脱毛前後に毛抜きをしても大丈夫?<医師監修>
- 2022.6.17
自己処理の毛抜きは最も古典的で手軽な方法ですが、痛みに慣れてくると毛がスルッと抜ける感覚が癖になってピンセットで毛抜き派という方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。毛抜きでムダ毛を処理するメリットはピンセット1つでお金をかけずに脱毛が済むことです。また、毛根から綺麗に抜けると数週間ツルツルの状態を維持することができます。ただ、無理な力で毛を引き抜くため埋没毛や毛嚢炎などの肌トラブルを起こしたり、毛穴が広がったり、色素沈着や毛穴が黒ずんだり、肌に大きな負担をかけるというデメリットがあります。特に脱毛期間中の毛抜きは絶対NGです。なぜでしょうか。毛抜きは脱毛効果を低下させると言われているからです。
目次
毛抜きは絶対NG
脱毛当日までに施術部位のムダ毛を処理しておく必要があります。自己処理をせずにムダ毛が長いまま施術を受けると毛根から毛先にかけてレーザーの熱エネルギーが分散して毛根に熱を十分溜めることができず脱毛効果が低下したり、熱くなった毛が皮膚に触れて火傷のリスクが高まったりします。レーザーは毛根にあるメラニン色素に反応してダメージを与えるため、毛抜きなどの毛根まで処理する方法は毛根がなくなってしまい絶対NGです。ムダ毛を根元から抜いてしまうとレーザーがうまく反応せず脱毛効果が低下する可能性があるためです。脱毛時は毛周期の成長期の毛にアプローチしていくので毛抜きのように根元から毛を抜いてしまうと毛周期自体が大きく乱れる原因になり脱毛の障害となります。もし毛抜きを行った場合、3~4週間は脱毛の施術ができない場合があります。また、脱毛後の毛抜きも絶対NGです。脱毛直後は皮膚の中に熱がこもっている状態で非常にデリケートです。肌がとても敏感な状態で毛抜きをするといつも以上に肌や毛穴への負担がかかります。脱毛照射後は、個人差はありますが7~10日後に「ポップアップ現象」と言って自然とムダ毛が根元からポロポロと抜け落ちたり、軽く引っ張ると抜けたりします。その後1カ月経過した頃から毛周期の退行期だった毛穴から新しい毛が生えてきます。新しく生えてきた成長期のムダ毛にレーザーを照射してだんだんとムダ毛が生えてこなくなり脱毛が完了します。脱毛期間中に気になって毛抜きをすると誤って成長期の毛を抜いてしまう可能性があり、今後の脱毛効果に影響を与えます。脱毛後の毛抜きはNGです。毛抜きは肌への負担が大きく、埋没毛や毛嚢炎、色素沈着や毛穴の黒ずみなどの肌トラブルを起こすこともあります。脱毛期間中などのムダ毛処理は、肌への負担が少ない電気シェーバーで優しく処理することがおすすめです。電動シェーバーはムダ毛を深剃りすることがないのでレーザーが毛根に届きやすく効果的な脱毛ができます。自己処理後は肌が乾燥しやすくなるため十分な保湿ケアを行うことが大切です。
埋没毛
埋没毛は「埋もれ毛」とも呼ばれ、皮膚の表面に埋もれた毛のことです。毛抜きでの自己処理の場合、毛根が傷つき抜いている途中で毛が切れてしまい皮膚の中に入り込んでしまい埋没毛になる場合やダメージを受けた肌の角質層が厚くなり塞がれた毛穴の中で肌の表面に出るはずの新しい毛が肌から出ることができず薄い皮膚の下でそのまま成長して埋没毛になることもあります。表面に埋もれるだけでなく、周りが黒ずんだり赤く点々になったりと多くの症状を引き起こします。黒いブツブツのように見えることも多いです。
毛嚢炎
毛嚢炎は毛穴の奥の毛根を包んでいる毛包や毛嚢に炎症が起きた状態のことです。毛抜きによるムダ毛の自己処理などで皮膚の表面が傷ついてしまうと肌のバリア機能が乱れ、毛穴の中に菌が侵入し毛包や毛嚢にできた小さな傷から細菌感染を起こし、赤みを帯びた発疹や周囲が赤く膿をもった発疹が見られます。原因菌は主に黄色ブドウ球菌や表皮ブドウ球菌と呼ばれる細菌です。毛嚢炎になってしまった場合、治るまで脱毛の施術を受けられなくなる場合もあります。
色素沈着や毛穴の黒ずみ
毛抜きを行うと肌に大きな負担をかけるため、皮膚がメラニン色素を作り出し、自らを守ろうとします。メラニン色素が活性化すると肌が黒くなる性質があります。毛抜きを繰り返すとメラニン色素も何度も作り出されるため色素沈着や毛穴の黒ずみを引き起こします。
毛抜きで毛は濃くなる?
毛抜きで毛を抜いたからといって毛が濃くなるという医学的・科学的根拠はありません。しかし、毛抜きで自己処理を行うと肌を守ろうと毛穴が活性化され産毛が硬くなり濃い毛が生えてくる硬毛化が起きたり、毛抜きにより発毛組織への刺激で細胞分裂が促進されて1つの毛穴から2本の毛が生えたり、埋没毛や毛穴の黒ずみなどの影響で毛が濃くなったと感じる可能性はあります。
脱毛後いつからムダ毛処理をしてもよい?
脱毛施術を受けた直後は肌がダメージを受けて敏感な状態になっているため、ムダ毛を処理したい場合は施術後少なくとも3~7日程度は間隔をあけて肌の状態が回復するのを待ってから毛穴が広がって炎症を起こしやすい毛抜きや除毛クリーム、ワックスのような肌への負担が多い事故処理ではなく、肌への負担が少ない電気シェーバーで自己処理することをおすすめします。ただ、施術後2~3週間で脱毛の効果が現れ、毛が自然に抜け落ちていきます。肌への負担を減らすためにも可能であればそれまで自己処理はせず自然に抜け落ちるのを待ちましょう。
確実な脱毛は医療脱毛
永久脱毛と呼ばれる確実な脱毛は医療機関でしか受けることができません。医療機関で受けられる永久脱毛には「レーザー脱毛」と「ニードル脱毛」があります。ニードル脱毛は施術を行っているクリニックが少なく高額だったり一度にできる施術範囲が限られたりと不便なことも多いため、レーザー脱毛がおすすめです。自己処理を続けていると肌への負担が大きく、埋没毛や毛嚢炎、毛穴の黒ずみなどの肌トラブルの原因にもなるため、レーザー脱毛で自己処理の回数を減らし最終的には自己処理が不要となり肌トラブルが起こりにくく、肌質改善へと繋がります。レーザー脱毛は永久脱毛が目指せ、効果もすぐ実感でき、広範囲の施術も可能なため大変おすすめです。
まとめ
毛抜きは肌への負担が大きいだけではなく、続けても脱毛効果はありません。確実に毛根にダメージを与えムダ毛をなくせるのは医療脱毛だけです。脱毛が完了すれば自己処理の手間がなくなり肌質も改善します。
医療レーザー脱毛を安心・安全に受けていただくため、脱毛前後に気をつけていただくことがいくつかあります。脱毛前は前日を目安に毛抜きやワックス等ではなく電気シャーバーで自己処理を行う、日焼けに注意する、激しい運動や飲酒後は控える、脱毛当日は日焼け止めや制汗剤は使用しない、生理中は避ける、予防接種後は避ける、脱毛後はお肌がデリケーートなためしっかりと保湿をする、毛を抜かない、レーザーのダメージに加えて更なるダメージを与えないよう日焼けは避ける、施術当日は肌に熱がこもっている状態のため入浴は避けシャワーのみにする、激しい運動やサウナ、飲酒は控えるなどです。
まゆりなclinic名古屋栄では、安心して施術を受けていただけるよう事前のカウンセリングでしっかりと丁寧にご説明いたします。不安な点や疑問点などお気軽にご相談ください。