、老人性色素斑のスポット治療は基本的にピコレーザーを使用しています。
Qスイッチとピコレーザーの両方があるなら、どう使い分けているかを見る
シミ取りクリニックを選ぶ際には、「ピコレーザーがあります」「Qスイッチレーザーがあります」という機械の有無だけを見るのではなく、複数のレーザーを持っている場合に、どの病変へどちらを選んでいるのかを見ることも一つの方法です。
例えば、Qスイッチレーザーとピコレーザーの両方を使用できるクリニックが、老人性色素斑のスポット治療でどちらを第一選択にしているのか、その理由として治療効果、PIH、表皮反応、テープ保護、ダウンタイムまで説明しているのかを見ると、そのクリニックの治療方針が分かりやすくなります。
大切なのは、単に機械を持っていることではなく、「なぜこの患者さんにはこのレーザーなのか」を説明できることです。当院では、老人性色素斑のスポット治療では基本的にピコレーザーを使用し、病変と肌状態を見ながら治療します。
「Qスイッチはテープ必須、ピコは不要」と医学的に決まっているわけではない
テープの必要性はレーザーの名称だけで決まるものではありません。重要なのは、表皮障害の程度、痂皮形成、照射条件、病変の大きさ、部位、肌質です。
そのためQスイッチでも反応が軽いケースはありますし、ピコでも強い表皮反応が出れば保護が必要になる場合があります。ただし、実際の当院の運用としては、Qスイッチスポット後は原則テープ、ピコスポット後は通常テープ不要という違いがあります。
ピコスポット後はどのように見える?
ピコスポット後は、一時的な赤みや白色変化が出た後、治療したシミが濃く見えたり、薄い痂皮状になったりすることがあります。その後、色素が徐々に薄くなります。
つまり、テープを貼らなくても「翌日から何も見えない」わけではありません。営業や接客で治療跡をできるだけ目立たせたくない場合には、治療する範囲や時期を考えます。
PIHはいつ出る?
PIHは治療直後ではなく、数週間後から目立ってくることがあります。一度きれいになったように見えて、その後茶色くなると「シミが戻った」と感じることがありますが、実際にはPIHの可能性があります。
PIHと残存病変を区別せず、すぐに追加照射するのは適切ではありません。
ピコスポットはQスイッチよりPIHが少ない?
少なくとも一部の直接比較研究では、ピコ秒レーザーの方がQスイッチレーザーより良好な安全性を示しています。532nmピコ秒レーザーと532nm QスイッチNdレーザーを比較したsplit-face RCTでも、ピコ秒レーザーの方が臨床的クリアランスに優れていました。
ただし、すべての機器、波長、出力、肌質で同じ結果になるわけではありません。PIHには照射条件、肌質、紫外線曝露、摩擦など複数の要因が関係します。
そのため、「ピコならPIHが出ない」のではなく、QスイッチよりPIHを抑えやすい可能性があり、それもピコを選ぶ理由の一つと考えるのが適切です。
営業・接客でも受けやすい治療は?

治療後の見た目をできるだけ変えたくない場合には、ダウンタイムの少ない治療を選ぶ方法があります。
・OPトーニング・ピコトーニング
治療後の見た目の変化が比較的少なく、仕事への影響を抑えながら治療しやすい方法です。ただし、濃い老人性色素斑を1回で取り切る治療ではありません。
・IPL
一時的な赤みやシミ部分の濃色化が出ることがありますが、スポット治療のようなテープ管理は通常必要ありません。シミに加えて赤み、くすみ、肌質も整えたい場合に向いています。
・ピコスポット
少ない回数で濃い老人性色素斑を治療したい男性に向いています。当院では通常テープ不要ですが、治療部位が一時的に濃く見えることがあります。
つまり、「見た目をほとんど変えずに複数回治療する」のか、「多少目立っても少ない回数で取りたい」のかで選択肢が変わります。
テープを貼りたくないからピコを選ぶ、でもいい?
理由の一つにはなります。特に顔に多数のシミがあり、すべてにテープを貼ることが仕事上難しい場合、通常テープを必要としないピコスポットは実用面でメリットがあります。
ただし、治療法はテープの有無だけで決めません。老人性色素斑なのか、肝斑やPIHではないか、シミの濃さや深さはどうかを確認してから治療を選びます。
男性もダウンタイムまで含めて本格的に治療する
現在は男性も仕事やプライベートで見た目や清潔感を重視する時代です。だからこそ、「仕事があるから最低限の治療で済ませる」のではなく、どの程度のダウンタイムなら許容できるかを確認し、その範囲で最も適した治療を選ぶことが重要です。
男性だから簡易的に治療するのではなく、仕事への影響と仕上がりの両方を考えて治療設計します。
よくある質問(Q&A)
まとめ|現在はピコを選ぶ理由が増えているが、重要なのは使い分け
Qスイッチレーザーは老人性色素斑に長く使用されてきた有効な治療ですが、現在ではピコレーザーという選択肢が広く普及しています。治療効果、PIH、表皮反応、テープ管理、ダウンタイムまで考えると、老人性色素斑のスポット治療でピコレーザーを選択する理由は多くあります。
当院では、Qスイッチによるスポット照射後は原則としてテープ保護を行い、ピコスポット後は通常テープを必要としていません。また、老人性色素斑のスポット治療では基本的にピコレーザーを使用しています。
シミ取りクリニックを選ぶ際も、単に「どの機械を持っているか」だけではなく、Qスイッチとピコなど複数の選択肢がある場合に、どちらをどの病変へ使い、その理由を説明できるかを見ることが一つの判断材料になります。
男性のシミ治療でも、仕事への影響を減らすことと治療効果を両立させ、簡易的に済ませるのではなく、診断から治療方法まで妥協せず選ぶことが重要です。
【文責】
まゆりなclinic名古屋栄 院長 加藤 成貴
【参考文献】
- Kim JY, Yang J, Huh G, et al. A Split-Face, Single-Blinded, Randomized Controlled Comparison of 532 nm Picosecond Nd Laser versus 532 nm Q-Switched Nd Laser in the Treatment of Solar Lentigines.
- Mardani G, et al. Treatment of Solar Lentigines: A Systematic Review of Clinical Trials. J Cosmet Dermatol. 2025.
- Newman JP, Fitzgerald P, Koch RJ. Review of closed dressings after laser resurfacing. Dermatol Surg. 2000.
- Nanni CA, Alster TS. Evaluation of a silicone occlusive dressing after laser skin resurfacing. Arch Dermatol. 2001.
- Complications and posttreatment care following invasive laser skin resurfacing: A review. J Cosmet Laser Ther. 2018.
監修医師

まゆりなclinic名古屋栄 院長
<経歴>
三次救急病院、美容皮膚科・美容外科クリニックで、内科・外科・救急医療から美容医療まで幅広い診療経験を積む。2022年に「名古屋・栄の美容皮膚科」としてまゆりなclinic名古屋栄を開院。
医学的根拠に基づき、「本当に良いと思えるものだけを提供すること」を信条とし、効果が不確かな施術は採用せず、自ら体験して効果を実感できた医療だけを厳選して導入しています。
特にシミ取りレーザー(ピコレーザー)ニキビ跡治療(フラクショナルレーザーやクレーター状のニキビ跡に対する剥離治療[サブシジョン]など)、ヒアルロン酸やボトックスを用いた注入治療医療ダイエット(脂肪溶解注射・GLP-1など)を得意としており、一人ひとりに合わせたオーダーメイドな美容医療を提供しています。
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