ほくろ除去後に跡が残る?赤み・色素沈着・傷跡・再発を医師が解説|名古屋
- 2026.10.16
目次
ほくろ除去後に跡が残る?赤み・色素沈着・傷跡・再発を医師が解説|名古屋

ほくろを除去した後に、
「赤い跡が残っている」
「一度きれいになったのに茶色くなってきた」
「少しくぼんで見える」
「また黒い色が出てきた」
と心配になることがあります。
しかし、ほくろ除去後に色や跡が見えるからといって、すべてが傷跡や再発というわけではありません。
CO2レーザーでほくろを除去した後は、傷が治る過程で赤みが残ったり、炎症後色素沈着によって茶色く見えたりすることがあります。一方で、深い部分に母斑細胞が残っている場合には、時間が経ってから再び色や隆起が出てくることもあります。
大切なのは、赤み・色素沈着・傷跡・再発を分けて考えることです。
この記事では、ほくろ除去後に残る「跡」の見え方と経過、再発との違い、再治療を考えるタイミングについて解説します。
ほくろ除去後の「跡」にはいくつか種類があります
ほくろ除去後に気になる変化は、大きく分けると次のようになります。

同じ「跡が残った」という言葉でも、実際には状態が異なります。
特に、治療後数週間の赤みと、数か月後に再び濃くなったほくろでは意味が違います。
まず知っておきたい|赤みは傷跡とは限りません
CO2レーザーでほくろを除去すると、皮膚表面に小さな創傷ができます。
傷が閉じ、新しい皮膚が形成された直後は、治療した部分がピンク色や赤色に見えることがあります。
これは創傷治癒の途中でみられる変化であり、赤い=傷跡が完成したという意味ではありません。
新しい皮膚は周囲の皮膚より赤みが強く見えることがありますが、通常は時間の経過とともに少しずつ落ち着いていきます。
赤みが目立つ期間には個人差があり、ほくろの大きさ・深さ・部位などによっても異なります。
治療直後から傷が閉じるまでの経過や、テープ、洗顔、メイクについては別の記事で詳しく解説しています。
コラムはこちら👉ほくろ除去後のダウンタイムは何日?テープ・赤み・洗顔・メイクまで経過を解説
ほくろ除去後に茶色くなる原因|炎症後色素沈着とは?
傷が閉じた後に、治療した部分が茶色や褐色に見えることがあります。
その代表的な原因が炎症後色素沈着(PIH:Post-inflammatory hyperpigmentation)です。
皮膚はレーザー治療や外傷などで炎症を起こすと、その刺激によってメラニン産生が増え、一時的に色素が残ることがあります。
炎症後色素沈着は美容医療後にもみられることがあり、肌質、炎症の強さ、治療した深さなどによって程度は異なります。
色素沈着にみられやすい特徴
・傷の表面はすでに閉じている
・盛り上がりがない
・平らな茶色に見える
・治療した範囲に一致して色がついている
・治療後しばらくしてから目立つことがある
色素沈着は数週間で完全になくなるとは限らず、数か月単位で徐々に薄くなる場合があります。
そのため、茶色くなったからといって、すぐに「ほくろが再発した」と判断する必要はありません。
色素沈着とほくろの再発はどう見分ける?

患者様からよくいただく質問の一つが、
「茶色くなってきました。これは再発ですか?」
というものです。
見た目だけでは完全に区別できないこともありますが、一つの目安として次のような違いがあります。

ただし、この表だけで患者様自身が診断することはできません。
一度除去した母斑が再び色素を作ると、不規則な色に見えることがあります。色が急に濃くなる、形が不規則、治療した範囲より外側へ広がるなどの場合は、追加の美容レーザーを行う前に診察することが重要です。
ほくろ除去後にくぼみが残ることはありますか?
あります。
CO2レーザーは、ほくろの組織を蒸散させる治療です。
皮膚表面より盛り上がっているほくろであっても、母斑細胞自体は皮膚の深い部分まで存在していることがあります。
そのため、深い部分まで治療すればするほど、治療直後のくぼみも深くなります。
創傷治癒の過程である程度なだらかになっていくこともありますが、治療が深い場合には、最終的に周囲よりわずかにくぼんだ傷跡が残る可能性があります。
「再発を避けるために深く削る」が正しいとは限りません
ここは、ほくろ除去を考えるうえで重要なポイントです。
深いほくろの場合、
浅く治療する
→ 傷跡は目立ちにくくしやすい一方、母斑細胞が残り再発する可能性がある
深く治療する
→ 母斑細胞を多く除去できる一方、くぼみや瘢痕が残る可能性が高くなる
という関係があります。
そのため、「1回で絶対に再発させない」ことだけを優先して深く削ればよいわけではありません。
まゆりなclinic名古屋栄では、ほくろの深さを確認しながら、傷跡と再発のバランスを考えて治療することを重視しています。
傷跡を残さないために、あえて取りすぎないことがあります
深いほくろをCO2レーザーで完全に取り切ろうとすると、母斑細胞が存在する深さまで皮膚を蒸散させる必要があります。
しかし、皮膚を深く削るほど、くぼみや瘢痕が残る可能性も高くなります。
特に顔では、ほくろがなくなった代わりに目立つ凹みが残る状態は避けたいところです。
そのため当院では、状態によっては一度に深く取り切ることよりも、傷跡をできるだけ目立ちにくくすることを優先します。
結果として、深いほくろでは後から色や隆起が一部戻る可能性があります。
その場合は傷が十分に落ち着いてから状態を確認し、必要に応じて追加治療を検討します。
ほくろの大きさや深さによる治療方法の違い、CO2レーザーと切除の考え方については別の記事で解説しています。
コラムはこちら👉ほくろ除去はCO2レーザー?切除?治療法・経過・再発まで医師が解説
CO2レーザーでほくろは再発しますか?
再発することがあります。
レーザーで見えているほくろを除去しても、皮膚の深い部分に母斑細胞が残っていれば、時間の経過とともに再び色素や隆起が現れる可能性があります。
特に、皮膚の深い部分まで母斑細胞が存在するほくろでは、一度で完全に除去しようとすると治療が深くなり、傷跡とのバランスが問題になります。
したがって、
「レーザーを当てれば必ず1回で永久になくなる」
とは言い切れません。
ほくろが再発しやすいのはどんな場合?
深いほくろ
👉母斑細胞が真皮の深い部分まで存在している場合、表面を除去しても深部の細胞が残ることがあります。
大きなほくろ
👉大きなほくろでは、治療する範囲や深さも大きくなります。
傷跡とのバランスを考えると、一度で深く削りすぎない方がよい場合があります。
盛り上がりの強いほくろ
👉表面の盛り上がりだけでなく、皮膚の中にも母斑細胞が存在していることがあります。
傷跡をできるだけ残さないことを優先した場合
👉美容目的の治療では、単に「全部取る」だけでなく、治療後の見た目も重要です。
そのため、深く削りすぎないことで結果的に母斑細胞が一部残る場合があります。
再発したらすぐにもう一度レーザーをした方がいい?
すぐに再照射するとは限りません。
治療後の茶色い変化が、
・炎症後色素沈着なのか
・治癒途中の赤みなのか
・実際に母斑が再発しているのか
を確認する必要があります。
特に治療後早期は赤みや色素沈着が目立つため、「再発した」と判断しにくいことがあります。
まず創部が十分に治癒し、赤みや色調変化が落ち着いてから評価します。
明らかに母斑の色や盛り上がりが戻っている場合には、状態に応じて追加治療を検討します。
再発したほくろを何度もレーザーして大丈夫?
再発したほくろに追加照射を行うことはありますが、何度でも無条件にレーザーを繰り返せばよいわけではありません。
特に、
・以前と形が変わった
・色が不均一になった
・治療範囲より外側へ色が広がっている
・急に大きくなった
・出血を繰り返す
などの場合は、単純な再発と決めつけないことが重要です。
一度除去した母斑が再び増殖する状態は「再発母斑」と呼ばれ、見た目や病理組織が悪性黒色腫と似る場合があることが知られています。
そのため、疑わしい変化がある場合には、追加の美容レーザーより診断を優先します。
盛り上がった傷跡|肥厚性瘢痕とケロイド
ほくろ除去後に、治療した部分が赤く盛り上がってくる場合があります。
代表的なものに、肥厚性瘢痕とケロイドがあります。
肥厚性瘢痕
👉傷が治る過程で瘢痕組織が過剰に形成され、元の傷の範囲内で盛り上がった状態です。
ケロイド
👉傷の範囲を越えて瘢痕組織が広がっていく状態です。
肥厚性瘢痕は時間とともに平らになっていくことがありますが、ケロイドは持続したり広がったりすることがあります。
胸部、肩、耳周囲などはケロイドが生じやすい部位として知られています。

傷跡が気になるときに自分で強くマッサージしていい?
治療直後の創部を自己判断で強くマッサージすることはおすすめしません。
傷がまだ治っていない段階では、摩擦によって刺激を加える必要はありません。
まずは創部を清潔に保ち、適切に保護することが重要です。
傷が完全に閉じた後の瘢痕ケアについては、状態によってシリコーン製剤などが使用されることがありますが、すべての小さなほくろ除去跡に必須というわけではありません。
盛り上がり、かゆみ、硬さなどが気になる場合は、状態を確認してからケア方法を決めます。
ほくろ除去後の跡を目立ちにくくするために大切なこと
【傷が閉じるまでは清潔に保護する】
創部は泡と流水でやさしく洗い、強くこすらないようにします。
ハイドロコロイドなどを使用する場合は、傷が閉じるまで適切に保護します。
【傷を触らない】
かさぶたや皮膚を無理に剥がすと、炎症が強くなり、色素沈着や傷跡が目立つ原因になる可能性があります。
【傷が閉じた後は紫外線対策】
創部が閉じた後は日焼け止めなどを使用し、紫外線対策を続けます。
【早すぎる追加治療をしない】
治療直後の赤みや茶色い色だけで再発と判断し、すぐに追加照射する必要はありません。
傷がどのように治っていくかを確認してから判断します。
治療直後の洗顔、メイク、テープなどの具体的なケアについては、ダウンタイムの記事も参考にしてください。
コラムはこちら👉ほくろ除去後のダウンタイムは何日?テープ・赤み・洗顔・メイクまで経過を解説
こんな場合は一度診察を受けてください

ほくろ除去後に次のような変化がある場合は、一度診察をおすすめします。

「ほくろに見える黒いもの」すべてをレーザーするわけではありません
ほくろに見える黒色・褐色病変の中には、良性の色素性母斑以外の病変が含まれることがあります。
そのため当院では、診察で悪性疾患が疑われる病変に対して、美容目的でそのままCO2レーザーを行うことはありません。
必要に応じて、病理検査などが可能な医療機関での精査を検討します。
特に、一度治療した部位に不規則な色素が再び出現した場合には、「以前もほくろだったから今回も同じ」と自己判断せず、状態を確認することが重要です。
まとめ|「跡がある=失敗」「茶色い=再発」ではありません
ほくろ除去後には、さまざまな経過があります。
治療後の赤みは治癒途中でよくみられますし、茶色く見える場合も炎症後色素沈着である可能性があります。
一方、深い部分に母斑細胞が残っている場合には、時間の経過とともにほくろの色や隆起が再び現れることがあります。
重要なのは、
・赤み
・色素沈着
・くぼみ
・盛り上がった瘢痕
・ほくろの再発
を分けて考えることです。
また、深いほくろほど「再発させないように深く削ること」と「傷跡を目立たせないこと」の両立が難しくなります。
まゆりなclinic名古屋栄では、一度で必要以上に深く削ることだけを優先せず、ほくろの深さと治療後の傷跡のバランスを考えて治療しています。
治療後に茶色い色や隆起が戻ってきた場合も、すぐに再発と決めつけず、傷がどのように治っているかを確認したうえで必要な治療を判断します。
当院のほくろ・イボ除去については、施術ページでもご案内しています。
まゆりなclinic名古屋栄のほくろ・イボ除去のページはこちら👉施術ページへ
Q&A

Q1. ほくろ除去後に赤い跡が残っています。傷跡ですか?
治療後の赤みは、傷が治る過程でよくみられます。赤いからといって、その状態のまま傷跡として残るとは限りません。数週間〜数か月かけて徐々に落ち着くことがあります。
Q2. ほくろ除去後に茶色くなりました。再発ですか?
炎症後色素沈着によって茶色く見えることもあるため、必ずしも再発ではありません。平らな茶色なのか、黒い色や隆起が再び出てきているのかなどを確認して判断します。
Q3. ほくろ除去後の色素沈着は消えますか?
徐々に薄くなることがありますが、改善までには数か月かかる場合があります。色素が存在する深さや肌質、炎症の程度などによって経過は異なります。
Q4. ほくろ除去後に少しくぼんでいます。元に戻りますか?
治療直後から治癒途中ではくぼんで見えることがあります。創傷治癒に伴ってなだらかになる場合もありますが、深く除去した場合には最終的にわずかな凹みが残る可能性があります。
Q5. CO2レーザーで取ったほくろは再発しますか?
再発する可能性があります。特に母斑細胞が皮膚の深い部分まで存在している場合、一度の治療ですべて除去しようとすると傷跡が深くなることがあるため、深く削りすぎないことがあります。
Q6. 再発したらすぐ再照射できますか?
治療直後の赤みや色素沈着と再発を区別する必要があるため、すぐに再照射するとは限りません。傷が十分に治癒した後、状態を確認して追加治療を判断します。
Q7. 再発しないように最初から深く削った方がよくないですか?
深く削るほど母斑細胞を多く除去できますが、くぼみや瘢痕が目立つ可能性も高くなります。特に顔では、再発リスクだけでなく治療後の見た目とのバランスが重要です。
Q8. ほくろ除去後に盛り上がってきました。再発ですか?
母斑の再発だけでなく、肥厚性瘢痕などの可能性もあります。赤く硬い盛り上がりなのか、茶色や黒色を伴う隆起なのかによって考え方が異なるため、一度診察をおすすめします。
Q9. 傷跡が盛り上がったらケロイドですか?
すべての盛り上がった傷跡がケロイドではありません。元の傷の範囲内にとどまる肥厚性瘢痕と、傷の範囲を越えて広がるケロイドは異なります。
Q10. 一度取ったほくろの形や色がおかしくなったらどうしたらいいですか?
追加のレーザーを自己判断で受ける前に診察をおすすめします。再発母斑では色や形が不規則に見える場合があり、ほかの色素性病変との鑑別が必要になることがあります。
監修医師

監修医師・文責
加藤 成貴 医師
まゆりなclinic名古屋栄 院長
三次救急病院、美容皮膚科・美容外科クリニックで、内科・外科・救急医療から美容医療まで幅広い診療経験を積み、2022年に「名古屋・栄の美容皮膚科」としてまゆりなclinic名古屋栄を開院。
医学的根拠に基づき、「本当に良いと思えるものだけを提供すること」を大切にし、患者さま一人ひとりの肌状態や希望に合わせた治療を行っています。
資格
- 日本内科学会 内科認定医
- 日本内科学会 総合内科専門医
- 日本循環器学会 循環器専門医
- アラガン・エステティックス ボトックスビスタ®認定資格医
- ジュビダームビスタ®認定資格医
- ジュビダームビスタ®バイクロス認定資格医
参考文献
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