目の下のシミは何?ADM・肝斑・老人性色素斑の違いとレーザー治療|名古屋
- 2026.10.11
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目の下のシミは何?ADM・肝斑・老人性色素斑の違いとレーザー治療|名古屋

「目の下に灰色っぽいシミがある」「肝斑と言われて治療しているけれど、なかなか薄くならない」「目の下から頬骨にかけて細かなシミが増えてきた」。このようなご相談は少なくありません。
結論からいうと、目の下に見える色素は、ADM・肝斑・老人性色素斑・そばかす・PIH(炎症後色素沈着)など複数の可能性があり、何の色素なのかによって治療方法が大きく変わります。
典型的なADMは灰色~青褐色の細かな点状色素、肝斑は薄茶色の色素がもやっと広がることが多く、老人性色素斑では境界が比較的明瞭な茶色いシミ、そばかすでは細かな褐色斑が多数みられます。
しかし実際には、一つの顔に複数の色素が混在していることもあります。
当院には「他院で肝斑と言われた」と伺って受診されたものの、診察するとADMや老人性色素斑、そばかすなど、別の病変を考えるケースもあります。もちろん、以前の診療内容をすべて確認できるわけではないため、他院での診断そのものを断定的に評価することはできません。
ただし、診断が違えば、選ぶべき治療も変わります。
シミ治療では、レーザー機器を選ぶことより前に、今見えている色素が何なのかを見極めることが重要です。
目の下にできる色素は1種類ではない
目の下から頬骨周囲には、複数の色素性病変が現れます。

重要なのは、「目の下のどの位置にあるか」だけで病名を決めないことです。
ADMも肝斑も老人性色素斑もそばかすも、目の下から頬骨周囲に現れる可能性があります。色・形・境界・分布・左右差・発症時期・過去の治療歴などを総合して判断します。
コラムはこちら👉老人性色素斑と肝斑・ADM・そばかす・PIHの違いは?見分け方を解説
ADMを肝斑と間違えると治療がかみ合わない
ADM(後天性真皮メラノサイトーシス)は、目の下から頬骨周囲などに灰褐色~青褐色の小さな色素斑として現れることがあります。
ADMは表皮性の老人性色素斑とは異なり、真皮側にメラノサイトが存在する病変です。日本人を含むアジア人で報告され、頬骨周囲、こめかみ、まぶた、鼻翼などにみられることがあります。
当院ではADMに対して、ピコスポットまたはルビーフラクショナルを検討します。
一方で、ADMを肝斑と考えてトーニング治療だけを長く続けても、ADMそのものに十分な変化が得られないことがあります。
その結果、
治療を続ける
→ なかなか変化しない
→ 別の治療を追加する
→ さらに時間と費用がかかる
という遠回りになる可能性があります。
ADMは複数回のレーザー治療が必要になることがあるため、最初にADMと診断できていれば、必要な治療回数や治療期間についてもあらかじめ説明しやすくなります。
コラムはこちら👉名古屋でADM治療を受けるなら?肝斑・シミとの違いとレーザー治療を医師が解説
典型的なADM・肝斑・老人性色素斑は診察でかなり推測できる
色素性病変の診療経験が多い医師であれば、典型的なADM・肝斑・老人性色素斑・そばかすは、見た目や分布からかなり推測できます。
例えばADMでは、目の下~頬骨周囲に灰色~青褐色の小さな点状色素が複数みられることがあります。
肝斑は薄茶色の色素が左右対称にもやっと広がることが多く、老人性色素斑は円形や楕円形で境界が比較的はっきりしています。
ただし、実際の患者さんでは複数の病変が混在していたり、すでに治療を受けて本来の見え方が変化していたりすることがあります。
そのため当院では、医師による診察を基本とし、必要に応じてNeoVoirⅠPLUSによる肌撮影を組み合わせます。
肌診断器は診断を補助し、治療前後を比較するために使う
当院では開院当初からNeoVoirⅠPLUSを導入し、シミ治療の診察・治療計画・経過比較に活用しています。
ただし、肌診断器だけでADMや肝斑の病名を決めるわけではありません。
まず医師が診察し、必要がある場合に撮影を行います。
NeoVoirⅠPLUSでは、色素の分布や左右差、赤みなどを客観的に確認し、治療前後を比較する補助として使用します。
特に、
「肝斑なのかADMなのかわかりにくい」
「他院でレーザーを受けた後に色が残っている」
「以前より薄くなったのか判断しにくい」
といった場合には、診察時の情報に加えて画像を残しておくことが役立ちます。
肌診断器があるだけでは十分ではない
シミ治療を受けるクリニックを選ぶ際には、肌診断器が導入されていることも一つの判断材料になります。
ただし、機械を置いているだけでは十分ではありません。
重要なのは、
医師が色素性病変を診察する
→ 必要に応じて肌画像を確認する
→ 治療を選ぶ
→ 治療後も比較する
という流れになっているかどうかです。
「肌診断無料」「撮影だけでもOK」といった使い方よりも、治療前提の診療の中で必要に応じて使用し、その結果を治療設計や経過評価につなげることが重要だと考えています。
診断が違うと、時間と費用の両方を失うことがある
シミ治療では「どのレーザーが一番高性能か」「どこが安いか」に目が向きやすいですが、その前に診断が合っている必要があります。
たとえばADMなのに肝斑治療だけを続けても、ADMに必要な治療へ到達するまで時間がかかります。
反対に、肝斑を老人性色素斑と思い、強いスポット照射を繰り返すことも適切ではありません。
診断が違えば、
合わない治療
→ 改善しない
→ 治療を追加
→ 費用が増える
→ 本来必要だった治療への開始が遅れる
ということがあります。
安い治療を選んでも、結果的に遠回りになれば、時間も費用も増えてしまいます。
不適切な治療でシミの見え方が変わると、診断が難しくなることがある
治療前の色素性病変には、本来の色・境界・濃さ・分布があります。
ところが、病変に合わないレーザーや光治療を繰り返すと、
・一部だけ薄くなる
・PIHが重なる
・色がまだらになる
・元の病変と治療後の色素沈着が混在する
といった変化が起こることがあります。
このように治療によって元の病変が修飾されると、未治療の状態より診断が難しくなる場合があります。
当院でも他院治療後の方を診察するときには、
・元のシミが残っているのか
・PIHなのか
・ADMなのか
・肝斑が重なっているのか
を一つずつ整理していきます。
可能であれば、他院で治療を受けた方は治療前の写真や施術内容、治療日が分かるものを持参していただくと判断の参考になります。
不適切な治療で悪化すると、まず元に戻す治療が必要になることもある
診断が違っていて「効果がなかった」だけであれば、治療方法を変更することで対応できることもあります。
問題なのは、治療による炎症でPIHが強く出た場合や、肝斑が悪化した場合です。
その場合には、すぐに本来治療したかった病変へ追加照射するのではなく、まず新たに生じた色素沈着や炎症を落ち着かせる必要があります。
結果として、
本来の病変の治療
+
治療によって生じた色素沈着の治療
が必要となり、より長い期間を要することがあります。
PIHは時間とともに薄くなることがありますが、経過によっては治療が必要になります。また、レーザー治療自体がPIHを悪化させる場合があるため、病変を見極めて照射することが重要です。
コラムはこちら👉PIHとシミの違いは?老人性色素斑・ADM・肝斑・そばかすの見分け方
「とりあえずレーザーを当てる」はおすすめしない
シミ治療では、「一度レーザーを当てて反応を見ればわかる」という考え方はおすすめしません。
色素性病変にレーザーを照射すると、病変の色や形が変化します。
その後に診断し直す場合、治療前より判断が難しくなることがあります。
また、通常のシミとは異なる病変が疑われる場合に、美容レーザーを先に行うべきではありません。
左右非対称、境界が不規則、色調が均一でない、急に変化した、出血や潰瘍を伴うなど悪性が疑われる所見がある場合には、美容レーザーを行わず、皮膚科での精査を優先します。
レーザー治療後の色素性病変で後にメラノーマが診断され、診断の遅れにつながった報告もあります。
ADMならピコスポット・ルビーフラクショナルを検討する

ADMと判断した場合、当院ではピコスポットまたはルビーフラクショナルを検討します。
ADMは真皮側に色素がある病変で、一般的な老人性色素斑とは治療回数や経過が異なります。
ADMは1回で大きく改善する場合もありますが、3~5回程度必要になることがあります。
当院では、
少ない回数でしっかり治療したい場合 → ピコスポット
PIHやダウンタイムに配慮しながら短い間隔で複数回治療したい場合 → ルビーフラクショナル
というように、肌状態や希望によって治療を選びます。
コラムはこちら👉ADMはレーザー何回で消える?治療回数・間隔・期間を解説
肝斑ならスポット照射ではなく肝斑治療を行う

肝斑では、老人性色素斑のように病変を1個ずつピコスポットで取るという治療は基本的に行いません。
当院では肌状態に応じて、
ピコトーニング
OPトーニング
内服・外用
C-OPERA
などを組み合わせます。
ADMと肝斑が同時に存在する場合には、どちらか一方の治療だけですべてを治そうとせず、病変ごとに治療を分けます。
コラムはこちら👉 ADMと肝斑が混在している場合はどう治療する?見分け方と治療順序
老人性色素斑なら濃さによって治療を変える
目の下にも老人性色素斑はできます。
円形・楕円形で境界が比較的明瞭な茶色いシミで、濃さがある場合にはピコスポットを選択します。
一方、非常に薄い老人性色素斑の場合には、当院ではルビーフラクショナルを選択することがあります。
つまり、
目の下だからADM
と決めるのではありません。
同じ場所にADM・肝斑・老人性色素斑・そばかすなどが存在する可能性があるため、見え方を確認して治療を選びます。
そばかすならピコスポットまたはルビーフラクショナル

そばかすは鼻から両頬、目の下付近まで細かな色素斑が多数みられることがあります。
当院では、そばかす自体をしっかり治療する場合にはピコスポットまたはルビーフラクショナルを中心に考えます。
少ない回数を重視する場合にはピコスポット、PIHやダウンタイムを重視して複数回で治療する場合にはルビーフラクショナルを選択します。
赤みや色むらも一緒に気になる場合には、ライムライトを検討することもあります。
コラムはこちら👉そばかす治療は何を選ぶ?ピコスポット・ルビーフラクショナル・IPL・Qスイッチレーザーの違い
シミ治療のクリニックを料金だけで選ばない方がよい理由
シミ治療では、「シミ1個○円」「取り放題○円」「初回○円」といった料金が分かりやすいため、料金だけで比較したくなると思います。
もちろん、料金もクリニック選びの大切な要素です。
しかし、特に目の下のようにADM・肝斑・老人性色素斑・そばかす・PIHなどが混在しやすい部位では、価格だけではなく診断体制まで確認することをおすすめします。
重要なのは、
色素性病変の診療経験が豊富な医師が診察しているか
必要に応じて肌診断器などによる客観評価ができるか
複数の治療を使い分けられるか
治療後まで経過を確認しているか
という点です。
診断が合っていなければ、安く治療を始めても結果的に追加治療が必要になり、時間も費用も増える可能性があります。
診断 → 治療 → 経過観察まで行うことが重要
シミ治療は「レーザーを当てて終了」ではありません。
治療後に残っている色素が、
元のシミの残存なのか
PIHなのか
別の色素性病変なのか
を確認し、次の治療を判断することが大切です。
まゆりなclinic名古屋栄では治療前後を確認して治療を組み立てる

当院では、まず医師が現在の色素を診察します。
必要がある場合にはNeoVoirⅠPLUSで撮影し、治療前の肌状態を記録します。
その後、診断に応じてピコスポット・ルビーフラクショナル・ピコトーニング・OPトーニング・IPLなどから治療を選びます。
そして治療後には、必要に応じて再度診察や撮影を行い、
どの色素が改善したか
何が残っているか
PIHが生じていないか
次も同じ治療でよいか
を確認します。
特にADMや肝斑のように複数回治療する病変では、毎回同じ治療を機械的に繰り返すのではなく、その時点の肌状態を見て治療を継続・変更することが重要です。
まとめ|目の下のシミは「どこで治療するか」が重要
目の下のシミには、
【ADM】
【肝斑】
【老人性色素斑】
【そばかす】
【PIH】
など複数の可能性があります。
典型例では比較的見分けやすいものもありますが、複数の色素が混在していたり、過去の治療によって本来の見え方が変化していたりすることもあります。
診断が違えば、効果の乏しい治療に時間と費用がかかるだけでなく、不適切な治療によってPIHなどが加わり、その後の診断や治療がさらに難しくなる場合があります。
そのため、目の下のシミ治療では料金だけではなく、
色素性病変の診療経験が豊富な医師が診察していること
必要に応じて肌診断器を活用できること
複数の治療を使い分けられること
診断 → 治療 → 経過観察まで行っていること
を確認してクリニックを選ぶことをおすすめします。
目の下のシミがADM・肝斑・普通のシミかわからない方へ
現在の肌状態とこれまでの治療歴を確認し、必要に応じて肌撮影を行ったうえで、適した治療をご提案します。
Q&A

Q1.目の下の灰色っぽいシミはADMですか?
ADMでは目の下~頬骨周囲に灰色~青褐色の点状色素がみられることがあります。ただし、PIHなどでも似て見える場合があるため、色・分布・左右差・治療歴などを確認して判断します。
Q2.ADMと肝斑は医師なら見分けられますか?
典型例では見た目や分布からかなり推測できます。ただし、ADMと肝斑が混在する場合や、他のシミが重なっていることもあるため、必要に応じて肌撮影なども参考にします。
Q3.肌診断器があればADMか肝斑か確実にわかりますか?
肌診断器だけで病名を決めるものではありません。医師の診察を基本とし、必要に応じて色素の分布・左右差・赤みや治療前後の変化などを確認する補助として使用します。
Q4.肝斑と言われて治療していますが、なかなか薄くなりません
ADMや老人性色素斑、そばかすなど別の病変が混在していることがあります。現在の肌状態とこれまでの治療内容を確認し、診断と治療方針を再評価します。
Q5.他院でレーザーを受けた後でも診断できますか?
診察可能です。ただし、治療によって色調が変わったりPIHが重なったりすると、未治療の状態より判断が難しくなることがあります。治療前写真や過去の施術内容があればお持ちください。
Q6.ADMは何回くらい治療が必要ですか?
色素の深さや濃さ、使用する治療によって異なりますが、複数回必要になることがあります。当院では3~5回程度を目安として説明するケースがあります。
Q7.目の下の老人性色素斑なら1回で取れますか?
濃く境界が明瞭でピコスポットの適応がよい老人性色素斑では、1回で大きな改善を目指せることがあります。非常に薄い場合にはルビーフラクショナルを検討します。
Q8.シミ取りクリニックは料金で選んではいけませんか?
料金も重要な比較項目です。ただし、特に目の下では複数の色素性病変が似て見えるため、診断力、治療の選択肢、経過観察まで含めて選ぶことをおすすめします。
参考文献
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- Zipser MC, et al. Melanoma diagnosed in lesions previously treated by laser therapy. J Dermatol. 2017;44(1):23-29. PMID: 27345456.
文責
まゆりなclinic名古屋栄 院長 加藤成貴
監修医師

監修医師・文責
加藤 成貴 医師
まゆりなclinic名古屋栄 院長
三次救急病院、美容皮膚科・美容外科クリニックで、内科・外科・救急医療から美容医療まで幅広い診療経験を積み、2022年に「名古屋・栄の美容皮膚科」としてまゆりなclinic名古屋栄を開院。
医学的根拠に基づき、「本当に良いと思えるものだけを提供すること」を大切にし、患者さま一人ひとりの肌状態や希望に合わせた治療を行っています。
資格
- 日本内科学会 内科認定医
- 日本内科学会 総合内科専門医
- 日本循環器学会 循環器専門医
- アラガン・エステティックス ボトックスビスタ®認定資格医
- ジュビダームビスタ®認定資格医
- ジュビダームビスタ®バイクロス認定資格医








