首のしわについて

首は年齢を感じる部位として有名ですよね。あまり積極的にお化粧をする場所でもなく冬の間はマフラーやスカーフで隠すこともできますが、夏になれば薄着になり隠すアイテムも少なくなり、見えてしまう部分になります。自宅でできることといえば、保湿や紫外線対策（日焼け止め）程度だとは思いますが、限界はあります。できるだけしわを目立ちにくくしたい方はこのコラムを読んでいただければと思います。

首のしわの種類と原因

首のしわはまずは自身がどのしわであるかを確認する必要があります。種類によって治療法が異なるからです。そこで、首のしわの種類と原因を詳しく説明していきます。
大きく分けると4つあります。

縦じわ

縦じわは首の垂直方向にできるしわのことです。縦じわには2種類あります。ひとつは、たるみによる細かい帯状のしわです。もうひとつは、スジのようなしわです。

①たるみによる縦じわ

加齢により皮膚のハリや弾力がなくなり、皮下脂肪が下垂してフェイスラインのたるみが、首に寄り集まりしわが出てきてしまします。若い時は皮下脂肪が多く皮膚が張っていますが、加齢と共に中身が少なくなり、たれ落ちることで細かい縦じわができてしまうのです。急激なダイエットをした場合や、顎下やフェイスラインや下顔面の脂肪吸引などをした場合でも生じることがあります。

②スジのような縦じわ（プラティズマバンド）

スジのような縦じわは広頚筋という筋肉の発達と皮下組織が少なくなることにより目立つしわのことです。口をイーッとした時に出る首のスジのようなしわのことです。

 

横じわ

首の横じわは、水平方向にできるしわのことです。ネックレスを着ける時と同じ場所なので「ネックレスライン」と呼ばれたりもします。これは通常のしわと同様の成り立ちでできてしまいます。つまり、うつむき運動が多かったり、枕が高く常に首の横じわが寄っている状態が長い方にできやすいです。若い頃から目立つ方もいらっしゃいますが、加齢により皮下組織の弾力が無くなってくると、しわが刻まれやすくなるので、年齢が高くなるにつれ横じわが気になる方が増えます。

小じわ(ちりめんじわ)

首の小じわは、紫外線や乾燥により皮膚のキメが荒くなることで生じるものです。日頃から紫外線対策と保湿をしていれば予防はできます。

首のしわの治療法(ホームケア編)

ここでは、自宅でできる首のケアや注意点をご紹介します。

たるみによる縦じわ

加齢によるものが多いのですが、保湿や紫外線対策（日焼け止め）で皮下の衰えをなるべく予防することが大切になってきます。乾燥すると、皮膚のターンオーバーが乱れ皮膚のたるみができやすくなります。紫外線は、コラーゲンを変性して硬くしてしまう作用があり、皮膚の不均一な硬さによりしわになってしまいがちになります。

スジのような縦じわ

できるだけ首の筋肉を鍛えすぎないようにしてください。あとは、イーッとした口の動きをしないように意識することです。

横じわ

首を曲げないようしてください。姿勢よくピンと伸ばしましょう。枕の高さも重要です。枕の高さが高いと寝ている間ずっと首にしわができている状態になり癖づいてしまい、どんどんしわが深くなっていきます。

ホームケアでは、できてしまったしわを治すのは困難です。今あるしわを治したければ、医療の力で治していきましょう。
その他、マッサージなどは逆効果です。マッサージをすることで、皮膚が伸びたり、しわを深くすることがあります。
まとめると、首のしわのホームケア方法としては、以下のものがあります。

・保湿をする
・紫外線対策(日焼け止め)
・首の筋肉(広頚筋)を鍛えすぎない
・首を曲げないようにする(寝る体勢などに注意)
・不要なマッサージはしない

首のしわの治療法（クリニック編）

ホームケアでできてしまった首のしわが改善することはほぼありません。これから深くならないようにしたり、今後しわができないようにする予防的な意味合いが大きいです。
できてしまったしわに関しては医療の力で治していきましょう。

C-OPERA

C-OPERAは、エレクトロポレーションとソノフォレーシスとクライオシステムが合わさった医療機器です。有効成分を肌の深部まで浸透させ、保湿や肌の若返りを促します。たるみによる縦じわや横じわ、小じわ（ちりめんじわ）に有効です。

マッサージピール

ピールとは名前が付いていますが、あまり皮むけを生じないピーリング施術です。ハリや弾力、リフトアップ、エイジングケアに特化したPRX-T3３という製剤を使用した施術です。ハリが出るため、小じわ（ちりめんじわ）には有効です。

ジェネシス

ジェネシスはロングパルスYAGレーザーです。真皮に働きかけ、コラーゲンやエラスチンの産生を促します。ハリや弾力が回復します。たるみによる縦じわや横じわ、小じわ（ちりめんじわ）に有効です。

ボライト(ヒアルロン酸)

ヒアルロン酸製剤ではめずらしい肌質改善・保湿を目的にしたヒアルロン酸です。乾燥によるしわや、横じわ、小じわに有効です。冬になると乾燥しがちなので、冬になる前に注入しておくと、いつもの冬とは違う保湿感が得られます。

ボトックス

スジのような縦じわ（プラティズマバンド）に有効です。広頚筋に注射することで、スジが目立たなくなり、見た目がすっきりします。お顔のリフトアップも期待できます。

リジュラン

リジュランはPN（ポリヌクレオチド）を主成分とした製剤です。小じわ（ちりめんじわ）やたるみによる縦じわに有効です。

スネコス

スネコスは、小じわ（ちりめんじわ）に有効なECM製剤です。10～14日に1回、合計4回注射することで、しわが改善します。

プロファイロ

高分子のヒアルロン酸と低分子のヒアルロン酸が独自配合された製剤です。決められた場所に注射することで首全体の若返りが期待できます。

まとめ

まずは、首のしわの原因診断が必要です。原因が分かれば治療法がご提案できます。
どの首のしわもすぐに治るわけではありませんが、適切な治療法を選択できれば最短で治すことができますのでお気軽にご相談ください。