ニキビの正式名称は、尋常性痤瘡です。
ニキビができる原因は、①皮脂分泌の増加、②毛穴の詰まり、③アクネ菌の増殖です。
ニキビは皮脂腺が発達し、皮脂が多すぎたり、毛穴の出口が詰まったりすることで、毛穴の外に皮脂が出られずにたまってしまうことから始まります。
この状態をコメド(面ぽう)と呼びます。黒ニキビや白ニキビのことです。皮脂腺は、思春期頃に活性化するのでその時期からニキビの悩みが出てきます。
コメドの内部は、アクネ菌にとって発育に適した環境になっています。
コメドの中で菌はどんどん増殖します。
増えすぎた菌に対抗するために自身の免疫が働いて炎症が生じ、ニキビは赤く腫れ上がっていくのです。
これが赤ニキビです。
過剰な性ホルモンやホルモン分泌の乱れにより毛穴の皮脂の分泌量が増加する
思春期頃になると、性ホルモンの分泌が活性化します。
精神的なストレスでも性ホルモンが過剰になることがあります。性ホルモンの過剰分泌やバランスが崩れることで、皮脂腺から分泌される皮脂が増加します。
特に女性では女性ホルモンと男性ホルモンのバランスの崩れがニキビの原因の一つとなります。
毛穴が詰まる
皮膚のターンオーバー機能が乱れると、毛穴の出口の角層もはがれないでとどまり、厚くなって出口を塞いでしまいます。(コメドの状態)
アクネ菌が増殖する
アクネ菌は肌の常在菌です。
毛穴がつまり、皮脂が充満したコメドの中で増殖します。増殖したアクネ菌はニキビの炎症を引き起こし、赤ニキビができます。
ニキビが他の体の病気と関係している場合もあります。内科的な疾患が隠れている場合もあります。
成人女性の場合、治療になかなか反応しないニキビがあったら、婦人科疾患によるホルモンバランスの異常も考えられます。
あわせて婦人科も受診されることをおすすめすることもあります。
ニキビ治療は塗り薬が中心になります。
3カ月程度継続し、効果判定をします。効果がなければ、それ以上続ける必要はありません。
その場合は、他の治療法に変更する場合があります。
過酸化ベンゾイルやアダパレンを成分とした、毛穴のつまりを改善するお薬は、使い続けることで効果を発揮します。
使い始めに肌に刺激を感じる場合もありますが、徐々に慣れていくことが多く、また軽くする方法もあります。
気になることがあれば、いつでもご相談ください。
まゆりなclinic名古屋栄では、自由診療も行っておりますので、アグレッシブに治療をすることもできます。
保険診療でのニキビ治療
・塗り薬
・過酸化ベンゾイル製剤(ベピオゲル®)
ニキビの原因菌を殺菌し、毛穴のつまりを改善します。コメド(白ニキビ・黒ニキビ)や赤ニキビに効果が期待できます。
1日1回夜、洗顔保湿後に患部に塗布します。
・アダパレン製剤(ディフェリンゲル®)
レチノイド(ビタミンA誘導体)様作用を有する外用薬です。
毛穴のつまりを改善します。
ニキビの前段階であるマイクロコメド(微小面ぽう)からコメド(白ニキビ・黒ニキビ)や赤ニキビに効果が期待できます。
1日1回夜、洗顔保湿後に患部に塗布します。
・抗菌薬
ニキビの原因菌が増えるのを抑えます。赤ニキビに効果が期待できます。
・過酸化ベンゾイル+アダパレン配合剤(エピデュオゲル®)
過酸化ベンゾイルとアダパレンを配合した塗り薬です。
コメド(白ニキビ・黒ニキビ)や赤ニキビに効果が期待できます。
1日1回夜、洗顔保湿後に患部に塗布します。
・過酸化ベンゾイル+抗菌薬配合剤(デュアック配合ゲル®)
過酸化ベンゾイルと抗菌薬を配合した塗り薬です。
コメド(白ニキビ・黒ニキビ)や赤ニキビに効果が期待できます。
1日1回夜、洗顔保湿後に患部に塗布します。
・飲み薬
・抗菌薬
ニキビの原因菌が増えるのを抑えます。赤ニキビに効果が期待できます。
・漢方薬やビタミン剤
目的に応じて補助的に服用することがあります。
予防的に使用する場合もありますが、その場合は自由診療になります。
自由診療でのニキビ治療
・ケミカルピーリング
ピーリング剤を用いて、毛穴につまった角質をはがし、白ニキビ、黒ニキビや一部の赤ニキビに効果が期待できます。
その他、PRX-T33を用いるマッサージピールは、真皮深層部まで浸透し、コラーゲンの生成を促すので、ニキビ跡に有効です。
・ニキビ跡治療
自由診療では、ライムライト、ジェネシス、ピコレーザー、ダーマペン4、C-OPERA、ハイドラフェイシャルなどがあります。
・面ぽう圧出
面ぽう圧出器という器具を用いてニキビの中にある膿や皮脂をとることにより、ニキビの炎症を早期に抑える治療です。
面ぽう圧出の注意事項/副作用
施術後は軽度の赤みが出ますが数日でおさまります。
内出血を起こした場合、2週間程度でおさまります。