自己由来成分で高い安全性
患者さんご自身の血液を使用して作製するため、拒否反応やアレルギー、感染症のリスクが極めて低いとされています。
体に異物を入れる治療に抵抗がある方にも選びやすい再生治療です。
年齢を重ねるごとに気になる、肌の質感の乱れ・毛穴・小じわ・赤み・ニキビ跡など、さらに近年は男女問わず、薄毛や髪質の低下に悩む方も増えています。
「何をしても改善しない」、「根本から肌や髪を強くしたい」、そうした声の中でここ数年とくに注目されているのが自己血を使った再生医療です。その新しい選択肢として登場したのが PDF-FD療法(Platelet-Derived Factor Freeze-Dry)です。従来のPRP治療の弱点をアップデートした、次世代の自己再生治療として美容皮膚科での導入が増えています。
本コラムでは、美肌治療・エイジングケア・薄毛治療など汎用性の高いPDF-FD療法を徹底解説します。
目次
PDF-FDとは、採血した自己血から肌・頭皮の再生に必要な血小板由来成長因子(PDGF・TGF-β・VEGF・EGFなど)だけを高純度で抽出し、凍結乾燥(Freeze-Dry)して安定化させた製剤のことです。従来のPRPが「血小板ごと濃縮する」方式だったのに対し、PDF-FDは
といった利点があります。
つまり、PRPのように「その日の体調で血小板数が減っていた」、「個体差で効果に差が出た」、といった問題を極力排除し、常に安定した治療効果を狙えるようになった治療です。
PDF-FDは、顔全体の質感を底上げするのが得意です。
PDF-FDは顔だけの治療だと思われがちですが、実は頭皮(薄毛治療)にも高い相性を持ちます。頭皮に必要なのは、毛包周囲の血流改善・成長因子による発毛環境の活性化です。PDF-FDに含まれるVEGF(血管内皮成長因子)は、まさに毛根周辺の血流を改善させる重要な成長因子です。
特にAGA治療薬(ミノキシジル・フィナステリド)と併用すると相乗効果が高いことが知られています。
PRPは個体差の影響が大きく、濃度が安定しないことがあります。頭皮は「一定濃度での刺激」が重要なため、PDF-FDの均一で高純度の成長因子は非常に理想的です。また、PRPより痛みが少ない点も頭皮治療で好まれます。
PDF-FDがよく比較される3つの治療と、分かりやすく比較します。
PRP(多血小板血漿)
自己血を遠心して血小板を濃縮
個体差が大きい
炎症反応が強く腫れやすい
効果にはバラつきがある
ACRS
免疫細胞から抗炎症因子と成長因子を抽出
マイルドで敏感肌向け
赤みの改善に強い
刺激が少ないので効果の攻めは弱め
VFD
超高濃度PRP(真皮再構築に最適)
深いクレーター・陥凹に強い
反応はやや強く、赤みや腫れも出やすい
PDF-FD
成分の均一性が最も高い
PRPほど腫れない
VFDよりダウンタイムが少ない
顔にも頭皮にも向くバランス型
患者さんご自身の血液を使用して作製するため、拒否反応やアレルギー、感染症のリスクが極めて低いとされています。
体に異物を入れる治療に抵抗がある方にも選びやすい再生治療です。
従来のPRP療法(多血小板血漿療法)を応用した技術により、肌の修復や再生に関わる成長因子をより高濃度に含んでいます。
その結果、高い抗炎症作用や組織修復・再生促進効果が期待できます。
フリーズドライ加工(凍結乾燥)により、製剤を最大6か月間常温で保存できます。
患者さんのご都合に合わせて、無理のないペースで治療スケジュールを組み立てやすい点も大きなメリットです。
基本的には採血と注射のみで行う低侵襲な治療のため、手術や入院の必要はありません。
ダウンタイムも比較的軽く、お仕事や家事の合間にも受けやすい施術です。
効果には個人差がありますが、一般的には約1年〜1年半ほど持続するといわれています。
ヒアルロン酸注射の効果持続期間より長い傾向があります。
医師による診察後、患者様一人ひとりの施術内容に応じて血液を採取します。
採血は通常片腕から行い、所要時間は数分程度です。
採血後、提携している加工施設にて2〜3週間かけて血液を加工し、高濃度の成長因子製剤(PDF-FD)を作製します。
製造後は約6か月間、ご希望のタイミングで使用できます。
仕上がったPDF-FDを、気になる部位に注入・導入します。
お顔の場合は水光注射や手打ち、頭皮の場合はキュアジェットでの導入など、部位やお悩みに合わせて方法を選択します。
痛みはごくわずかです。注入直後に赤みや軽い腫れが出ることもありますが、通常は数時間〜1日以内におさまります。メイクは翌日から可能です。
頭皮治療の場合は毛周期の関係から、3〜6回程度のコースがより安定しやすい傾向があります。
PDF-FDは単独でも効果的ですが、組み合わせでさらに強力になります。
攻めの治療と再生治療のバランス設定は、お一人おひとりの肌・頭皮状態を見ながら医師が丁寧に設計します。
PDF-FDは美肌・薄毛どちらにも応用できる万能型の再生治療です。PRPの個体差問題を解決し、バランスよく使える次世代治療とも言えます。
と、顔も頭皮も含めて全体の質感を整えるアプローチができる治療であり、エイジングケア・肌質改善・薄毛対策を兼ねたい方に理想的な選択肢といえます。
まゆりなclinicでは、肌・頭皮の状態、生活スタイル、治療歴まで細かく診ながら、最適な治療計画をご提案いたします。
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