しつこい肝斑や色素沈着にはリバースピール<医師監修>
- 2023.3.10
リバースピール
Reverse Peel(リバースピール)は、イタリアで開発されたコラーゲンピール(マッサージピール)「PRX-T33」に肝斑に効果的な成分を追加し、3段階に分けて薬剤を浸透させ、3つのピーリング剤を組み合わせる独自の施術により、肌の深層から表層に向けて働きかける逆方向アプローチで肝斑や色素沈着を効果的により安全な方法で改善する新しいピーリング治療です。肌への負担も少なくダウンタイムもほとんどありません。レーザー治療などで取りきれなかった肝斑、難治性や再発性の炎症後色素沈着にも高い効果が期待できます。肝斑がなかなか良くならない方にもおすすめです。
リバースピールの適応
肝斑や色素沈着の治療では、従来新たに産生されるメラニンをピーリングなどの化学的またはピコトーニングなどの物理的に除去することを目的としていました。ただ、治療の侵襲性が高い場合にはなかなか効果が出にくかったり再発してしまったり、肝斑部分に炎症を起こしてリバウンド作用が生じ、かえって悪化を招くリスクがありました。リバースピールは1回の施術で皮膚の深さに応じて3つの薬剤を使用し、蓄積したメラニン色素を取り除く肝斑・色素沈着に特化したピーリング治療です。
肝斑
額や両頬、口唇上部、下顎などに対照性で生じる薄茶色の色素斑で、20歳以降、とくに30~40歳代の女性に多く見られます。妊娠や経口避妊薬、ホルモン製剤の影響や紫外線曝露、薬剤、皮膚への摩擦で発症、悪化するといわれています。
色素沈着
ニキビやかぶれ、やけどやアトピー性皮膚炎など皮膚の炎症が生じた後に残る色素沈着です。炎症後色素沈着(PIH)と呼ばれ一度発生すると消えにくいこともあります。
リバースピールはこんな方におすすめ
● 肝斑や色素沈着が気になる
● レーザー治療で改善しなかった肝斑治療を受けたい
● 他の肝斑治療で効果を感じられなかった
● 顔全体のくすみやニキビ痕が気になる
● 再発しにくい治療がしたい
● ダウンタイムが少ない治療がしたい
リバースピールの作用(3段階構成)
①RsP1(真皮層)
肌に1つ目のコラーゲンピール「PRX-T33」を塗布します。トリクロロ酢酸が真皮層まで達し、薬剤に含まれる過酸化水素水でメラニン色素を酸化、分解されやすくします。また、コウジ酸の効果でメラニンの生成を抑え美白に導きます。低濃度の過酸化水素は炎症をコントロールします。
②RsP2(表皮深層)
次に高濃度乳酸ピーリングを塗布します。78%という高濃度の乳酸が配合され、表皮層の深い部分に効果を発揮します。肌の表面の細胞を壊すことなく、表皮深層に存在するメラニン色素に直接作用し除去します。配合されているフィチン酸は鉄と結合し、メラニンの生成を抑制します。
③RsP3(表皮浅層)
最後にヒドロキシ酸(グリコール酸 20%、マンデル酸 20%、サリチル酸 10%)とフィチン酸をバランスよく配合したピーリング剤で、表皮の浅い部分をターゲットにピーリングを行います。肌のターンオーバーを正常化させ、メラニン色素を取り除く効果を高めます。コウジ酸が美白作用をより届きやすくしシミやくすみ、色素沈着を改善します。
リバースピールの施術の流れ
①メイクを落とします。
②RsP1薬剤を塗布し、肌をマッサージしながら薬液を刷り込んだ後拭き取ります。
③RsP2薬剤を塗布し、1~5分程度時間をおきます。強い灼熱感や赤みが出現したら、すぐに中和剤を塗布し痛みが軽減したら水で拭き取ります。
④中和剤を塗布し、痛みが軽減したら水で拭き取ります。
⑤RsP3薬剤を塗布し、1~5分程度おきます。強い灼熱感や赤みが出現したら、すぐに中和剤を塗布し痛みが軽減したら水で拭き取ります。
⑥中和剤を塗布し、痛みが軽減したら水で拭き取ります。
⑦リバースセラムを塗布して終了です。
リバースセラム
施術の最後に、アフターケアとして「Reverse Serum(リバースセラム)」を1日朝晩2回塗布します。この美容液は、肝斑やシミ治療に適したトラネキサム酸やナイアシンアミドをはじめとした、美白に有効な成分が多く配合されています。肝斑や色素沈着の改善を促します。リバースセラムは、ホームケアとしておすすめです。
リバースピール治療について
2~4週間に1回の間隔で5回程度継続する集中治療をおすすめします。1回でも効果を実感する場合もありますが、多くの方は3回目以降で色が薄くなったり、面積が小さくなったりといった変化を感じます。ダウンタイムはほとんどなく、施術後は日焼け止めを塗布し、普段のメイクでお帰りいただくことが可能です。施術中にピーリング特有のヒリヒリ感を感じることがありますが、放置する時間を短くすることで、痛みを最小限に抑えることが可能です。また、敏感な肌の方は若干赤みが残る場合がありますが、数時間~3日程度で消失します。皮むけすることがありますが、無理にはがさずに保湿をしっかりと行いましょう。
リバースピールが受けられない方
- 皮膚に炎症がある状態の方
- ヘルペス
- 脂漏性皮膚炎
- アトピー性皮膚炎
- 妊娠中および妊娠の可能性がある方、授乳中の方
- コウジ酸のアレルギーがある方
注意が必要な方
- トレチノインを使用中であれば2週間前に中止
- アートメイクは薄くなる可能性
WiQo(ワイコ)との併用がおすすめ
もっとツヤ肌になりたい方は、WiQoのナリシングクリームやフルイドとの併用がおすすめです。
〈使用する際の順番〉
1.夜の洗顔後にReverse Serumを塗布
2.WiQoフェイスフルイドを塗布
3.その後30分置く
4.WiQoナリシングクリームで保湿
まとめ
まゆりなclinic名古屋栄では、肝斑治療にも力を入れています。また、肌診断を用いて様々な肌トラブルに最適な治療もご提案しております。カウンセリングは無料ですので、どんな悩みでもまずはご相談にお越しください。