肩にボツリヌストキシン製剤注射~頑固な肩こりを解消~<医師監修>
- 2022.12.2
目次
肩こりの原因
現代病と言われる肩こりは日本人の3人に1人が発症しているといわれています。毎日パソコンやスマートフォンを見続けたり、荷物を同じ手で持ったりするなど同じ姿勢を長時間続けると、筋肉の緊張が続き酸素不足が起こって疲労物質である乳酸などが蓄積して筋肉が硬くなります。同じ姿勢を保っていると筋肉を疲労させてしまう原因となり、肩こりを発症させます。長時間のパソコンやスマートフォンの操作での目の疲れからも肩こりが生じます。精神的なストレスも肩こりの原因です。ストレスの影響で自律神経の交感神経が優位になり血管が収縮して血行を悪化させたり、脳が受けたストレスの情報が神経線維に伝わると筋肉を緊張させたりすることで肩こりを発症させます。筋肉が硬くなり、周辺の血管を圧迫し、さらに血行不良が起こると乳酸などが排出されず筋肉内に留まることで悪循環が起こり筋肉は硬くなる一方です。血液循環が悪化することで肩こりはひどくなります。
ボツリヌストキシン製剤治療
ボツリヌストキシン製剤治療は、しわの原因となっている部位の筋肉が収縮する力を弱め、しわを緩和する治療です。また、エラの筋肉を萎縮させる小顔形成や歯ぎしりの治療、肩コリ解消や首肩ラインの調整、多汗症などに期待できる治療です。まゆりなclinic名古屋栄で使用する薬剤はアラガン社のボトックスビスタ®と、韓国メディトックス社のコアトックス、韓国ヒューゲル社のボツラックスという注射剤です。ボトックスビスタ®は 1989 年にアメリカで最初に医薬品として承認され、現在は米国、イギリス、ドイツ、フランスをはじめ世界 91ヵ国で承認され、広く使用されている薬剤です。日本の厚生労働省の承認を得た唯一の薬剤で、ボツリヌス菌の作り出す A 型ボツリヌス毒素(天然のタンパク質)を有効成分とする薬剤です。コアトックスとボツラックスはボトックスビスタ®と同様のA型ボツリヌストキシン製剤で、MFDS(韓国食品医薬品安全省(旧KFDA))に医薬承認されています。
肩ボトックスとは
肩ボトックスはボツリヌストキシン製剤を肩に注射することで、神経から筋肉に伝わる情報をブロックし緊張した筋肉を緩める効果があります。首から肩にかけて広がっている僧帽筋に使用することで肩のこわばりが解消され肩こりが改善するだけでなく、肩がすっきりして首長く見えたり、頭痛を改善させたりする効果も期待できます。
肩ボトックスの効果
肩こりが緩和する
肩こりは首から肩、背中にかけて広がる僧帽筋が長時間同じ姿勢を続けるなど持続的に緊張することで引き起ります。僧帽筋は日常生活でもよく使う部位です。過度な緊張が続くと血流が悪くなり疲労物質が蓄積され酸素や栄養素が欠乏してしまい、放置し続けると肩こりが悪化してしまいます。筋肉が硬くなった部分に注射をすることで筋肉の緊張を弱めることで肩こりが改善します。マッサージに通っている方や肩こりがひどい方、巻き肩で筋肉が張っているという方におすすめです。肩ボトックスは1回注入すると3~4ヵ月効果が継続するためマッサージに通うより回数が少ない上、肩こりを改善させることができます。
肩のラインがすっきりして首を長く見せることができる
僧帽筋が発達しすぎている方は、肩が張って盛り上がっていることもあるため目で見てもわかります。首から肩の筋肉が凝り固まっていると肩が上がり、首が太く見えます。注射をすることで僧帽筋の発達や盛り上がった筋肉の張りを抑え、肩こりの改善とともに肩の位置が下がることで肩のラインがすっきりして首を細く長く見せることができます。デコルテラインが美しく見え小顔効果も期待できるため、結婚式などで肩を出すウェディングドレスを着用する方にも大変人気の施術です。
首を長く見せることで小顔効果が期待できる
首が長く見えることでフェイスラインがすっきり見えたり、顔が小さくなったように感じたりします。顔の大きさが変わらなくてもすっきりとした印象になり、小顔効果が期待できます。
肩こりからくる頭痛改善が期待できる
頭痛の原因に肩こりで肩周辺の血流が滞り疲労が蓄積されて酸素や栄養が行き届かない状態が続くと、緊張性頭痛が持続的に続く場合もあります。肩にボツリヌストキシン製剤を注射することで肩のこりが改善され、必要な酸素や栄養を循環させることで頭痛が改善したという方も多くいらっしゃいます。
こんな方におすすめ!
・昔から肩こりに悩んでいる
・肩こりが悪化してきた
・肩の筋肉が硬い
・肩こりに対して色々な治療をしてきたが効果を実感できない
・マッサージなどでは肩こりが治らない
・肩のラインをすっきりさせたい
肩ボトックスの効果はいつから?
肩ボトックスの効果は、筋肉の動きがしっかり止まって初めて現れます。個人差はありますが、一般的に施術後2~3日で筋肉の動きが抑制され、施術後1週間後くらいから効果を感じる方も多く、2週間程度で安定した状態になります。ボツリヌストキシン製剤は熱に弱いため、施術後数日間は体温が高まる熱いお風呂やサウナ、激しい運動、アルコール摂取を控え、患部を揉んだりこすったりしないようにしましょう。
肩ボトックスの治療頻度
肩ボトックスは、個人差はありますが4~6ヵ月程度効果が持続するといわれています。症状の程度によって、重度の肩こりの方は2ヵ月に1回くらい、中等度の方は3~4ヵ月に1回くらい、軽症の方は6ヵ月に1回くらいの頻度がおすすめです。医師の判断によって治療間隔を徐々に伸ばす場合もあるため、自己判断はせず医師に相談しましょう。1回でも効果はありますが、数カ月に一度の間隔で繰り返し施術を受けることで持続的な効果が期待できるといわれています。
肩ボトックスを打つ上での注意点
痛みや内出血が起こる可能性
ボツリヌストキシン製剤治療の注射針は超極細針を使用するため痛みの感じ方は人それぞれですが基本的に痛みはそれほどありません。痛みに弱い方や不安がある方は麻酔クリームなどの対応を行っているクリニックもありますので事前に確認しましょう。一般的に大きなダウンタイムはありませんが、針を刺すため内出血が起こる場合もあります。基本的に1~2週間以内に目立たなくなります。1週間以上治らない場合や悪化するなど心配な場合は医師に相談しましょう。人によっては注入部位が腫れる場合もありますが、施術後経過とともにひいてきます。
続けて短期間での施術はNG
ボツリヌストキシン製剤治療を短期間で連続して受けてしまうと体内に抗体ができてしまうといわれています。筋肉の状態や使用する製剤によって異なるため、治療頻度については医師に相談の上決めるようにしましょう。
妊娠中の方や授乳中の方は禁忌
胎児や子供に与える影響が解明されていなため、妊娠中の方や授乳中の方はボツリヌストキシン製剤での治療は禁忌です。妊活中の方なども可能な限り治療を受けない方がよいため医師とよく相談してから決めましょう。
まとめ
肩ボトックスは長期的に肩こりに悩んでいる方や肩のラインをすっきりさせたいという方におすすめです。ボトックスは数か月で効き目が切れるため定期的に打つことをおすすめします。
まゆりなclinic名古屋栄では額や目尻、眉間のしわ予防や改善、肩ボトックス、エラボトックス、多汗症への治療など各種ボツリヌストキシン製剤治療を行っています。カウンセリングは無料ですので、お気軽にご相談ください。