膝の脱毛について<医師監修>
- 2022.5.20
目次
膝の脱毛の特殊性
膝は、他の場所に比べ、凸凹しています。(肘も同様です。)自身で、ムダ毛処理をしようとすると、カミソリやシェーバーでケガをしてしまう可能性が高くなります。
ケガをしてしまうと、修復過程で、色素沈着をきたす場合もあります。後述しますが、元々、肘や膝は、色素沈着を起こしやすい場所でもあります。
また、女性の場合は、スカートをはくときなどに見えてしまうこともあり、ムダ毛処理をしないままでは抵抗があるのではないかと思います。
膝の脱毛は難しい
実は、膝は脱毛しにくい場所の一つです。理由としては、3つあり以下で説明させて頂きます。
理由① 色素沈着・黒ずみ
剃毛の刺激でメラニンが増え、色素沈着を起こし、黒ずみをきたしている可能性があります。もともと、服などが突っ張る部分でもあり、外的刺激が加わりやすいので、黒ずみをきたしやすい場所です。レーザーの光が、その黒い部分に遮られ、深くまでレーザーが到達できず、脱毛しにくくなるのです。
理由② 皮毛角が大きい
皮毛角が大きいことも原因です。皮毛角については、次回に記載しようかと考えておりますが、簡単にいうと、膝の場合は、毛が斜めに生えているのではなく、直角に近い形で生えているということです。直角ということは、毛根が深いところにあるということです。やはり、レーザーが届きにくく、脱毛しにくいのです。
対策としては、皮膚を引っ張ることで毛根が皮膚表面に近くにして、レーザーが到達しやすくすることです。
理由③ 乾燥
膝は他の部分に比べ乾燥しやすいです。皮脂腺が少ないからです。皮膚が乾燥すると、皮膚が厚くなり、レーザーが深くまで到達しにくくなるのです。
また膝は埋没毛になりやすい部分です。皮膚が厚くなるため、表面に毛が出ることができず、埋没されてしまうのです。埋没した場合は、脱毛できないかというとできるのですが、すこし厄介です。いったん、針で、毛をほじくり出し、出口を作ってから、レーザーを当てます。そのままだと、毛根は死んでも、そのまま毛が残り続ける可能性があるからです。
膝の脱毛の痛い?
膝は、色素沈着しやすい部位です。黒い部分が多いと、レーザーに反応してしまい、痛みを生じやすくなります。痛みが強すぎる場合は、麻酔クリームや笑気麻酔を使い、脱毛する場合もありますが、たいていの場合は、十分に耐えれる痛みですのでそれほど心配はありません。
膝の脱毛を簡単にするためには?
対策① 黒ずみをなるべくなくす
雑に剃毛をすると、ケガをしてしまいます。ケガをすると色素沈着のもとになりますので、色素沈着を起こす前に早めに脱毛クリニックでの脱毛をおすすめします。ケガをしないまでも頻繁に剃毛するようであれば、その刺激で色素沈着しやすくなりますので、剃毛回数が多い場合も、早めに医療脱毛を検討するとよいでしょう。
対策② 乾燥を防ぐ
乾燥すると、皮膚が厚くなります。厚いとレーザーが届きにくくなります。乾燥しないように入浴後に保湿クリームなどを塗るなどして保湿を心がけてください。
対策③皮膚をやわらかくする
ピーリングで古い角質を除去したり、スクラブ入りの石鹸で膝を洗うのも有効です。そのあとは、しっかり保湿をしてください。角質をとると、一時的に乾燥するからです。
注意点
注意点としては、いきなり、膝の皮膚が、きれいなベージュ色でやわらかくなるわけではないということを理解してください。逆に急いで、ピーリングやスクラブ石鹸でゴシゴシ角質をとろうとすると、皮膚がさらに厚くなってしまう場合もあります。徐々に、正常になるようにすればいいという感じで気長に対策すればよいと思います。
まとめ
一般的に膝の脱毛は他の部位より脱毛が難しいです。皮膚をやわらかくしたり、黒ずみを解消すれば、だいぶ難易度は下がります。また施術者の方としての対策としては、皮膚を伸ばし、毛根部分を皮膚表面近くにすることなどのテクニックを駆使して脱毛できるように努めなければなりません。
文責:まゆりなclinic名古屋栄 院長 加藤成貴